業界ニュース

レンゴー/鴻興印刷(香港)の株式30%を155億円で取得
 レンゴーは、香港証券取引所に株式を上場する鴻興(ホンヒン)印刷集団有限公司(本社:香港)の普通株式29.9%を、Asia Packaging Company Limited(=APC、本社:英国領ケイマン諸島)から約155億円で買収する。4月15日開催の取締役会で株式取得を決議し、同日APCとの間で株式譲渡契約を締結したものだが、最終的な契約成立には中国中央政府商務部の承認が必要になる。
 レンゴーがAPCから譲受するのは鴻興印刷の普通株式2億7,145万2,000株で、取得価額は1株当たり5.25香港ドル、総額14億2,512万香港ドルに上り、4月12日の換算レート(1香港ドル≒10.87円)で計算すると154億9,105万円となる。
 レンゴーは、長年にわたり培ってきた包装に関する技術とノウハウを活かした総合力にさらに磨きをかけ、製紙・段ボール・軟包装・重包装・海外という六つのコアビジネスを中心に、あらゆるニーズに最適包装で対応するゼネラル・パッケージング・インダストリー(後出)を目指している。コアビジネスの一つである海外事業は1990年のシンガポール、マレーシアにおける段ボール合弁事業を皮切りに、95年には鴻興印刷と中国広東省中山市で段ボール原紙合弁事業を開始するなど、現在はアジアに31工場を有し域内ネットワークを拡大させている。
 今回はそうした海外事業における成長戦略の一環として、急成長する中国市場での製紙・パッケージング事業を拡大するため、現地で強固な事業基盤と広範な製品群、経営的・技術的専門知識を有する鴻興印刷の株式を取得することにしたもの。レンゴーは「株式を取得し鴻興印刷と事業上の関係を築くことで、両社の企業価値向上に大きく貢献できる」と確信している。
 鴻興印刷は香港を本拠地として1950年に設立後、92年の香港証券取引所への上場を経て、現在は印刷・パッケージ分野におけるアジア有数のトータル・ソリューション・プロバイダーとして、児童書・一般書の印刷、紙器・段ボールの製造、紙流通業を主な事業としている。またレンゴーは95年に同社と中山聯合鴻興造紙有限公司、00年には中山聯興造紙有限公司を合弁で設立し、現地で段ボール原紙の製造販売を行うなど、かねて関係を深めてきていた。今年2月には両合弁会社の増資を引き受け、株式の過半数を取得して子会社化することを決議している。
 鴻興印刷の10年3月期における連結業績は次の通り。
○売上高23億9,785万香港ドル(円換算260億6,400万円)○当期純利益1億6,558万香港ドル(17億9,900万円)○純資産29億8,747万香港ドル(324億7,300万円)○総資産38億2,297万香港ドル(415億5,500万円)
 コーポレート・ステートメントを変更 一方レンゴーはこのほど、コーポレート・ステートメントを『ゼネラル・パッケージング・インダストリー(GPI)』に変更した。同社グループは、長年にわたり『パッケージング・ソリューション・カンパニー』をコーポレート・ステートメントとして掲げ、あらゆる包装ニーズに対応できる企業グループとしてユーザーの支持を得てきた。
 今回はそうしたこれまでの取組みをベースとしながら、未来に向けてさらなる飛躍・発展を期し、その新たな方向性を示すコーポレート・ステートメントとしてGPIを掲げることとした。英語のGeneralには「総合」のほか「最高位」の意味もあり、転じて「将軍」の呼称にも使われる。米国ではGEやGMのように、大企業の社名に使われたりする。
 同社は「弛まぬ意識改革とイノベーションを通じてパッケージの新たな価値を創造し、グループ一丸となって今後も躍動と挑戦を続けていく」としている。

(Future誌5月9日号)

エイピーピー・ジャパン/組織変更を実施
エイピーピー・ジャパンはこのほど組織変更および人事異動を次のように実施した。
 〔組織変更=4月1日〕▽営業本部に情報用紙部、印刷用紙部、産業用紙部を新設▽クリーム上質ユニット、色上質ユニット、上質紙・特殊紙ユニットの3ユニットを、上質紙ユニットと特殊紙ユニットに統廃合▽ロジスティクス本部をサプライチェーンオペレーション本部に改称してセールスコーディネーション本部を統合し、インデント販売ユニットはインデントセールスユニットに改称▽マーケット開発本部をマーケティング本部に統合▽環境・PL対策ユニットを社長室に移管し、環境・PL対策チームに改称
 〔役員陣容=3月31日〕▽取締役名誉会長・長岡徳明▽代取会長−非常勤・ユディ・シティアワン・リン▽代取社長兼CEO・ウイ・キム・ホック▽代取CAO・陳唯先▽取締役・横尾玲子▽取締役COO・山中一士▽取締役−非常勤・柘植一郎▽同−非常勤・ジャック・ウェイ・チョウ・クォ▽同−非常勤・劉天適▽監査役(新任)−非常勤・ミスカ
 〔退任役員=3月31日〕▽フランキー・ロア(監査役)
 なお、組織変更に伴い、4月25日から営業関連部門の以下のように変更した(局番はすべて03-5217)。
 【営業本部】情報用紙部=PPC・CPPCユニット電1251 F1265、印刷用紙部=アートペーパーユニット、アートボードユニット電1255 F1264、上質紙ユニット、特殊紙ユニット電1103 F1264、産業用紙部=板紙ユニット、ブラウンペーパーユニット電1259 F1265▽パルプユニット電1261 F1264
 【サプライチェーンオペレーション本部】ロジスティクスユニット、国内デリバリーユニット、インデントセールスユニット電1260 F1240、1106

(Future誌5月9日号)

日本製紙/勿来・岩沼の両工場が操業を一部再開
 日本製紙は、東日本大震災で被災し操業を停止していた勿来工場(福島県いわき市)と岩沼工場(宮城県岩沼市)で、一部設備の操業を再開した。
 勿来工場では点検の結果、構内に津波の影響はほとんどなく、主要設備の塗工機も大きな被害はなかったが、バイオマスボイラーが損傷し稼働停止していた。そのため同社では、バイオマスボイラーの復旧に先駆けてディーゼル発電機を起動し、4月5日から感熱紙専用塗工機1台を再稼働させる(4月4日発表)。残る3台の塗工機についても、4月中旬を目途に順次操業再開する予定。 ただし、「資材調達困難などにより操業に支障を来す可能性もある」としている。
 また岩沼工場も、ボイラーが損傷し停止していたが、抄紙機本体への被害は比較的軽微だった。4月第2週中にはボイラーを再稼働し、11日以降順次2台の新聞用紙生産設備の操業を再開する予定。

(Future誌4月25日号)

レンゴー/仙台北部に新工場建設
 レンゴーは4月8日付で、東日本大震災の影響に関する続報を発表した。
 同社は地震発生後、直ちに社長を本部長とする「東日本大震災総合対策本部」を設置し、人命尊重を最優先として自社およびグループ従業員の安否確認を行うとともに、各事業所の被害状況把握に努め、その復旧、復興、再生に向けて取り組んできた。このうち被災状況については去る3月14日付で第一報を開示しているが、今回はその後の状況をまとめたもの。併せて震災の影響により保有株式の一部で価格が下落したため、11年3月期決算で投資有価証券評価損(特別損失)を計上することとした。
 従業員の安否…レンゴー本体については、従業員全員の安全を確認している。だが残念ながら、グループ企業の丸三製紙(福島県南相馬市)で従業員1名の死亡が確認されたほか、1名が安否未確認となっており、引き続きその確認に全力を挙げている。
 事業所の状況
◇レンゴーの事業所
@仙台工場(官城県仙台市宮城野区、月産800万u)…津波により壊滅的被害を受けた同工場は、復旧の目処が立たず閉鎖せざるを得なくなった。ついては早急な再稼働を目指し新たに7万3,500uの土地を取得、以下の通り新工場を建設する。
<新工場建設地>宮城県黒川郡大和町 第一仙台北部中核工業団地(東北自動車道大衡ICから約2.5q)
 これに伴い、生産部門に携わる従業員全員は新工場稼働までの間、近隣の自社他工場またはグループ会社に勤務場所を移し、雇用を確保する。新工場稼働時には、再び従業員全員が新工場に勤務するようになる。なお営業活動については従前と同様に継続し、自社およびグループを挙げて顧客に対する供給責任を果たしていく。
A福島矢吹工場(福島県西自河郡矢吹町)…建物、設備の破損などが発生したが、本社および同工場従業員、関係者の尽力により復旧を終え、3月22日より通常通り操業を再関している。
 また、同工場に設置した太陽光発電設備は震災による被害を受けなかったことから、電力の一部は従来と同じく東北電力を経由して周辺地域に供給している。
◇グループ会社の事業所
@朋和産業・仙台工場(宮城県柴田郡柴田町)…建物、設備が破損するなど甚大な被害を受けたが、4月1日より一部で操業を再開。引き続き、復旧に全力を挙げている。
A同・千潟工場(千葉県旭市)…建物、設備の破損などが発生し操業を停止していたが、部分的に操業を再開し、4月中句にはほぼ復旧できる見込み。
B同・習志野工場(千葉県船橋市)…建物、設備の破損などが発生し操業を停止していたが、部分的に操業を再開し、4月中旬にはほぼ復旧できる見込み。
 原発事故の影響
◇丸三製紙(福島県南相馬市)…地震により建物、設備が破損するなどの被害を受けたが、同社は東京電力福島第一原子力発電所から25qの距離に所在するため、屋内退避ならびに自主避難が発令されており立ち入りできず、被害詳細は不明。この状況に鑑み、6月末まで操業停止とする。製品供給については、レンゴー八潮工場(埼玉県八潮市)および利根川事業所製紙工場(茨城県坂東市)により、万全の態勢で供給責任を果たしていく。
 一方、投資有価証券評価損は11年3月通期で74億3,600万円(連結)に達する見通しで、うち97%に当たる72億4,900万円が1〜3月期に発生したもの。なお大震災により発生が予想される機械設備、商取引関係の特別損失については目下精査中であり、決算において計上する予定としている。

(Future誌4月25日号)

日本製紙クレシア/春の新製品で軽失禁用品の品揃えを拡充
 日本製紙クレシアは4月1日、家庭紙の新製品を発売した。今春は、軽失禁用品のラインアップを強化したほか、トイレットペーパーでは普段使いと来客用の使い分け需要を喚起、ティシュでもシーン別の専用品を強化した。また、キッチン周り製品やハイジーン製品の充実も図っている。
【ヘルスケア製品】
○『ポイズ』シリーズ…軽失禁用パッド『ポイズライナー“さらさら吸水”』と『ポイズパッド』の全シリーズをリニューアル。吸収力と銀イオンを使った消臭機能はそのままに、「素肌と同じ弱酸性シート」を採用。直接肌に触れるトップシートには素肌と同じpH値の素材を採用し、肌ケアにも対応した。
○『ポイズライナー“さらさら吸水”パンティライナー超微量用ココロやすらぐスウィートフローラルの香り』(48枚)…吸水タイプのパンティライナーの新製品。スピード吸収ポリマーで「おりもの」も「水分」もしっかり吸収し、素肌と同じ弱酸性のやわらかシート。
○『ポイズパッド超吸収ワイド』(女性用/男性用。12枚)…1回の多量モレに対応した軽失禁パッドの新製品。吸収量は安心の300tで、横モレに強いワイド形状。また前後のモレを防ぐ長さ35cmのロングタイプとなっている。トップシートには素肌と同じpH値の弱酸性シートを採用。
【トイレットペーパー】
○『クリネックス極上のおもてなし』(4ロール)…“来客おもてなし用”をコンセプトにした新製品。普段使いとゲスト用の使い分けを提案している。シートは、落ち着きのあるベージュカラーを基調に、33パターンの贅沢なレースデザインをプリント。細かいエンボスパターンを採用し、やわらかさとふっくら感が際立つやさしい肌触り。リラックスアロマの香り付。
【ティシュ】
○『クリネックスメイクケアティシュー』…メイクシーン専用のティシュを、美容のプロの声をもとにリニューアルした。肌にやさしいpH5.0〜6.0の弱酸性シートはそのままに、シートサイズを大きくして(152o×213o→208o×198o)ふき取りやすさをアップ。また、箱は置く場所をとらないコンパクト設計ながら、枚数を大幅に増やした(90組→120組)。
【キッチン周り】
○『スコッティファイン長〜く巻いてるキッチンタオル』(2ロール/4ロール)…長さを従来の倍巻きにして(同社比)、包装資材の削減、輸送効率の向上を実現した。
○『スコッティファイン洗って使えるペーパータオル』(61カット、1ロール)…布のような丈夫さと紙の吸水性を兼ね備え、洗って繰り返し使用できるペーパータオル。2010年秋にトライアルパックとして販売され、今回は218oから270oにサイズアップし、レギュラー商品として発売。
【ハイジーン製品】
○『スコッティベビースティッチ除菌ウェット』(30枚)…無香料・ノンアルコールの除菌ウェットティシュの新製品。100%食品用原料成分の薬液を使用し、子どものおもちゃ拭きや、手・口の周りにも安心して使用できる。パッケージはディズニーキャラクターの“ベビースティッチ”。

(Future誌4月25日号)

北越紀州製紙/事業本部制を導入
 北越紀州製紙は、かねて公表していた通り4月1日付で子会社の紀州製紙を吸収合併し、併せて事業本部制を導入した。これにより、生販一体となってコア事業を推進する。新体制の連絡先は次の通り。
【本社】*局番は[03−3245]
▽経営企画部・電4580 F4588▽経営管理部・電4581 F4588▽情報システム部・電4560 F4420▽内部統制監査室・電5376 F4646▽新事業推進室・電4875 F4588▽総務部・電4500 F4511▽人事部・電4430 F4511▽秘書室・電4520 F4638▽環境統括部・電4549 F4415
 〔技術開発本部〕▽技術開発部、品質管理室・電4550 F4415▽営業企画部・電4613 F4412
 〔洋紙事業本部〕▽洋紙営業部・電4627 F4412▽貿易部・電4635 F4412
 〔白板紙事業本部〕▽白板紙営業部・電4678 F4412
 〔特殊紙事業本部〕▽特殊紙営業部・電4658 F5668
 〔資源・原料本部〕▽海外資源部・電4574 F4699▽国内資源部・電4570 F4699▽資材部・電4590 F4699
【大阪支社】電06−6339−5151 F06−6339−5100
【名古屋営業所】電052−211−1272 F052−211−1275
【福岡営業所】電092−271−4982 F092−271−7119

(Future誌4月18日号)

リンテック/新中計「LIP-V」で13年度の営業利益率10%超が目標
 リンテックはこのほど、2011年4月〜14年3月を対象とする新たな中期経営計画「LINTEC Innovation Plan V(LIP−V)」を策定した。
 08年4月にスタートした3ヵ年の前中期経営計画「LIP-U」では、「“飽くなきイノベーション”に挑戦し、持続的成長と収益基盤の強化・拡大を目指す」というビジョンのもと、成長分野における事業のさらなる拡大、グローバル化の継続推進といった諸施策を推進してきた。
 しかし08年秋以降に始まった世界同時不況の影響を受け、「LIP−U」の最終年度となる11年3月期の定量目標(連結売上高2,400億円、連結営業利益210億円)については、達成が極めて困難であるとの判断から単年度ごとの数値計画に切り換え、その達成に努めてきた。
 この3月期は今年2月に開示した通り、連結売上高2,100億円/連結営業利益200億円と過去最高の業績を見込めるまでに回復したが、グループが今後も成長を持続して収益性を高め、強固な財務基盤に裏づけられた企業としてさらなる飛躍を遂げていくため、今回改めて新中計をスタートさせることにしたもの。
 基本方針 この新中計では、「積極果敢にイノベーションに挑戦し、持続的な成長と企業価値の最大化を目指す」というビジョンを掲げている。グループの経営資源を最大限に生かした「攻めの経営」を貫いていく考えで、具体的には○アジア市場を中心とした海外事業の強化・拡大、○QCD(品質・コスト・納期)面での競争力強化による国内事業の拡大と高収益化、○次世代を担う独創的な新製品の創出――といった重点テーマに次の通り取り組んでいく。
(1)海外事業の強化・拡大(海外売上高比率40%)
@アジア市場を中心とした最適生産・販売体制の構築…*中国市場における粘着フィルム需要増への対応 *東南アジア・インド市場への拡販対応
A新たな成長市場の開拓…販売網の構築に加え、新生産拠点の構築も検討
(2)QCD強化による国内事業の拡大と高収益化
@CRP(コスト・リダクション・プロジェクト)の継続推進…SCM(サプライチェーン・マネージメント)を駆使したグループ物流体制の最適化
A高性能・高効率生産設備の積極導入…*ビルド&スクラップも含めた生産設備の統廃合
B国内生産拠点・関係会社の再編・再構築…非効率・不採算事業の見直しなど
C既存事業のシェアアップと新規用途の開発…成熟しつつある国内市場への対応
(3)次世代を担う独創的新製品の創出
@環境・エネルギー関連分野…*次世代太陽電池用部材の開発 *環境配慮型製品の開発促進
A電子・光デバイス関連分野…粘接着技術と表面改質技術を駆使した高機能製品の開発など
(4)グローバル経営の強化
@情報基盤整備の進化とグループ会社への展開…海外を含むグループ会社への早期展開
AROIC(投下資本利益率)を重視した戦略判断・投資判断の実施…事業に投じた資本がどれだけ利益を生み出しているかの見極め
B継続的な人材育成と能力開発…グローバル化と会社の発展を支えるための人材育成・能力開発
CCSR経営を根幹に置いた企業活動の推進…ISO26000対応、グローバルコンパクトへの参加
 定量目標 「LIP−V」の最終年度(2014年3月期)における主な数値目標(連結ベース)は、売上高2,600億円、営業利益260億円、売上高営業利益率10%以上、ROE(自己資本利益率)10%以上、ROIC(投下資本利益率)10%以上となっている。

(Future誌4月18日号)

ユニ・チャーム/供給量維持のため一部製品の仕様を変更
 ユニ・チャームは3月25日、東日本大震災の影響で入手困難になっている原材料を、一時的に代替品に切り替えると発表した。またベビー用紙おむつについては、仕様を一部変更する。生活必需品メーカーとして、供給量の維持を最優先すべきとの判断に基づく決定。
 同社では、復旧作業中の福島工場に代わって、四国工場と静岡工場を24時間フル稼働体制に切り換えて安定供給に努めている。しかし、原材料メーカーも被害を受けており、原材料の調達に支障が出ていることから、代替品への切り替えを決めたもの。加えて、海外で販売している製品の輸入も検討していく。またベビー用紙おむつの『マミーポコパンツ』については、3月28日出荷分から「後処理テープなし」に仕様変更している。

(Future誌4月18日号)

日本製紙グループ本社/岩沼工場と勿来工場は在庫製品の出荷を開始
 日本製紙グループ本社は、東日本大震災の影響で操業を停止している日本製紙の石巻工場(宮城県石巻市)、岩沼工場(宮城県岩沼市)、勿来工場(福島県いわき市)の現況を発表した(3月31日時点)。
●従業員の安否…▽石巻工場(従業員数822名):無事817名、死亡2名、安否未確認3名▽岩沼工場(従業員数361名):無事360名、安否未確認1名▽勿来工場(従業員数210名):全員無事▽3工場の関係会社の従業員の安否情報も引き続き確認中
●石巻工場の現状…操業は全停止中。現在は、津波により工場構内に堆積した土砂や瓦礫、散乱した資材の除去を進めている。工場設備については、N6マシンほか各抄紙機の建屋1階は浸水により電気設備などが被害を受けているが、2階の抄紙機本体はほぼ無傷であることが判明、当面は各抄紙機の1階部分の整備・復旧を進める。復興までには時間がかかる見込みだが、抄紙機本体への被害がないので、「できる限り早期に生産を再開できるよう努める」としている。
●岩沼工場の現状…操業は全停止中。29日までに製品倉庫の整理を完了した。当初見込みより被害は小さく、新聞用紙は8割以上が出荷可能であることが判明し、現在は被害を受けなかった在庫製品の出荷を進めている。津波により使用できなくなっていた排水場の排水ポンプが稼働を再開した。今後はボイラーを再稼働させ、比較的被害の小さい一部抄紙機から、早期の生産再開を目指す。
●勿来工場の現状…操業は全停止中。現在、製品倉庫の整理を進めているが、被害は当初見込みより小さく、順次、被害を受けなかった在庫製品の出荷を進めている。今後はボイラーを再稼働させ、早期の生産再開を目指す。

(Future誌4月18日号)

北越紀州製紙/全工場が平常操業へ
 北越紀州製紙では、東日本大震災によって操業を停止していた関東工場勝田工務部の復旧工事と諸資材の調達が完了し、3月31日から操業を再開した。これにより、グループ全工場の生産設備が平常操業となった。なお関東工場勝田工務部では、4月1日から外部への電力供給を再開した。

(Future誌4月18日号)

王子製紙/タイの段ボール会社S.PACK社を買収
 王子製紙は3月25日、タイの紙器・段ボールメーカー「S.PACK & PRINT PUBLIC COMPANY LIMITED」(以下S.PACK社)株式の23.33%を保有するTHAILAND EQUITY FUND社と株式売買契約を締結し、S.PACK社の株式を取得した。
 王子製紙グループは現在、“東アジア市場の一体化”に備えた体制づくりのため、積極的な海外展開を進めている。今回の株式取得は、タイの紙器・段ボール市場への本格参入を意味し、昨年買収したマレーシアGSPP社とのシナジー効果も見込める。同社では、「東南アジア市場でのプレゼンス向上につながる」とコメントしている。
<S.PACK社の概要>
○本社所在地…ハジャイ(タイ南部)
○設立年月日…1994年4月
○事業内容…紙器・段ボール(主に美粧段ボール)の製造販売
○工場所在地…ハジャイ、バンコク(2ヵ所)
○従業員数…約500人
○直近の業績…10年12月期売上高11億4,300万バーツ(31億円)

(Future誌4月11日号)

三菱製紙/興人の化学紙事業譲受を3月末から10月に変更
 三菱製紙は、先頃発表した興人の化学紙事業譲受について(本誌既報)、譲受期日を3月31日から10月1日に延期する。
 両社は事業譲受に向けて準備を進めていたが、今は両社とも震災の対策に追われており、事業譲受の準備に充分な時間を割けないため、延期するもの。

(Future誌4月11日号)

大韓パルプ/「Klean Nara 」に社名を変更
 韓国の製紙メーカー、大韓パルプはこのほど、社名を「ケックタンナラ」(英語名:Klean Nara Co., Ltd.)に変更した。
 ケックタンナラとは「きれいな国」という意味で、「Klean」はCleanに由来する。同社はコート白ボールのほか、ティシュ、トイレットペーパー、紙おむつ、生理用ナプキンなどの家庭紙製品を生産しているが、旧社名では製品をイメージしにくいため変更したもの。「ケックタンナラ」は、以前から同社家庭紙製品のロゴマークとして使用され、韓国国内で浸透している。なお海外との取引では、英語標記の「Klean Nara 」(クリーン・ナラ)が使われる。
 同社製のコートボール『ベストコート』の日本販売は、東京紙パルプインターナショナルが輸入総代理店を務めているが、新社名になった後も変更はない。

(Future誌4月11日号)

日本紙パルプ商事/コアレックスグループを傘下に
 日本紙パルプ商事(JP)は3月24日開催の取締役会で、コアレックスホールディングスの株式を取得し、子会社化することを決議した。これに伴い、コアレックスホールディングスの子会社である三栄レギュレーター、道栄紙業、信栄製紙、サンペーパーおよびその子会社などはJPの孫会社となる。
 JPは09年12月、三栄グループとの間で家庭紙事業などに関する業務提携を行うと発表、併せて株式を譲り受ける資本提携について共同で協議してきた。その結果、三栄グループの事業会社4社(コアレックスグループ)は、時代の変化に即応したグループ経営体制の再構築を図る目的で今年2月、株式移転方式により持株会社コアレックスホールディングスを設立。JPは今回、同社株式の67%を譲り受けることで、同社およびコアレックスグループを子会社化することにしたもの。
 同グループは静岡県を中心に神奈川県、山梨県、北海道およびベトナムに事業拠点を持ち、再生トイレットロールや再生ティシュなどの家庭紙を製造販売しており、特に再生トイレットロール業界では高い国内シェアを持つ。同グループはまた、優れた古紙再生処理技術力と芯なしトイレットロールをはじめとする独自の製品開発力を有している。
 JPはこれまでも中小板紙メーカーなどの経営に参画してきたが、今回コアレックスグループが加わることにより、家庭紙事業の拡大と市場形成力の向上、資源・環境事業におけるシナジー効果の発現による経営資源の有効活用およびコスト削減が可能になるとしている。

(Future誌4月11日号)

東北地方太平洋沖地震(第三報)/いわき大王が操業再開、各社が被災地支援を発表
 震災被害の深刻な状態が続く中、紙パルプ業界では被害状況の続報が発表されているほか、被災地支援の動きも広がっている。今号でも、引き続き関連情報をまとめて紹介する。

<ハビックス>
●被害状況[15日発表]…現時点では人的被害および施設・設備への被害はない。また業績への影響も軽微と見込んでいる。
●被災地支援[15日発表]…日本赤十字社を通じて義援金300万円を拠出するほか、全社員から募金を募り、別途寄付する予定。

<カミ商事>
●被災地支援[18日発表]…義援金とエルモア製品を被災地に提供した。

<ニッポン高度紙工業>
●被害状況[18日発表]…生産拠点(高知県)が被災地から離れているため被害はなく、通常通り操業している。ただし原燃料の調達や製品輸送に関しては、交通規制や電力供給制限などにより影響が生じる場合もあるとしている。
●被災地支援[18日発表]…高知新聞社会福祉事業団を通じて義援金1,000万円を寄付。

<ユニ・チャーム>
●物資支援[18日、22日発表]…先般発表した物資支援に加え、災害対策本部の要請に基づいてマスク300万枚を拠出。使い捨ての不織布製マスクのほか、N95規格適合の高機能フィルターを搭載したマスク15万枚を関係機関と連携して提供する。同社の支援物資の累計は、子供用紙おむつ20万枚、大人用紙おむつ12万枚、生理用品45万枚、ウェットティッシュ・おしりふき180万枚、マスク300万枚となる。可能な限り自社便で配送しており、多くは指定地に到着済。
●義援金[24日発表]…ユニ・チャームグループ国内外24社の役員・社員から寄付を募ると同時に、その合計と同額を同社が拠出する「マッチングファンド」を創設した。「一日の労働を被災地のために捧げる」をスローガンに、1日分の給与を目安に寄付を募る。個人募金5,000万円、マッチングファンド拠出5,000万円、合計1億円の寄付を目指す。実施期間は3月24日〜4月7日。

<巴川製紙所>
●復旧状況[23日発表]…グループ企業の三和紙工・鹿島工場(茨城県)が一時的な操業停止を発表していたが、インフラ復旧が進んだため再開している。
●被災地支援[25日発表]…中央共同募金会を通じ、巴川製紙所から800万円、役員・従業員から300万円を寄付する。このほか海外も含めたグループ企業からの拠出もある。

<中越パルプ工業>
●被災地支援[23日発表]…支援金500万円と紙コップ、紙皿などの支援物資を提供する。具体的な支援先や時期は検討中。

<大王製紙>
●復旧状況[24日発表]…操業再開を延期していたいわき大王製紙の続報を発表した。福島第一原発の放射能漏れにより従業員を自宅待機させたため、操業再開を延期していたが、原発が小康状態を保っていることから、操業を再開する。独自に放射線量を測定し、安全を確保したうえで操業するとしており、24日18時から新聞用紙抄紙機を、25日から段ボール原紙抄紙機の操業を再開する。なお、人的被害はなく、建物・設備の被害も軽微。

<レンゴー>
●被災地支援[24日発表]…首相官邸・緊急災害対策本部や各自治体からの要請を受け、避難所向けの段ボールシートをはじめとした緊急支援物資を適宜拠出。

<APP>
●被災地支援[24日発表]…国際協力NGOのハビタット・フォー・ヒューマニティーの日本支部を通じて義援金1億円を拠出するほか、自治体と協力して必要物資を提供する。APP会長のテグー・ガンダ・ウィジャヤ氏は、 「長年にわたって素晴らしいパートナー関係にあり、友人でもある日本の方々をサポートすることが私達の責務だと感じている」とコメントしている。

<王子製紙>
●復旧状況[25日発表]…被害状況について続報を発表した。板紙関係では、王子板紙・日光工場が通常通りの操業を開始した。段ボール関係では、王子チヨダコンテナー・仙台工場は、津波による被害のため依然操業停止中で、復旧の目処が立っていない。同・福島工場は通常通りの操業を開始した。森紙業グループの仙台森紙業と常陸森紙業も、通常通りの操業を開始した。現時点での人的被害は、仙台市のグループ会社で従業員1名の死亡を確認している。
●被災地支援[25日発表]…先頃公表した義援金1億円の内訳を発表した。内訳は、現金5,000万円、物資5,000万円。現金は日本経団連を通じて中央共同募金会に拠出(3月17日振込)。物資は岩手県、宮城県、福島県、茨城県の各自治体からの要請に応じて被災地に逐次配送中。提供物資の内訳(予定)は、○紙おむつ、トイレットペーパーなど(王子ネピア製)約4,200万円 ○ミネラルウォーター(王子サーモン製品)約500万円 ○トイレ用衛生固化剤(王子木材緑化製品)約180万円 ○絆創膏等(新タック化成製品)約120万円

(Future誌4月11日号)

全原連、日資連、古紙センター/東日本大震災で3団体連名の声明を発表
 全国製紙原料商工組合連合会(全原連)、日本再生資源事業協同組合連合会(日資連)、古紙再生促進センターの3団体は、東日本大震災によって古紙リサイクルにも混乱が生じることを危惧し、古紙リサイクルに関わるすべての関係者に向けて声明を発表した。
 3団体では、「(大震災の影響によって)古紙の回収、流通、利用に関しても、今後の変動、混乱が危惧される。古紙リサイクルは市民、事業者、地域社会、行政の協力、支援に支えられていることを今一度認識し、古紙リサイクル安定化に向けた取り組みが必要との認識のもと、メッセージを発信する」とコメントしている。

 <東日本大震災に伴うメッセージ>
 ・古紙需給両業界は、現状と課題の認識を共有し、混乱回避に向けてともに努力する
 ・古紙回収・流通業界は、国内製紙メーカーへの供給を優先すると同時に、輸出によって需給のバランスをとる
 ・製紙業界は、流通段階での滞留を回避するため、安定的な引取と在庫の運用に努める
 ・車両燃料油の不足状態が長期化するようであれば、経済産業省へ増産を要請する
 なお、全原連は併せて3月24日開催の理事会で、会員への要望事項として次の2点を取りまとめた。
 ・支援物資の梱包材、衛生用紙、情報用紙などの古紙原料不足が予想されるため、原料古紙は国内製紙メーカーに優先的に供給する
 ・国内製紙メーカーに優先的に出荷するので、仕入価格は国内価格に準拠した適正な価格とする

(Future誌4月11日号)

関東製紙原料直納商工組合/東日本大震災への対応策を発表
 関東製紙原料直納商工組合は3月23日、東日本大震災への対応策として、次の3点を決定した。
 ・国内製紙メーカーへの原料供給を第一とする(国内最優先)
 ・4月の輸出共事業は繰り延べる
 ・日本赤十字社を通じて義援金100万円を贈る

(Future誌4月11日号)

東北地方太平洋沖地震(第二報)/いわき大王は操業再開延期など各社が続報を発表
前号で製紙メーカーの被災状況を速報で掲載したが、今号もその続報のほか、各社の被災地支援、紙流通の被災状況についてまとめた。

【メーカー】
 石巻工場と岩沼工場の被害が深刻な日本製紙は、前号の第一報後、災害関連役員人事を発表した。大王製紙は、福島第一原発の放射能漏れでいわき大王製紙の操業再開を延期、また15日に静岡県東部で発生した地震の影響についても公表している。

<大王製紙>
●被害状況[16日発表]/まず東日本大地震関連では、いわき大王製紙(福島県いわき市南台)は損傷した取水配管の復旧作業を完了したが、福島第一原発の放射能漏れでいわき市から屋内退避の要請があったため、操業再開を中止した。危険が回避され、社員と家族の安全が確保され次第、操業を開始する。また、15日に静岡県東部で発生した地震による関係会社の被害状況は次の通り。なお関係会社も含めて人的被害はなかった。
 *大宮製紙…ティシュ、トイレットペーパーを製造する本社・富士宮工場(静岡県富士宮市)は操業を全停止したが、19日に運転再開の見込み。古紙入りティシュ、キッチンペーパーを製造する富士工場(静岡県富士市)も、一部を除き操業停止しているが16日中に運転再開の見込み。
 *エリエールペーパーテック…生理用品の富士工場(富士市)と大人用紙おむつ・生理用品の富士北山工場(富士宮市)の操業を全停止したが、点検の結果、生産設備への影響はなく19日には運転再開の見込み。
 *大日製紙(富士市)…全マシン(生産品目:出版更、機能材)が停止したが、16日から運転を再開している。
 *大宮運輸(富士宮市)…倉庫の製品が一部倒れたが、17日から出荷できる見込み。
●被災地支援[18日発表]/15日付で発表した物資提供に加え(前号既報)、食糧などの追加支援を決めた。18日現在の支援内容(累計)は次の通り。▽食糧2万9,000食▽ミネラルウォーター(2)1,000本▽生活必需品(エリエールティシュ6万9,000カートン、エリエールトイレットティシュ11万ロール、大人用紙おむつ1万枚、ベビー用紙おむつ15万8,000枚、生理用品12万8,000枚、ウェットティシュ1万本、マスク3,000枚)

<日本製紙グループ>
●災害関連役員人事[16日発表]/被害の大きい日本製紙で災害復興対策本部を設置、17日付で関連役員人事を内定した。
 〔日本製紙役員人事=3月17日〕▽災害復興対策本部長・藤崎夏夫常務(新聞営業本部長)▽兼災害復興対策本部長代理・山崎和文取締役−技術本部長代理兼生産部長、日本製紙グループ本社技術研究開発本部長代理兼生産部長▽兼情報・産業用紙営業本部長・野口文博専務−洋紙営業本部長、新聞営業本部、海外販売本部管掌(情報・産業用紙営業本部管掌)▽新聞営業本部長・赤津隆一取締役(情報・産業用紙営業本部長)
●従業員の安否情報と被害状況/ [14日発表]地震発生時に操業に当たっていた従業員については、全工場で無事を確認した。
 [15日発表]日本製紙勿来工場(福島県いわき市)、日本大昭和板紙秋田工場(秋田市)、北上製紙(岩手県一関市)については、従業員全員の無事を確認した。日本製紙の石巻工場(宮城県石巻市)と岩沼工場(宮城県岩沼市)は被害が深刻で、グループ各社や取引先の協力も得て物資を支援、順次到着している。
 [17日発表]大昭和ユニボード(宮城県岩沼市)で従業員全員の無事を確認した。日本製紙の石巻工場(宮城県石巻市)と岩沼工場(宮城県岩沼市)は、発生時に就業していなかった従業員の安否を最優先で確認中。両工場周辺の子会社の従業員についても、安否確認に努めている。
●被災地支援[18日発表]/従業員の救援と並行して、グループ各社や取引先から寄せられた支援物資を順次被災地に届けている。支援内容は次の通り。
 *石巻災害対策本部宛(16日、17日到着)…▽トラック3台:食糧、飲料水、毛布、タオル、ティシュ、トイレットペーパー、紙おむつ、粉ミルク、卓上コンロ、カセットボンベほか▽トラック1台:飲料水
 *宮城県災害対策本部宛…▽トラック1台(18日到着予定):ティシュ、トイレットペーパー、マスク、手指消毒スプレー、不織布雑巾▽日本製紙クレシアと提携する米国のキンバリークラーク社から、子ども用紙おむつ(36万枚)提供の申し出があり、宮城県災害対策本部に相談し拠出方法を決める。

<北越紀州製紙>
●被害状況[17日発表]…新潟工場(新潟市東区榎町)は15日から全部門で平常操業中。関東工場勝田工務部(茨城県ひたちなか市高場)は、クレーンや2号ボイラーの付帯設備などに被害が発生、復旧工事に着手した。2週間以内には操業再開の予定。製品在庫は17日から出荷を開始している。また、関東工場市川工務部で継続している外部への電力供給に加え、関東工場勝田工務部でも操業再開次第、外部へ電力を供給していく予定。長岡工場、関東工場市川工務部、紀州製紙紀州工場、大阪工場は、平常操業中。

<三菱製紙>
●被災地支援[17日発表]…▽岩手県地域福祉課へ16日に納入(ナクレトイレットロール1万9,200ロール、カップ麺2,000食、ミネラルウォーター300本)▽福島県災害対策本部へ19日に納入予定(ナクレトイレットロール1万9,200ロール)

<ユニ・チャーム>
●被災地支援[17日発表]…宮城県、岩手県、福島県に、ベビー用紙おむつのムーニーとマミーポコ、大人用紙おむつのライフリー、生理用品のソフィ、ウェットティシュのシルコットウェットなど、合計約17万枚を提供、すでに現地に到着した。
<UPMキュンメネ・ジャパン>●被災地支援[17日発表]…義援金5万ユーロ(約550万円)を拠出。

<リンテック>
●被災地支援[18日発表]…義援金1億円を日本赤十字社を通じて寄付するほか、国内外グループ全社の従業員による募金活動を行い、別途寄付。


流通は在庫被害に加え燃料確保などで配送に支障

【紙流通】
 紙流通各社では、東北だけでなく関東でも商品在庫が荷崩れするなどの被害があった。また計画停電、道路渋滞、トラック燃料確保などの問題で、配送にも支障が出ている。これまでに発表のあった主な企業の被害状況は次の通り。

<平和紙業>
●被害状況[12日発表]…仙台支店(宮城県仙台市)は人的被害はないとの報告を受けているが、事務所業務はできない模様。仙台扇町デポ(仙台市)は、商品在庫のほぼ全量が被害を受けた模様で、入出荷ができない状況。若洲デポ(東京)は商品在庫の約半数が被害を受けている模様で、入出荷ができない状況。

<日本紙パルプ商事>
●被災状況[14日発表]…社長をトップとするJP災害対策本部を本社に設置した。東北支社(仙台市)では、什器の倒壊などの被害はあったが人的被害はない。物流倉庫などは、関東圏を含め荷崩れなど相当な被害が出ており、現在被害状況を確認中。トラックの燃料確保が難しく、配送機能にも相当な混乱が生じている。現時点では、余震が頻発する中での荷作業は二次災害の恐れがあるため禁止せざるを得ず、トラック燃料確保の問題も早期改善の兆しはない。平常時の物流対応ができない状況で、製紙メーカー各社、代理店各社と混乱収拾のための検討を進めているが、当面は人命優先、生活優先で対応していく方針。
<共同紙販ホールディングス>
●被害状況[14日発表]…仙台支店(仙台市宮城野区)では人的被害はないが、事務所業務は情報インフラを含め停止中。倉庫内の商品も、ほぼ全量が被害を受けている模様。現在のところ復旧の見込みは不明。関東流通(埼玉県)は、預り商品および自社在庫の被害は軽微の見込み。荷物エレベーターなどの昇降設備が停止しているため上階の商品を出庫できず、現在復旧に努めている。物流委託倉庫(東京)は、若洲にある共同物流倉庫の商品がかなりの被害を受けている模様。商品を入出庫できない状況で、復旧には数日を要する見込み。名古屋支店、大阪支店、福岡支店、鹿児島支店、深谷営業部については被害なし。

<富士フイルムビジネスサプライ>
●被害状況[14日発表]…福島県いわき市の生産工場と物流センターが被害を受けた。感圧紙の出荷については、余震の影響で詳しい被害状況は把握できていないが、物流センター倉庫内で荷崩れが発生し出荷不可能な状況。今後の出荷については、物流センター倉庫の在庫状況を確認中。生産の再開についても、生産設備の被害状況を調査中。

<竹尾>
●被害状況[15日発表]…全社員の安全を確認済みで、被害のあった仙台支店を除いて営業活動を再開している。しかし、完全な復旧までには相当の時間を要する模様。

<新生紙パルプ商事>
●被害状況[16日発表]…仙台支店は、什器の倒壊、倉庫内製品の荷崩れなどが発生したが、人的被害はない。現在、停電などインフラの回復が遅れており、仙台物流センター(仙台市)、卸町倉庫(仙台市)とも出荷が不可能な状況。東京本店でも一部倉庫に製品の荷崩れなどが発生。今後は各倉庫の在庫状況を把握しながら、各メーカーと情報連携し対策を講じる。ただし、仙台支店管轄の卸町倉庫と仙台物流センターは、 余震の中での作業は二次災害の恐れがあり、復旧に時間がかかる模様。また計画停電、トラック燃料確保、道路事情などの影響もあり、配送状況については積載効率、配送ルート効率を最優先して対応する。

<王子通商>
●被害状況[16日発表]…関東圏でも湾岸地区の倉庫施設は被害が甚大で、同社の製品在庫にも相当の損傷が発生している模様。計画停電、交通機関の混乱に伴う人員確保の問題や、道路渋滞、トラック燃料確保などの諸事情もあり、円滑なデリバリーが極めて困難。今後は、各倉庫の在庫状況を把握しながらメーカーとの情報連絡を行い対応策を実施する。

<小津産業>
●被害状況[16日発表]…人的被害、倉庫・工場設備の被害はない。ただし、計画停電に伴う交通機関の運行状況により、営業時間を短縮する場合がある。物流・電力事情の混乱から一部で注文品の納期遅延が発生しており、今後の注文についても、当日出荷できない場合や納期の要望に添えない場合もあるとしている。また北海道、青森県、秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県、茨城県の一部地域、千葉県の一部地域については配送が困難となっているが、輸送機関の復旧を待って順次発送する。

(Future誌4月4日号)

海外メディア/大震災の紙パへの影響をどう報道しているか
 東日本大震災の模様は、海外のメディアでも大きく取り上げられている。日本からの距離に応じて時に風評的な報道も目につくが、中には驚くほど冷静かつ客観的な分析も見られる。これは逆に、距離を置いているからこそ俯瞰できる真実があることを示している。ここでは、そうした報道の中から幾つかを紹介する。最初の二つは上海と北京から、三番目はサンフランシスコからのものである。

燃料不足と運転手の確保難が障害に

●ASIA NEWS誌(3月18日号)
 「大地震と大津波による東日本大震災が古紙市場に及ぼす影響は短期的なものにとどまるだろう」と、日本の消息筋は予測する。地震の震源地は宮城県の沖合130qで、東北地方の多くの建物とインフラに壊滅的な打撃を与えた。
 地震に続いて発生した津波は、場所によっては海岸線から10qの内陸まで侵入し、さらなる大損害を与えたのみならず、数ヵ所の製紙工場に在庫されていた古紙と製品まで流し去ってしまった。
 この地震の凄まじさは遠くは中国大陸、また被害の比較的少なかった日本経済の中心地である東京や横浜を含む関東地方など、国内の他地域でも大きな揺れを感じたほどだった。消息筋は「損害の全容や市場に及ぼす影響を云々するのは、時期尚早である」と指摘している。
 だが日本の市場筋は「大震災により甚大な被害を受けた東北地方は人口密度が比較的低いので、日本全体の古紙市場に与える影響は短期的なものにとどまるだろう」と強調した。
 消息筋は「大震災の被害を受けた地域のGDPは日本全体の5%程度であり、また日本で発生する古紙総量の2〜3%を占めるにすぎない」と述べていた。対照的に、隣接する関東地区(首都圏)では日本全体の40%に相当する古紙が発生している。この地域は少なくとも、古紙発生源として現在も正常に機能している。
 名古屋、大阪、神戸などの主要都市が存在する西日本地域での古紙発生量は、全国の5割超を占めている。これらの地域も正常に機能しており、古紙市場の安定化に貢献している。
 だが消息筋は「問題は古紙の輸送である。すなわち、燃料の供給不足と運転手の確保難が障害になる」と指摘する。加えて電力の消費制限による停電のため物流の計画管理が困難となり、幹線道路が渋滞し始めている。
 原子力発電所が地震の影響で操業を停止したため、電力供給も割当て制となっている。消息筋はこの状況を要約して「日本の古紙業者は短期的には混乱する国内市場を避け、輸出を指向するだろう」と予測していた。
 輸出の見通しは複雑である。これまで日本の古紙輸出は限定的で、国内の製紙メーカーは国産の古紙を優先的に購入することができた。しかし大震災の被害で休転する工場が発生したため、この比率は短期的に逆転するかもしれない。
 だが日本の古紙業者は一般的に製紙メーカーと長契を結んでいるので、休転中の工場が操業を再開すれば、即時長契通りに供給を再開するだろう。この輸出対国内供給比率の逆転がいつになるか確たる見通しはないが、少なくとも1ヵ月は先のことだろう(消息筋)。
 短期的に輸出の見通しが均衡化する材料として、大方のコンテナが日本向け緊急救援物資の輸送に使用され出入りすることがある。消息筋は現時点での見通しは不明と強調するが、この点は古紙輸出の阻害条件にはなるだろう。
 古紙が放射能に曝された可能性があることも、輸出市場では問題視されるかもしれない。中国の古紙業者数社は「福島原発1号機の放射能が大気中に拡散し、日本の古紙を汚染したのではないか」と危惧している。
 こうした懸念が現実的かどうかは別として、この種の懸念が日本産古紙の輸出価格に影響を及ぼす可能性は否定できない。

日本の古紙の安全性に関心が高まる
●エコノミストの見解(3月17日付)
 RISIの古紙担当エコノミスト、趙ハンナ氏は出張先のアムステルダムで次のように語っている。
 「私は今、アムステルダムで3月15日に開会するRISI主催の第13回欧州紙パルプ展望会議に出席すべく出張中で、会議は2日間にわたり開催される。会議の初日、私は3月11日に日本を襲った地震と津波がアジアと世界の古紙市場に与える影響について何度か質問を受けた。この件については議場外でも、ある程度以上の関心が示されたようだ。その疑問に答えるべく、まずは日本の古紙市場そのものを詳細に分析していこう。
 日本は欧州、北米、中国に次ぎ世界で4番目の古紙回収量を誇る地域である。最新の統計によれば、日本は2010年に2,171万tの古紙を回収しており、これは全世界回収量の約1割に相当する。日本は長年にわたり効率の高い回収システムを活かし、世界に冠たる古紙再生国の一角を占めてきた。昨年の古紙回収率は78%に達しているが、全世界の平均は56%である。
 日本は同時に古紙の一大消費国でもある。古紙再生促進センターの統計では、昨年の古紙消費量は対前年比3%増の1,729万tで、全世界消費量の約8%を占めている。回収量から消費量を差し引いた残りの約440万tが輸出に振り向けられたが、これは国内回収量の約2割に相当する。だが10年前の00年時点では、日本の古紙輸出比率は2%にも達していなかった。
 日本の古紙輸出の大部分(約8割)は中国向けである。昨年の中国向け輸出は約350万tで、中国輸入量の約15%を占めていた。その他の輸出先としてはタイ、ベトナム、韓国などがある。
 では今度の東日本大震災が、アジアの古紙市場に与える影響の程度を考察してみよう。甚大な損害を被った東北地方は大量の古紙発生地域ではないので、その影響は限定的かつ局地的と推察できる。しかしながら大災害がもたらした製紙工場の操業停止は、この地域の古紙回収と輸送および需要に対して今後とも悪影響を及ぼすだろう。
 こと輸出に関して言えば、まだ損害の詳細を調査中の現時点では、回収量の減少と物流網の被災によって日本からの輸出が、恐らく数ヵ月間にわたり減少することくらいしか予測できない。すでにタイト化しているアジアの古紙需給にとって、これはさらなる圧迫材料となるだろう。さらに古紙市場にとっては小さな問題だが、日本で発生する古紙の安全性について関心が示されている。すなわち放射能を浴びている材質かどうか、である。とはいえ、これは現時点ではさしたる問題となっていない」

コンテナの動向を注視する米国の古紙業者

●PPW誌(3月18日号)
 3月11日に東北地方を襲ったマグニチュード9.0の大地震とそれに伴う大津波は、太平洋沿岸の主要都市を瞬時に破壊してしまった。全世界は日本が大災害とその後遺症からいかに復興するか、またその過程で世界の紙パルプ市場にいかなる影響を及ぼすかについて、大きな関心を示している。
 「福島県にある東京電力のGE製第1号原子炉(1971年運転開始)は、過熱のために過去1週間にわたり放射能を出し続け、発電所の周囲40マイル以内の住民を避難させる原因となった。放射能の拡散を防ぐための懸命な努力が今も続いている」(消息筋)。だが震央から230マイルも南に位置する東京の大手企業の中には、難を避けてさらに西南部の大阪へ社員を移動させた例もある。
 米国の古紙業者は、日本の西南部で発生した古紙に対する注文を確認したと語っていた。ある業者は「福島原発の事故処理がどのように進展しているかを、毎日のように注視しておかねばならない。その成り行きは誰も予測不能だ」と述べている。
 それでもウェアーハウザーのような大手林産物メーカーは、95年の阪神淡路大地震災の時と同様、住宅用建材と丸太製品の復興需要を期待している。紙・板紙については、新聞用紙メーカーのノーパック(日本製紙とウェアーハウザーの合弁企業)が、日本製紙から日本向け出荷量を増加するよう依頼されたという。
 消息筋は「ノーパックはすでに、新聞用紙を可能な限り日本向けに振り替えるべく手配した」と伝えている。ノーパックはワシントン州ロングヴューに工場があり、年産能力65万tのうち60%が新聞用紙で、残る40%が中質紙となっている。
 米国の新聞用紙に及ぼす影響 需要家筋は「米国のユーザーは日本の新聞用紙不足が2〜3ヵ月、場合によっては1年も続くとした場合、4月の発注をどの程度見送れるかと尋ねられている状況だ」と報じている。
 ある購買担当者は「供給不足がどれほど続くか分かっていない。だが西海岸地区で供給不足となるのは間違いないだろう」と語っていた。
 RISIのエコノミスト、コンリー氏の調査によれば「東北地方にある日本製紙の主力設備が最大の被害を受けている。同社のこの地方にある4工場(北上製紙と石巻、岩沼、勿来)の年産能力が合計189万t、三菱製紙は2工場(八戸、北上)で100万t」となっている。
 生産能力の12%が被災 日本の紙・板紙総生産能力3,100万tのうち、約12%に当たる374万tの設備が被災した東北地方で稼働していた。その内訳は塗工印刷用紙が180万t、段ボール原紙が61万2,000t、新聞用紙が57万1,000tである。このほぼ全量は一貫生産されている。感熱紙とノーカーボン紙を生産する日本製紙・勿来工場のみが年間4万4,000tの市販パルプを購入しているが、ここも操業を停止中。もしチップの入荷や供給が途絶えた場合、一貫工場のパルプ需要量は不明である。
 現在、商社と流通業界は日本に出入りする世界のコンテナとパルプ、古紙の動きに注目している。
 上げ相場か? ある流通業者は東北地方における物流問題に関心を寄せている。道路が破壊され燃料と電力が供給不足となり、工場からの製品や資材の入出荷は終日困難となった。消息筋は「数週間は工場の操業再開に向けた動きで機械(メンテナンス)の需要が増加し、製品価格も原料価格も上昇する強気の市況に転ずるだろう」と予想している。もし値上がりすれば、それは東北地方で古紙が発生しなくなるためではない。消息筋は「被災した東北地方における古紙の発生は、もともと微量だった」と指摘している。
 コンテナに問題が… 米国の複数の消息筋は「世界的に見れば、短期的にコンテナが日本向けの食料や建築材料・資材の輸送に振り向けられるため、古紙、紙・板紙類の取引が減少するのではないか」と予想している。消息筋はまた、日本から出荷された貨物の放射能検査も行われるだろうから、それによってコンテナの供給が滞るのではないかとの懸念も表明している。
 ある消息筋は「RISIの古紙担当エコノミスト、趙ハンナ氏によれば中国は昨年、日本からの350万tを含めて2,450万tもの古紙を輸入し、国内で発生した3,930万tと合わせて使用した。だが、この状況下では中国に古紙調達の危機が生じるのではないか」と予想している。
 趙氏は「中国の輸入先は米国が45%、欧州が30%、日本が14%となっている」と説明する。中国で日本から古紙を輸入している大手メーカーは玖龍紙業とAPPである(消息筋)。
 米国の古紙業者は、今後の展望について「主なコンテナ取扱い港は大損害を受けていないので、日本の港湾設備はまもなく正常に機能するようになるはずだ。私は震災が世界のコンテナ事情にどう影響するかについて、確たる見通しを言えない」と語っていた。
 大災害の後でOCCが下落 ニューヨーク/ニュージャージー地区の古紙業者は「中国が大災害に過剰反応して、価格を吊り上げることを懸念している。しかし米国ではOCCの価格が東西両海岸地域でt当たりほぼ5j下落した。さらに中西部地区のコンテナ不足が問題になってきたため、そこでも軟化傾向が生じた。長期的には地震の影響もあり、価格は今後3〜4ヵ月くらい上昇すると見ている」との予想を語っていた。
 消息筋はPPW誌に「米国から中国向け主要港へのOCC輸出価格は、3月中旬にt当たり270〜273jから268〜271jまで落ち込んだ」と語った。
 今回の地震は、東北地方太平洋岸の宮城県を中心に発生した。日本の警察庁は23日「東日本大震災と呼ばれる地震と津波の大災害によって、死者・行方不明者が2万3,087名になった」と発表した。
 米国の対日輸出シェアは3%未満 紙・板紙にパルプと紙加工品を加えた米国の紙類輸出に占める日本向けの割合は、10年実績で2.9%、数量にして120万tだった。これは対前年比+7.9%の増加である(米国商務省統計局)。
 主要な輸出品目はパルプ 米国の日本向け紙パルプ輸出の2大品目は、木材パルプ(10年実績は輸出全体の7%に当たる52万7,581t)と紙・板紙(59万860t)である。紙・板紙の輸出ではミルクカートン原紙が24万7,471t、段ボール原紙が6万8,067t、中質コート紙が6万7,875t、新聞用紙が4万6,373t、中質紙が4万3,222t、上質コート紙が3万3,754tとなっており、半数以上は包装用途である。
 米国の日本、オーストラリア、極東地域からの輸入は印刷筆記用紙を筆頭に、10年実績で前年比+25.2%の110万tに達していた。うち84万7,703tが洋紙で、その内訳は上質コート紙が37万9,900t(対前年比+39.8%)、上質紙は15万t(同+27.9%)だった。


 東日本大震災の模様は、海外のメディアでも大きく取り上げられている。日本からの距離に応じて時に風評的な報道も目につくが、中には驚くほど冷静かつ客観的な分析も見られる。これは逆に、距離を置いているからこそ俯瞰できる真実があることを示している。ここでは、そうした報道の中から幾つかを紹介する。最初の二つは上海と北京から、三番目はサンフランシスコからのものである。

(Future誌4月4日号)

全印工連/東北地方太平洋沖地震で緊急対応を発表
 全日本印刷工業組合連合会(全印工連)は14日付で水上光啓会長を本部長とする「東日本巨大地震対策本部」を設置、次の対応策を実施した。
<全印工連の対応>
(1)印刷機械メーカーに対し、全印工連組合員企業の印刷機械メンテナンスなどに万全の対応を図ってもらうよう求めた。また、組合員企業の被災状況などの情報を持っている場合は、全印工連へ情報提供してくれるよう依頼。
(2)(組合員企業の)納期が迫った仕事への対応
 ・組合員各社が製造困難になった場合、仕事内容に応じて手伝える組合員企業を紹介する。
 ・被害がなく緊急の仕事を受けられる可能性がある企業は、受注可能な仕事内容を通知してくれるよう、組合員各社に依頼。
(3)全印工連会長名の使用許諾
 官公庁向けの受注印刷物の納期が間に合わず、県などへ都道府県印刷工業組合として「納期延長の依頼」を行う場合、 必要に応じて全印工連会長名を使用することを許可(依頼文は後日、全印工連宛に送付)。
 そのほかの要望についても、「可能な限り対応する」として同本部事務局への連絡を求めている。

(Future誌4月4日号)


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