戦後60年を迎えた2005年は紙業タイムス社にとっても創業55周年であり、これを節目とし、製紙関連各業種・企業の総括と、新たな展開に揺れる将来の展望を、識者へのインタビュー構成により本書を企画出版しました。
戦後の復興期から高度成長期へ、そして、二度にわたる石油危機を乗り越え、ボーダレスな国際化時代のいま、日本の製紙産業は世界のベスト3にはいる生産・消費量を保っていますが、この地位を確保するため業界有識者による弛まぬ努力と、優れた経営手腕が発揮されています。
本書ではそうした識者各氏にインタビュー取材を敢行、共通設問項目を「5年10年先での変化を予測する」としましたが、内容は経済・社会・文化・貿易・国際関係・環境問題、新聞・出版・印刷・包装・機器・資材など関連産業界、製紙原料・製品・加工・流通・技術の変化と業界構造、世界情勢、予測される変化への対応策など広い範囲に及んでいます。
自社・当該業界の持続的発展を目指す活発な発言が多く、将来を製紙産業と関連産業の将来を見通したい人にとって示唆に富んだ貴重な一冊に仕上がっています。
〔氏名50音順掲載・敬称略〕 |
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相澤毅(日本フイルコン)「供給責任守りつつ、世界と拮抗する技術・戦略を」 浅野健(全日本印刷工業組合連合会)「業態変革はお客のために変わること」 石田隆一(日本包装機械工業会)「今こそ海外市場に視野を転ずる時」 井尻時雄(日本衛生材料工業連合会)「根強いニーズに支えられる衛生材料」 岩崎孝之(伊藤忠紙パルプ)「変化に対応できる体制を構築」 岩雄一(日本ショッピングセンター協会)「SC時代とまちづくり」 宇高道男(日本家庭紙工業会)「消費者の信頼を得る製品作りが使命」 梅澤敏(丸紅)「国際競争力どうつけるか各社に注目」 大内昭彦(リンテック)「粘・接着事業をコアに得意・成長分野に積極投資」 大坪清(レンゴー)「段ボール産業は持続的に成長する」 尾鍋史彦(日本印刷学会)「ITが紙メディアを刺激する」 北村純夫(全国家庭紙同業会連合会)「危機意識持ち協調のもと市場安定を」 北村光雄(日本板紙組合連合会、大和板紙)「陣形を強固にして国際競争に勝つ」 黒崎暁(信栄製紙)「安すぎる家庭紙、市況立て直しが課題」 紅瀬雄司(アイ・エイチ・アイ フォイト ペーパーテクノロジー)「技術開発の焦点はポスト“高速・広幅”へ」 河野賢二(服部紙商事)「アイデアを製品化する知恵と知識を」 小島勝正(平和紙業)「“物語”がマーケットを動かす時代」 小林俊雄(小林製作所)「国内でも求められる高速・広幅化への対応技術」 齋藤英男(トーモク)「自分たちの仕事にプライドを持つ」 佐藤健(三菱製紙)「基本は高品質と先進的な開発力に」 佐野武男(丸富製紙)「家庭紙メーカーが上場を目指してもよい」 澤崎匡廣(三島製紙)「小なりと雖も光彩放つ力強い企業に」 白石勝(日本雑誌協会、文藝春秋)「近い将来『活字が復権する』と確信」 白木和夫(シロキ)「環境事業で流通の新たな業態へ挑戦」 末村長弘(荒川化学工業)「日中両国で製紙産業とともに発展へ」 鈴木正一郎(王子製紙)「中国への展開で国際競争力強化」 鈴木光(日本板紙代理店会連合会、国際紙パルプ商事)「社員の意識改革が我が社の未来拓く」 関口直俊(王子特殊紙)「『チエとやる気』で特殊紙を育てる」 滝澤榮一(マンツネ)「環境変化にも揺るがない収益企業目指す」 中島巖(日本紙類輸出組合)「世界市場平準化への対応策とは」 中村雅知(日本製紙グループ本社、日本製紙)「内需型産業からの脱皮が不可欠」 長岡剣太郎(中越パルプ工業)「収益倍増計画の実現めざす」 西村武雄(岡本)「存在感ある企業でありつづけたい」 乗越厚生(星光PMC)「『一番』を目指して盤石の事業基盤を築く」 畑俊一(全国製紙原料商工組合連合会、山室)「今年から来年は非常に大事な時期」 平戸恭一(日本洋紙代理店会連合会、日本紙類輸入組合、日本紙パルプ商事)「将来も顧客志向の機能の強化を」 蛭間良右(イチカワ)「製紙技術の一翼を担って」 平松由紀夫(三菱製紙販売)「インターネットが変えた社会・経済活動」 福野晃二(全国段ボール工業組合連合会、福野段ボール工業)「転換期迎え、今はすべてが曲がり角」 藤定輝好(森紙業)「段ボール産業の合理化はまだ可能」 二神勝利(大王製紙)「海外との競争力をつける」 星川一冶(丸住製紙)「早めに手を打ったから生き残れた」 堀川二(古紙再生促進センター、日本大昭和板紙)「大切なのは維持していくこと」 牧田邦雄(東海パルプ)「特徴ある企業群へさらに体質を強化」 松本裕司(野村證券 金融経済研究所)「もう一段の再編不可欠な製紙業界」 三浦博(メッツォSHI)「基本戦略は“ライフサイクル・パートナー”」 三澤清利(特種製紙)「まだまだある社内の『宝の山』掘り出す」 三好孝彦(日本製紙連合会)「立体的な構想で輸入紙に対抗」 三輪正明(北越製紙)「国際競争力は工場規模で問う時代に」 向山宏(富士フイルムビジネスサプライ)「問われる販社の提案力」 牟田口昭(大倉三幸)「両社の経験値が合併最大の効果」 村上正弘(静岡県紙業協会)「積極的に情報提供し地域振興を図る」 山本信能(王子板紙)「品質向上のための設備改修が課題」 山本洋一(日本フエルト)「紙の多様なニーズにフエルトで貢献」 吉川正悟(吉川紙商事)「協業化の必要性増す卸商業界」 和木坂史生(三菱重工業)「社内技術の連携で真の付加価値を提供」 渡克己(旭洋紙パルプ)「流通の統廃合経てメーカーの流通系列化鮮明に」 |
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