単行本『紙パルプ産業と環境2019』を刊行
テックタイムスと紙業タイムス社は、好評企画となっている単行本シリーズ『紙パルプ産業と環境』の2019年版を8月24日に刊行した。今回のテーマは「森と紙とエネルギーのリサイクル〜持続可能な社会への貢献」で、とくに“SDGsと東京オリパラ2020への貢献”といった視点から内容と構成した。B5判196頁 本体2,000 円(税・送料別)。
本書の内容は以下の通り。
Ⅰ.世界の古紙事情と日本
・欧米流“シングルストリーム”時代の終焉か/中国の輸入制限を機に変容する世界の資源回収と利用システム
・私はこう考える/古紙再生促進センター専務理事 岡村光二 中国の調達方針変更は日本にとっても品質改善の絶好のチャンス
・私はこう考える/トーチインターナショナル 代表取締役社長 龍国志 収益は良好だが“不都合な真実”から目をそらすわけにはいかない
・古紙配合率問題フォローアップ調査/10年の節目に「風化させない」取組みを
・メーカー別古紙消費/全体では3年ぶりの消費増だが、雑誌へのシフトも目についた2017年
・世界の古紙需給/優先使用の流れが定着し世界市場で増え続ける需要
・付表/世界の国・地域別古紙需給(2015〜16年)
・付表/世界各国の古紙回収率・利用率試算
Ⅱ.製紙産業の取組み
・低炭素社会実行計画フォローアップ調査/重油使用増でCO2排出原単位は横ばいに
・製紙各社の環境・CSR報告書/多様な取組みにスポットを当てキーワードにも工夫を凝らす
・技術・環境イノベーション/新しい発想に基づくセルロースナノファイバーの応用展開 北越コーポレーション新機能材料開発室 中俣恵一
Ⅲ.森林認証とSDGs
・国連SDGsの達成状況/極度の貧困率は低下したが、紛争や気候変動で飢えが増加
・SGEC/PEFCジャパン 森林認証フォーラム/認証材の国際的なサプライチェーン構築を
・FSCジャパンプレスカンファレンス/小売・飲食業界7社がFSC認証材の調達宣言
・気候変動イニシアティブ(JCI)/著名企業や自治体が多数参加して発足
Ⅳ.再生可能エネルギーの現在
・レジリエントなエネルギー基盤の構築/非木質系バイオマス発電を補助金に頼らず、どう軌道に乗せるか
・私はこう考える/自然エネルギー財団副理事長 末吉竹二郎 企業の競争力を高める自然エネルギー
・拡大する輸入パーム油使用の木質バイオマス発電/環境負荷と国民負担の増大に懸念も
・資料/わが国の古紙回収率と古紙利用率
Ⅴ.各国の資源・環境政策
・変化する米国、EUの資源回収政策/“廃棄物処理”から“資源管理”へ グローバルプランニング取締役 小笠原秀信
・罰則強化・情報公開・新ルール制定/法改正で環境規制を強める中国当局
・EUのプラスチック包材規制/加盟各国間で取組みには温度差が
・自治体における古紙リサイクルの取組み/東京都千代田区にみる都市ごみの減量化・資源化 内河英臣
Ⅵ.資料・統計
・データで見る紙パの環境対応/廃棄物対策:最終処分量は12.9万tで前年度比2.3万t減
・データで見る紙パの環境対応/エネルギー:燃料転換進むがバイオマス燃料不足が懸念材料