紙パルプ 日本とアジア2019
わが国経済は比較的堅調な動きをにあり、東京オリンピック2020の開催に向け景気の底堅さが期待されていますが、“米中貿易戦争”に見られるような国家間の貿易摩擦拡大や世界的な気候変動による自然災害頻発など国際経済への新たな影響要因も生じており、先行き不透明感は一段と増してきています。一方、東南アジア、南アジアの経済成長が今後も期待されるなか、中国はアジア経済における存在感を強め、広域経済圏構想“一帯一路”を着々と進めてきています。中国から東南アジアへと積極的に海外事業の対象を広げてきた日本企業にとって、これまで以上に迅速・柔軟で国際感覚に富んだアプローチが求められてくるとうことです。基礎素材の紙・板紙についても、アジアにおけるダイナミックな経済拡大期のなかで需要増大が予測されており、発展成熟したわが国の紙パ関連企業だからこそ活躍できる局面も増えてくると考えられます。
弊社ではアジア紙パルプ産業の高い成長性を踏まえ2004年から単行本企画『紙パルプ 日本とアジア』の刊行をスタート、版を重ねるにしたがって多方面から高い支持を得る好評企画となりました。同書は、国内はじめ成長著しいアジア主要国の紙パルプ産業を概観すると同時に、弊社が長年培ってきた国際ネットワークを駆使し、ボーダレス化するアジア市場の課題と展望、主要紙パ企業の動向、さらには関連業界および機械・資材・薬品サプライヤーの動向など、“日本とアジア”の紙パルプ産業および関連産業の全貌が把握できるものとなっています。
今回刊行する『紙パルプ 日本とアジア2019』においても最新情報・データにより内容を全面的に一新し、中国をはじめとするアジア諸国を対象にした実用的ダイレクトリーとして活用できるよう、国別主要製紙メーカーの企業情報など各種データも新たに追加しました。
日本および中国をはじめとするアジアの紙パルプ産業について最新データを駆使し、国別に解説。進出日本企業の基礎データも収録。
B5判・本文208頁
定価 11,000円(税込・送料別)
2018年12月27日
本書の内容
●グローバル新時代の日中製紙産業
特別寄稿/東アジアのパワーシフトが生み出す新たなリスクと紙パルプ産業の将来(東京大学名誉教授、日本印刷学会元会長 尾鍋史彦)
特別寄稿/中国における次世代型古紙リサイクルへ向けた取組み(中国紙パルプ研究院、中国造紙雑誌社・社長補佐、『造紙信息』編集長 郭彩雲)
●日系企業のアジア進出と事業拡大の方向性
第6回 アジア紙パルプ産業会議/求められる環境規制強化への対応〜アジア各国に広がる中国古紙輸入規制の影響
日・メコン ビジネスフォーラム/アジア地域バリューチェーンのハブへ躍動するメコン
ジェトロ海外ビジネス調査にみる投資マインド/ASEAN 6での拡大意欲が高まる日系企業
●アジア発展下における日中製紙産業の課題と今後
日本/「紙でなければできないこと」を追求する
中国/影響大きい米中貿易戦争と古紙輸入規制
●Future誌に見るアジアの紙パルプ
古紙輸入規制─中国の動き/古紙輸入規制─諸外国の動き/貿易措置/海外展開・M&A/欧米/日本/中国/台湾/韓国/ベトナム/インドネシア/マレーシア/ラオス/インド
●アジアにおける紙パルプ関連の主要日系企業
中国/台湾/韓国/フィリピン/ベトナム/タイ/マレーシア/インドネシア/ラオス/シンガポール/カンボジア/ミャンマー/インド/UAE/トルコ