わが国経済はアベノミクス効果やオリンピック2020の東京開催決定などにより景気好転への期待が高まっており中国は各種のリスクをはらみながらも安定成長へのソフトランディングが進められています。また、欧州は不安要素を抱えつつも経済の足取りは確かであり、米国では各種経済指標の堅調さが目立つなど、世界経済は比較的安定した状況にあると言えます。そうしたなかで東アジアおよび東南アジアに対する経済的関心度は依然高く、企業投資は一段と活発化する動きを見せています。基礎素材の紙・板紙についても引き続き市場拡大が予測されており、発展成熟したわが国の紙パ関連企業が活躍する局面もさらに増えていくと予想されます。
弊社ではアジア紙パルプ産業の高い成長性を踏まえ2004年から単行本企画『紙パルプ 日本とアジア』の刊行をスタート、版を重ねるにしたがって多方面から高い支持を得る好評企画となりました。同書は、国内はじめ成長著しいアジア主要国の紙パルプ産業を概観すると同時に、弊社が長年培ってきた国際ネットワークを駆使し、ボーダレス化するアジア市場の課題と展望、主要紙パ企業の動向、さらには関連業界および機械・資材・薬品サプライヤーの動向など、“日本とアジア”の紙パルプ産業の全貌が把握できるものとなっています。
今回刊行の『紙パルプ 日本とアジア2015』も最新情報・データにより内容を全面的に一新、中国造紙学会、中国造紙協会などとの協力関係のもとにデータ充実化を図りました。さらに、中国をはじめとするアジア諸国を対象にした実用的ダイレクトリーとして活用できるよう、国別主要製紙メーカーの企業情報など各種データも最新のものに更新しました。
● 新たな発展形態を目指して |
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特別寄稿/日中関係の緊張下で進む両国の紙パルプ産業の大きな構造改革(東京大学名誉教授、日本印刷学会前会長・尾鍋史彦) 特別寄稿/「十二五」期間中における中国製紙産業の発展状況(中国造紙協会顧問・曹朴芳) |
● 広がるアジアの市場と企業展開 |
日本企業の海外事業展開/製造業の6割弱は輸出拡大、3割強は海外拠点拡充を指向 第4回アジア紙パルプ産業会議/9ヵ国から181名が参加し台北で開催 紙類貿易情報講演会から(1)中国物流の最新事情と内陸地域の将来性 紙類貿易情報講演会から(2)紙加工事業と東南アジアのポテンシャル |
● 日中製紙産業の動向とアジア主要国 |
日本/求められる稼働率向上のための施策 中国/大転換期を迎え急がれる業界構造の調整 |
● アジア主要国の紙・板紙、原材料需給 |
台湾 韓国 フィリピン ベトナム インドネシア マレーシア タイ インド オーストラリア |
● Future誌に見るアジアの紙パルプ |
貿易・関税・国策 買収・提携・進出 市場・価格 日本 欧米 中国 台湾 韓国 ベトナム タイ インドネシア インド オーストラリア |
● アジアにおける製紙関連の日系企業 |
中国 台湾 韓国 フィリピン ベトナム タイ マレーシア インドネシア ラオス シンガポール カンボジア インド |
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