安定業種とされてきたわが国の紙パルプ産業はリーマン・ショック以降、需要の低迷に苦しみ、ようやく回復基調へ戻るかと思われた矢先に東日本大震災が発生、さらには欧米経済不調を背景とする異常な円高と重なって経済・産業の構造変化が一段と加速されて、製紙各社は企業戦略の緊急な大幅見直しを迫られるようになりました。最近は円安傾向や国際経済復調の兆しなどプラス材料も見られますが、製紙会社を取り巻く経営環境は好転しないまま逆に厳しさが増していきそうです。
その一方では、ネット社会の進展や電子書籍の普及、企業による業務効率化を狙った各種文書の電子化などにより、紙の基本的な役割自体も変わりつつあります。
こうした大変革期にある紙パルプ産業で優位なビジネス展開を進めていくには、折々の業界動向を正確に捉えるとともに紙パ企業個々の実情変化を正確・詳細に把握することが鍵になってきます。

弊社は1997年以降継続的に『紙パルプ 企業・工場データブック』を刊行してきましたが、変化の激しい時代にあって活用度の高いビジネスツールとなるよう今回全面的に改訂、最新の各種データ・資料に基づいく『紙パルプ 企業・工場データブック 2014』として刊行いたしました。
本書では、弊社が長年にわたって蓄積したデータやノウハウを駆使し、高度情報化時代に相応しい新たな視点から紙パルプ企業の企業概要、本社・事業所や工場のデータを再構成、機械・資材・薬品サプライヤーの企業データや生産出荷をはじめとする各種統計なども併せて掲載しています。

紙パルプメーカーはもちろん、関連機械・資材・薬品メーカーや印刷・出版などの需要家、加工業者、流通・商社など、紙パルプ産業に関連する各業界における日々のビジネスに活用できる、見やすく使いやすい実用的データブックとしてご利用いただけます。