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紙・板紙需給速報3月/段ボール原紙の好調で出荷計が20ヵ月ぶりプラス


 日本製紙連合会が集計した3月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比△1.0%の198.8万t。20ヵ月連続の減少となった(以下、%表記は前年同月比)。うち、紙は△6.5%の97.7万t、板紙は+5.0%の101.1万t。用途別では、グラフィック用紙(新聞用紙+印刷・情報用紙)が△3.2%の71.4万tで52ヵ月連続減。パッケージング用紙(包装用紙+段ボール原紙+紙器用板紙+雑種紙+その他の板紙)は+3.9%の112.3万tで18ヵ月ぶりの増加となった。主要品種の中でプラスだったのは段ボール原紙と白板紙のみ。いずれもGW用の手当てがあったと見られるが、特に段ボール原紙は好調で、生産、出荷(国内+輸出)、メーカー輸出が過去最多を更新し、国内出荷もピーク時(2019年4月)の82.9tに迫る82.8万t。段ボール原紙が牽引役となり、国内出荷とメーカー輸出を合わせた紙・板紙全体の出荷は、19年7月以来20ヵ月ぶりのプラスとなった。

 紙・板紙のメーカー輸出は+15.4%の18.9万tで15ヵ月連続の増加。うち、グラフィック用紙は塗工紙が南アジア向けで減少して△1.9%の5.8万tとなり、3ヵ月連続の減少。パッケージング用紙は+24.9%の13.2万tで16ヵ月連続増。段ボール原紙を中心に東アジア、東南アジア向けが増加した。

 紙・板紙の在庫は前月比△4.0万tの192.3万tで2ヵ月連続の減少。うち、グラフィック用紙は新聞用紙を中心に印刷・情報用紙も減少し、同△3.0万tの86.3万tとなり2ヵ月連続の減少。パッケージング用紙は、段ボール原紙、包装用紙、白板紙が減少して同△2.0万tの96.3万tとなり3ヵ月ぶりの減少。衛生用紙は同+1.0万tの9.7万tで3ヵ月連続の増加。

 〔主要品種の動向〕
 新聞用紙:国内出荷は△2.0%の18.9万tで41ヵ月連続減。
 印刷・情報用紙:国内出荷は△3.6%の52.5万tで20ヵ月連続減。メーカー輸出も△1.9%の5.8万tで3ヵ月連続減。
 包装用紙:国内出荷は△0.4%の5.9万tで24ヵ月連続減。未晒は増加したが晒は減少した。メーカー輸出は+4.9%の1.9万tで7ヵ月連続増。
 段ボール原紙:国内出荷は+5.9%の82.8万tで4ヵ月連続の増加。メーカー輸出は+29.1%の9.5万tで16ヵ月連続の増加。
 白板紙:国内出荷は+1.4%の11.8万tで20ヵ月ぶりの増加。高板、特板、コート白ボールいずれも増加した。
 衛生用紙:国内出荷は△20.3%の15.1万tで2ヵ月連続の減少。トイレットペーパー、ティシュ、タオル用紙いずれも減少した。

(FUTURE2021年5月10日号)

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