紙・板紙需給速報1月/国内出荷増は引き続き衛生用紙と段原紙のみ
日本製紙連合会が集計した1月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比△3.8%の169.0万t。18ヵ月連続のマイナスとなった(以下、%表記は前年同月比)。うち、紙は△7.0%の86.5万t、板紙は△0.1%の82.6万t。用途別では、グラフィック用紙(新聞用紙+印刷・情報用紙)が△10.0%の61.7万tで50ヵ月連続減。パッケージング用紙(包装用紙+段ボール原紙+紙器用板紙+雑種紙+その他の板紙)は△1.1%の92.7万tで16ヵ月連続減。主要品種は段ボール原紙と衛生用紙を除き減少した。
紙・板紙のメーカー輸出は+11.4%の14.2万tで13ヵ月連続の増加。うち、グラフィック用紙は塗工紙を中心に南アジア、東アジア向けなどが減少し、△32.9%の3.3万tと前月の増加から減少に転じた。パッケージング用紙は+38.4%の10.9万tで14ヵ月連続増。段ボール原紙を中心に東南アジア、東アジア向けが増加した。
紙・板紙の在庫は前月比+10.1万tの199.1万tで4ヵ月ぶりの増加。うち、グラフィック用紙は印刷用紙、新聞用紙が増加し、同+5.4万tの93.9万tで5ヵ月ぶりの増加。パッケージング用紙は、段ボール原紙が増加して同+5.0万tの97.6万tとなり、前月の減少から増加に転じた。衛生用紙は同△0.3万tの7.6万tで2ヵ月連続の減少。
〔主要品種の動向〕
新聞用紙:国内出荷は△13.5%の16.4万tで39ヵ月連続減。
印刷・情報用紙:国内出荷は△8.7%の45.3万tで18ヵ月連続減。非塗工紙、塗工紙、情報用紙ともに減少。メーカー輸出は△32.9%の3.3万tで前月の増加から減少へ。
包装用紙:国内出荷は△7.9%の5.1万tで22ヵ月連続減。未晒、晒ともに減少。メーカー輸出は+25.5%の1.5万tで5ヵ月連続増。
段ボール原紙:国内出荷は+1.2%の66.7万tで2ヵ月連続の増加。メーカー輸出は+48.0%の8.2万tで14ヵ月連続の増加。
白板紙:国内出荷は△5.4%の10.2万tで18ヵ月連続減。高板、特板、コート白ボールともに減少。
衛生用紙:国内出荷は+9.5%の14.7万tで3ヵ月連続の増加。トイレットペーパー、ティシュ、タオル用紙いずれも増加した。
(FUTURE2021年3月15日号)