王子ホールディングス/新会社「王子ファーマ」設立し木質由来の医薬品を開発
王子ホールディングスは、医薬品の開発と製造販売を目的とする新会社「王子ファーマ㈱」を設立した。木質主要成分の1つ「ヘミセルロース」を原料とした有効成分「硫酸化ヘミセルロース」(PPS)を、医薬品として製品化することを目指す。
PPSは、広葉樹から生産される高分子硫酸化多糖。王子は、大学や製薬会社との共同研究によって血液凝固阻止作用、抗炎症作用および保湿作用などの新たな知見を得ており、今後は、これらの特長を発揮できる疾患領域をターゲットに研究開発を加速させる考え。特に、血液凝固阻止の医薬品開発に関しては、木質由来であることから「ウイルス感染リスクの低減」や「宗教的な使用制限に対する配慮」が可能となり、現在の主流である豚由来の血液凝固阻止剤「ヘパリン」の代替として期待している。
〔新会社の概要〕
役 員:横山勝代表取締役
事業内容:医療用医薬品などの開発・製造販売
所 在 地:東京都中央区銀座
設 立:2020年4月1日
資 本 金:1,000万円(王子ホールディングス100%出資)
(FUTURE2020年8月24日号)