王子ホールディングス/パルプ由来のプラ開発が環境省の委託事業に採択
王子ホールディングスのバイオプラスチック(ポリ乳酸、ポリエチレン)開発事業が、双日プラネットとともに環境省の委託事業「令和元年度脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」に採択された。
今回採択された王子HDのバイオプラスチック開発は、非可食バイオマスを活用した国産バイオマスプラスチック製造実証事業。石油を原料とする従来型プラスチックを、持続可能なバイオマスを原料としたバイオプラスチックに置き換えることで、CO2の排出抑制を目指す。
一般的なバイオプラスチックは、主にサトウキビやトウモロコシなどの可食原料から製造されるが、王子HDは非可食である樹木由来のパルプを原料としたポリ乳酸やポリエチレンの製造を実証する。これにより、食品原材料との競合をなくしたバイオプラスチックの普及を目指す。
他方、双日プラネットはすでに2012年から、ブラジルのBraskem社製グリーンポリエチレン(サトウキビ由来)の販売・普及活動を行っており、バイオプラスチック事業分野で実績がある。今後、王子HDはパルプ由来のポリ乳酸・ポリエチレンの製造検討を行い、双日プラネットは既存のバイオプラスチック販売網を活かし、同実証事業で製造したバイオプラスチックのユーザー側での利用性やリサイクル性の確認、LCA解析、マーケティングなどを行っていく。
(FUTURE2019年11月11日号)