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王子エフテックス/電動車の需要増に備えOPP生産設備を増設


 王子グループの王子エフテックスはこのほど、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)の生産設備を滋賀工場(滋賀県湖南市)に新設し、生産能力を1.6倍に引き上げることを発表した。稼働開始は2023年の予定。

 OPPは主に、電動車(電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車)のモーター駆動制御用インバータユニットのコンデンサに使用される。脱炭素社会への転換が進む中、世界各国で自動車への環境規制が強化され、電動車が急速に普及しつつある。これに伴い、コンデンサ用OPPも需要の急拡大が予想されるため、同社は生産設備の増強を決めた。

 電動車の車載部品には、燃費向上や車内空間の確保に当たり、小型化・軽量化が求められる。コンデンサ用OPPには薄膜化のニーズが常にあり、また同時に、より大きな動力を得るため高電圧・大電流に耐えられる絶縁性も要求される。王子エフテックスは、コンデンサ用OPPの生産では40年以上の実績があり、また2019年には、当時の世界最薄レベルとなる厚さ2.0μmOPPの営業生産を開始するなど、薄膜化と絶縁性を高いレベルで両立している。

(FUTURE2021年4月26日号)

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