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段ボール需要予測2016年/通販・宅配や加工食品が引き続き堅調で1.2%増


 全国段ボール工業組合連合会はこのほど、2016年(1~12月)の段ボール需要量(≒生産量)が前年比+1.2%の139億㎡に達するとの予測結果を取りまとめた。2010年以降7年連続のプラス成長となる見通しで、伸び率としては15年見込みの+0.7%より高くなる。また過去のピークであるリーマン・ショック前の07年実績(139億6,600万㎡)に対しては、△0.5%という水準になる(図)。
2015年の段ボール需要を振り返ると、1~3月期は14年にあった消費増税前仮需の反動で前年を3%強割り込んだが、4月以降は前年を上回るペースで推移し、1~10月累計では前年同期比+0.4%となっている。ただし15年合計では、14年12月に全段連が公表した予測値(前年比+1.0%)を下回り+0.7%程度となる見込み。
一方、民間調査機関による16年度の実質GDP成長率予測は概ね+1.5%程度。景気の停滞感が解消され、輸出や設備投資が持ち直すことで緩やかな回復に向かうと見込まれている。全段連では、このような経済見通しなどを考慮して、2016年の段ボール需要を前年比+1.2%の139億㎡と予測した。
期間別内訳では1~3月期+1.3%、4~9月期+1.2%、10~12月期+1.2%と予測。各期間とも年平均に準じた伸び率となっている。主な需要部門別動向は次の通り。
〔加工食品用〕(構成比41%)
円安による輸入食材物価の上昇で食品メーカーの値上げが続くも、景気との連動性が高い業種であり、調理食品、健康志向を背景にした特保飲料や野菜系飲料も好調で、1%程度の伸びを予測。
〔その他用〕(構成比17%)
紙おむつ、高齢者向けや海外向けの衛生用品、ペット関連商品などが引き続き堅調で、インバウンド需要にも期待が持てることから、前年を1%強ほど上回ると予測。
〔青果物用〕(構成比11%)
農業人口の減少という構造的なマイナス要因はあるが、食の安全問題から国産品へのシフトもあり、天候に左右される面が大きいにせよ前年並みと予測。
〔電気器具・機械器具用〕(構成比8%)
円安による輸出関連需要や国内生産の増加というプラス要素はあっても、中国の景気後退や海外生産移管の影響が残るため、ほぼ前年並みと予測している。
〔通販・宅配・引越し用〕(構成比4%)
引き続きネット販売を中心に好調で、スマートホンの普及や高齢化社会が追い風になると見られることから、段ボール需要も増えると予測した。

(Future 2016年1月4日号)

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