段ボール生産1~6月/通販・宅配2桁増や加工食品堅調で1.9%増
段ボール需要はeコマースの拡大を背景に通販・宅配用ので伸びているほか、4割を占める加工食品向けも堅調に推移し、今年1~6月のシート生産量は、過去最高レベルの実績だった2016年の同期を1.9%上回る69億4,553万㎡に達した。うち製箱工程への投入分が+2.9%の50億3,147万㎡、シート出荷が△0.1%の18億5,900万㎡となっている。
経済産業局別の生産では、北海道を除く7地域がプラス。とりわけ東北(+3.0%)、四国(+3.1%)、九州(+3.7%)の伸びが高い。東北や九州は第1次産品が主体だが、両地域にはふるさと納税ランキング上位の市町村が集中している。また四国は大手通販企業の配送デポが多い。いずれも通販・宅配用の段ボールが増える条件を備えている。
部門別の自家消費(製箱投入)実績では、最大ボリュームの「加工食品(含・飲料」)が+2.2%の20億3,844万㎡と堅調で、「通販・宅配・引越用」が+10.5%の2億5,420万㎡と2桁伸長している。また「電機器具」(+4.7%)や「その他製箱用」(+3.9%)も高い伸びを記録した。
全国段ボール工業組合連合会は2017年の段ボール需要を2年連続で過去最高の更新となる141億㎡と予想しているが、年後半もこのままのペースでいけば142億㎡を超えるかもしれない。
(Future 2017年9月25 日号)