日本製紙/Elopak 社と新たなライセンス契約
日本製紙はこのほど、ノルウェーのElopak 社とライセンス契約を結び、口栓付きチルド用液体用紙容器『Pure-Pak Diamond』と『Pure-Pak Diamond Curve』の生産・販売を開始する。昨年3月に両社間で合意した『Pure-Pak Curve』と『Pure-Pak Sense』に続くラインアップとなる。写真は『Diamond Curve』。
『Diamond』と『Diamond Curve』は、ミニカートン(57㎜角)にも口栓を付けられる形状になっており、屋根部前面のクリースをスマイル曲線にしたことで、大型口栓の装着も可能。また、ユニークな形状と機能により、スタンダードカートン(70㎜角)と差別化できる。日本製紙では、新たな口栓装着可能なチルド用液体用紙容器として今後、PETボトルと同等な飲用シーンでの普及を図っていく考え。
Elopak社の『Pure-Pak』シリーズは、北欧の洗練されたデザインと機能により、欧州では乳飲料、清涼飲料、機能性飲料など高付加価値製品を中心に5億枚以上の実績を挙げている。今回初めて日本市場に導入する『Diamond』と『Diamond Curve』は、流麗なデザイン性に加え、ミニカートンにも口栓を付けられることから、チルド流通している飲料のパーソナル市場の拡大や、PETボトルから紙容器への転換が期待できる。
なお充填機システムは、四国化工機製「UP-F07」、「UP-F14」が対応する予定。Pure-Pakシリーズと口栓のつかない従来品(NP-PAK)を、口栓の有無にかかわらず同じ充填機ラインで充填できるため、新たな設備投資を抑えながら、飲料のラインアップ拡大が可能になる。
日本製紙は液体用紙容器事業で、原紙からカートン、充填までを提供できるトータルシステムサプライヤーとしての基盤強化を図っており、昨年は北米・ウェアーハウザー社から液体用紙容器の原紙事業を買収して日本ダイナウェーブパッケージングを設立した。「今後も液体用紙容器の国内最大手として、カートン、充填機、メンテナンスの三位一体のシステム販売により、新しい製品の提案を行っていく」と述べている。
(Future 2017年7月17 日号)