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日本製紙連合会/物流問題に関する要請文を関係団体に送付


 日本製紙連合会はこのほど、トラック運送事業者の労働環境改善に向け、「製紙業界の物流問題に関するお願い」と題した要請文を作成、全国段ボール工業組合連合会、日本印刷産業連合会、日本洋紙代理店会連合会、日本板紙代理店会連合会、日本洋紙板紙卸商業組合に配布した。要請文は、会員各社が取引先に個別配布したり、状況を説明する際に活用することなども想定して作成された。
 昨今、トラック運送業の長時間拘束や附帯作業の要請など、厳しい労働環境によるドライバー不足が製紙業でも深刻化しており、ユーザーへの製品納入に支障を来すことが懸念されている。製紙業界では、トラック運送事業者が労働時間などのルールを遵守できるよう対策を講じているが、そのためには取引先の協力も不可欠。こうした状況を踏まえ、長時間労働の是正や附帯作業の改善について協力を求める要請文を作成したもの。

 要請文の概要は次記の通り。

 ○長時間労働
 「荷卸し時間の厳守」と「発注条件と到着時間の設定」について要請した。国交省が実施した荷待ち時間調査によれば、紙・パルプはワースト3業種の一つ。荷主の都合による30分以上の荷待ちは乗務記録に記載することが義務づけられていることから、要請文では荷卸し時間帯の厳守を求めた。また、発注・納入条件の急な変更を控えてもらうことと、到着時間は運転手の休憩時間を考慮して設定してもらうようにも要請している。

 ○附帯作業の要請
 荷卸し現場での急な作業依頼を控えることと、負担の多い作業、安全上問題のある作業の見直しを求めた。

 ○危険を伴う作業の改善
 「荷卸し作業」と「フォークリフトによる作業」に関する要望を記載。ドライバー単独での荷卸しや、荷台後方からリフトを使用せず緩衝材に落とす作業などは、「労働災害防止のため避けるようお願いする」としている。また、道交法で禁止されている“公道上のフォークリフトでの荷役作業”については、法令遵守への協力を求めた。

 

(Future 2018年12月17日号)

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