日本製紙、大成ロテック/バイオアスファルト開発がNEDOの委託研究に採択
日本製紙と大成ロテックが共同で研究を進める「クラフトリグニンを使用したバイオアスファルト混合物の開発」が、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の戦略的省エネルギー技術革新プログラムに採択された。
道路舗装の主材料として使用されている石油アスファルトは、製油から舗装の工程で多くのエネルギーを必要する。同事業では、社会インフラとして不可欠な道路舗装の整備を持続可能な資源で賄うため、日本製紙が持つリグニンを有効活用する技術を応用。木材由来のクラフトリグニンをアスファルト舗装の原料の一部に利用し、バイオアスファルト混合物の開発に取り組む。
石油アスファルトの使用量を低減したバイオアスファルト混合物を使用すると、原材料のバイオマス化に加え、工程全体として化石エネルギー利用量の抑制が期待できる。今後、日本製紙はクラフトリグニンをアスファルト利用に適した品質とするための改質を検討し、また大成ロテックはバイオアスファルト製造方法の検討、舗装施工の品質管理および供用性評価などを行っていく。
<委託研究の概要>
テーマ:「製紙用蒸解工程からのクラフトリグニンを利用したバイオアスファルト混合物の開発」
期 間:2020年~2021年(2年間)
(FUTURE2020年11月16日号)