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日本紙パルプ商事/マレーシアでPKS輸出事業を開始


 日本紙パルプ商事(JP)の子会社でマレーシアのクアラルンプールに本社を置くJapan Pulp & Paper (M) Sdn. Bhd.は、PKS(Palm Kernel Shell、アブラヤシの実の種殻)の回収・販売事業を行うOVOL New Energy Sdn. Bhd(ONE社)を設立し、このほど営業を開始した。
 アジア大陸の東南端に位置するマレー半島では、油脂作物であるアブラヤシが食用・工業用に多く生産されており、多くの搾油所がある。油を採る際に出るアブラヤシの実の種殻「PKS」は、バイオマスエネルギーとしてポテンシャルの大きい資源であり、世界的に注目を集めている。日本でも、再生エネルギー固定価格買取制度(FIT)で事業計画が認定されたバイオマス発電所の本格稼働が続く見通しで、今後PKSの需要は増加すると考えられている。
 ONE社はマレー半島南部・マレーシア最大の貿易港であるポートクランにストックヤードを構え、搾油所で発生したPKSを回収・選別し、今後マレーシア国外に向けて輸出していく。JP子会社で木質バイオマス発電所を運営している野田バイオパワーJP(本社:岩手県)への供給に加え、グループ外の木質バイオマス発電所向けの取り扱いも予定している。
 ONE社の設立により、JPグループはPKSの取扱量を増やし、バイオマス燃料を国内向けに安定供給する体制を強化する考え。

 〔ONE社の概要〕
 本  社:マレーシア・クアラルンプール
 事業内容:PKS回収・販売事業
 資 本 金:20万マレーシアリンギット(約550万円)
 出資比率:Japan Pulp & Paper (M) Sdn. Bhd. 100%
 代 表 者:Guan Swee Kwee

(Future 2018年11月26日号)

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