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大王製紙/バスのフロントバンパーにCNF部材を実装


 大王製紙は自動車部品金型メーカーのヤマセイ(愛媛県松山市)と共同で、セルロースナノファイバー(CNF)を用いたバス用フロントバンパーを製作し、道後プリンスホテルグループが新規導入した観光ツアーバス「プレミアムバス」に実装した。
 フロントバンパーはガラスマットと、大王製紙が開発したCNF成形体『ELLEX-M』を積層して、ヤマセイが製作。公道を走るバスに実装できる品質を実現しつつ、フロントバンパー重量を2.1㎏(42%)軽量化した。さらに、CNF成形体を積層したことにより、たわみにくさが改善され比重を小さくできた。
 大王製紙はCNF事業化に向けた取組みの一つとして、モータースポーツチーム「SAMURAI SPEED」のレース車両に、軽量化を狙ってCNF部材を実装する取組みを行っている。昨年は、車体外装全体と内装まで使用範囲を拡大し、ALL JAPAN HILL CLIMB Festival in 御岳にエキシビション参加した。大王製紙のこうした取組みを知った道後プリンスホテルからオファーを受けて、今回の観光バスへの実装となったもの。
 この観光バスはプリンセストラベルが新規導入したVIP仕様の13人乗りバスで、中・四国唯一のプレミアムバス。道後プリンスホテルの河内広志代取社長は、「CNFを取り入れたフロントバンパーも備え、“安全、軽量化、燃費向上”のトリプルシナジー効果を持つ観光バスに仕上った」とコメントしている。また大王製紙は、今回の実装を機に、一般車両への展開を加速させていくとしている。

(FUTURE2021年11月8日号)

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