大王製紙、北越コーポレーション/戦略的業務提携に向け検討を開始
大王製紙と北越コーポレーションはこのほど、戦略的業務提携に向けて具体的な検討を開始することに合意した。今後は、5月頃の契約締結を目指し協議を進める。両社の独立性と健全な競争関係は維持しつつ、各々の強みを活かして補完し合うなどの取組みを検討していく。
大王製紙と北越コーポレーションはこれまで、いったん結んだ総合技術提携契約を解消した経緯があるが、関係改善に向けてトップマネジメント間の面談も含め、意見交換を重ねてきた。2023年9月には両社間で秘密保持契約を締結し、「生産技術」「原材料購買」「製品物流」などの取組みテーマを設けて、分科会レベルでの初期的検討・協議を重ねてきたという。今回の業務提携の主な取組み対象は次の通り(概略)。
・生産技術:生産性・品質向上、原価低減の技術協力。OEMなど生産協力体制の構築。遊休品などの相互活用。機械修理・設備保全に関する情報交換。工場運営に関する情報共有
・原材料購買:原材料調達プロセスの効率化。木材チップ調達の協力体制構築。原材料の相互融通。海外植林事業のノウハウ共有
・製品物流:両社グループの物流網活用。両社の生産拠点間のラウンド輸送。コンテナ有効活用。物流倉庫の相互活用、共同配送
また中長期的には、新技術などの共同研究やエネルギー転換、DX推進、森林資源活用などのテーマについても検討を進めていく。
(FUTURE 2024年3月4日号)