丸紅、日本製紙/インドネシアの植林事業でパートナーシップ契約
丸紅と日本製紙はインドネシアの植林事業で戦略的パートナーシップ契約を結んだ。丸紅が100%出資するインドネシアの植林事業会社PT. Musi Hutan Persada(MHP社)に日本製紙が技術指導を行い、森林蓄積量(森林を構成する樹木の幹の体積)の向上を目指す。
この契約に基づき、MHP社は2022年度から日本製紙の技術系社員を受け入れ、育種および植林施業などの技術指導を受ける。また日本製紙は、森林蓄積量を向上させることで、東南アジアにおける持続可能な森林資源の調達先拡大を目指す。
丸紅はインドネシアと豪州の2ヵ国で合計約13万ha(総事業面積約29万ha)の植林事業を展開し、製紙原料となる木質資源を継続的かつ安定的に供給している。また気候変動長期ビジョンを策定し、50年までに温室効果ガス排出ネットゼロとする目標も掲げている。
一方、日本製紙は国内外の自社林計約16万ha(21年12月時点)で長年、林木の育種・増殖技術の開発に取り組み、植林ノウハウを蓄積してきた。独自技術によって森林蓄積量を増加させ、CO2固定効率の向上に繋げている。同社では、自社林の持続可能な森林経営と同時に、他社の森林の生産性向上にも寄与することで、資源の安定確保を目指す考え。
(FUTURE 2022年4月4日号)