中越パルプ工業、丸紅/CNFを使用した鶏舎環境改善資材を発売
中越パルプ工業と丸紅はこのほど、中越パルプ工業が製造するセルロースナノファイバー(CNF)『nanoforest』を使用した、鶏舎用環境改善資材の販売を開始した。
中越パルプ工業と丸紅は2017年4月にCNFの用途開発・販売業務を共同で行うことに合意し、音響分野をはじめ、エレクトロニクス、ゴムなどの分野で用途開発を進めてきた。今回の製品は鶏舎用の散布剤で、鶏の環境ストレス要因となる不快害虫に微細なセルロース繊維を付着させてその活動を物理的に抑制し、鶏舎環境を良好な状態に維持する。主な構成成分はセルロース繊維と水なので、採卵鶏や周辺環境に悪影響を及ぼさないだけでなく、散布作業者にとっても安全で扱いやすい製品となっている。特徴は次の通り。
① サステナブルな天然素材を使用し、抗生物質や殺虫剤などの合成成分は含まない
② 『nanoforest』の乾燥収縮作用により、埃・塵・羽根を小塊化し、飛散を防止する
③ 不快害虫を天然繊維で物理的に固定化するため、薬剤成分などによる殺虫ではない
両社は今後、丸紅グループが持つ畜産分野の経験を活かし、鶏舎での利用拡大だけでなく、畜舎を含めた幅広い利用に向けて研究開発と販路開拓を進めていく。
(FUTURE2021年12月6 日号)