レンゴー/フィリピンの段ボール原紙製造販売会社に資本参加
レンゴーはこのほど、フィリピンで段ボール原紙を製造販売するユナイテッド・パルプ・アンド・ペーパー社(UPPC社)の増資引受けを決めた。UPPC社は、タイ最大のセメント会社、サイアムセメントグループの製紙・包装材部門であるSCGパッケージング社の子会社。レンゴーはSCGパッケージング社と、UPPC社株式の25%を取得することで合意した。フィリピン証券取引委員会の承認を受けた後、2020年第1四半期中に取得を完了する予定。
UPPC社はマニラ首都圏の北約50kmにあるブラカン州カルンピット市に年間生産能力23万tの段ボール原紙工場(抄紙機2台)を持ち、フィリピン国内シェアトップを誇るリーディングサプライヤー。同社は現在、3台目の段ボール原紙抄紙機を建設中で、2020年末に完工予定。新抄紙機稼働後は、生産能力が倍増することとなる。
フィリピンは、東南アジアの中でも特に高い経済成長が続いている。国内消費の増加に伴い包装資材市場が拡大しており、今後も段ボール原紙の需要伸長が見込まれる。レンゴーは、UPPC社への資本参加を通じてフィリピン経済の発展に貢献するとともに、レンゴーグループ会社とのシナジーを発揮し、将来的には同国での段ボール事業進出の可能性も視野に、グローバル化する包装ニーズに応える供給体制を充実させていく考え。
なお、UPPC社の直近(2018年12月期)売上高は約140億円(約65億ペソ)、主要株主はSCGパッケージング社77.3%、サイアムクラフト・インダストリー社(SCGパッケージング社のタイ製紙子会社)22.4%。
(FUTURE2020年2月17日号)