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特種東海製紙、日本製紙/協業体制を強化


 特種東海製紙と日本製紙は10月14日、協業体制を強化することで覚書を締結した。紙パルプ業界を取り巻く厳しい事業環境への対処と、さまざまな社会課題の解決を目指す。
 両社は、段ボール原紙およびクラフト紙事業強化のため、2016年10月に特種東海製紙島田工場の分社化(新東海製紙)、日本製紙による新東海製紙への出資、段ボール原紙・クラフト紙事業での営業統合を行った。さらに20年10月には、特種東海製紙グループ会社のトライフと日本製紙グループ会社の日本製紙クレシアが、タオル用紙事業の営業機能を統合している。
 こうした取組みを通じて両社グループは、相乗効果を得ながら信頼関係を醸成してきたが、コロナ禍でのデジタル化の進展と衛生意識の高まり、脱プラ・脱炭素の社会的要請など、社会構造が大きく転換する中、両社が抱える課題の解決や事業機会の獲得を加速させるためには、協業範囲の拡大が重要との認識で一致し、今回の覚書締結となった。両社は今後、次の領域で協業体制を強化する。
 ① 衛生用紙事業競争力強化策の検討
 両社の販売網や所有設備を活用し、国内外で衛生用紙事業の競争力強化を目指す。
 ② 原燃料、製品等の共同開発
 両社の技術・ノウハウ、保有資源やネットワークを活用し、特殊機能を持つパルプの開発、焼却処分している古紙の原料化、温室効果ガス削減に寄与する燃料の開発、脱・減プラスチックに対応する代替製品の開発を行う。需要創出のための調査活動も共同で実施する。

(FUTURE2021年11月1日号)

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