特種東海製紙ほか/パルプモウルドの合弁会社を設立
特種東海製紙、上六印刷、名古屋モウルドの3社は、4月1日付でパルプモウルドの合弁会社「株式会社モルディア」(通称:MOLDEA)を設立する。
MOLDEAでは、色のバリエーションや意匠性、機能性などに特徴を持たせたパルプモウルドを製造販売する。例えば、従来のパルプモウルドは成型を補助する「抜きテーパー」が不可欠だったが、MOLDEAの「シルキーモウルド」は、高さ制限はあるもののテーパーゼロの成型が可能で、これまで難しかった形状が作れるのが特長。また、身蓋箱の嵌合性能が向上し、身蓋の隙間を小さくできるため、貼箱の代替としても使用できる。
さらに、成型後、湿った状態でのプレスドライ製法により、シルクのような滑らかな表面に仕上げられるほか、微細エンボス加工もできる。また、側面から刃を当ててカットすることで従来にないきれいな切り口を実現し、丸や四角だけでなく多角形のカットも可能になった。さまざまな加飾印刷技術により、新たな意匠性も付与できる。
ともに合弁会社を立ち上げる上六印刷は、印刷からアッセンブリまでの一貫工程に加えて、UVオフセット印刷、シルク印刷、ホットスタンプ、インクジェットなどを用いた多彩な加飾技術を持つ、高級美粧パッケージのスペシャリスト。また名古屋モウルドは、パルプモウルドによる特殊デザインパッケージや紙の造形品、工業用の緩衝材などを提供しており、設計から金型製作まで一貫製造できる技術を持つ。これら両社の強みに、特種東海製紙の“きれい”へのこだわりと特殊紙の技術をプラスし、新会社では、新たな価値を付与したモウルドを素材から最終製品まで幅広く提供していく。
〔MOLDEAの概要〕
本 店:岐阜県岐阜市上川手814(特種東海製紙岐阜工場所在地)
代表取締役社長:秋山宏介
資 本 金:5,000万円
株 主:特種東海製紙53.8%、上六印刷41.2%、名古屋モウルド5.0%
(FUTURE2021年3月15日号)