三菱製紙/機能性包装用コート紙“バリコート”の販売を開始
三菱製紙は、プラスチック代替素材として、優れた生分解性とリサイクル性を持つ包装用コート紙の“barricote(バリコート)”と“barrisherpa(バリシェルパ)”を国内生産し、5月から販売開始する。
バリコートは紙本来の生分解性とリサイクル性を備えた包装用コート紙(FSC森林認証紙)。プラスチックフィルムとのラミネート(積層)フリーで、食品、日用・衛生品などの軟包材として使用できる。食品用には、高い酸素・水蒸気バリア性を満たす一次包装用グレードのほか、二次包装(集合包装)に特化したグレード、また日本で軟包装印刷の主流であるグラビア印刷に対応したグレードなど、幅広い包装ニーズに応えた製品ラインナップを揃えた。
なお、バリコートは三菱製紙グループのドイツ子会社、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHがすでに商品化し、2019年春から欧州大手食品メーカーで採用、高い評価を得ている。
一方、バリシェルパはプラスチックフィルムとハイバリアの包装用コート紙(FSC森林認証紙)の積層品。現行プラスチック包装フィルムのヒートシール特性や強度特性を維持したままプラスチック使用量を削減でき、また植物由来の生分解性プラスチックフィルムと組み合わせることも可能。
三菱製紙では、日本を含むアジア市場での幅広い顧客獲得を目指すとともに、バリコート、バリシェルパの製品ポートフォリオ拡充と、安定した生産体制の確立を図る。また、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHと連携した製品開発・販売活動を進めてグローバルに事業展開していく。
(FUTURE2020年5月4 日号)