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王子ホールディングス/ニュージーランドで段ボール工場を新設


 王子ホールディングスのグループ会社で、ニュージーランドのオークランド市に本社を置くOji Fibre Solutions社(OjiFS)は、ニュージーランド第3位で南島の最大都市、クライストチャーチ市に段ボール工場を新設する。投資額は1億500万NZD(約72億円)。営業開始予定は2021年1月。
OjiFSは、ニュージーランド4ヵ所、豪州4ヵ所の工場で段ボールを生産している。このうち、ニュージーランドのクライストチャーチ工場は、建物と設備の老朽化が進んでいるため、近隣に移転し、新工場を建設することを決めたもの。建設予定地はHornby地区で、 敷地面積は約7万㎡。
 新工場は、最新鋭設備を導入して今まで以上に衛生的な管理を進め、より品質の高い製品を持続的かつ効率的に供給する体制を整える。王子HDは、「経済成長が続くニュージーランド南島の主力産業である、酪農・食肉・農産物の需要を充たすべく、事業拡大を図る」としている。

 ブラジルで感熱紙の生産設備を増強

 また王子HDは、ブラジルで感熱紙・ノーカーボン紙を生産するグループ会社、王子パペイス エスペシアイス社(サンパウロ州ピラシカバ市)において、感熱紙生産設備を増強することを決めた。投資額は約130億円で、完成予定は2021年12月。年間約7万tを増産し、これにより投資後の生産能力は年産約15万tとなる。
 王子グループは、中期経営計画で連結営業利益1,500億円を目標に掲げ、その施策の一つとして南米感熱紙事業の増強を計画している。中南米では感熱紙の主用途であるPOSシステムや物流システムの普及拡大に伴い、感熱紙需要が堅調に推移、今後もブラジル国内はもとより中南米全体で需要拡大が見込まれる。王子グループは、原紙マシンと感熱紙塗工機を増強・増設し、これによって得られる品質・コスト競争力を武器に中南米市場でのシェアアップを目指す。

(FUTURE2019年11月25日号)

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