日本紙パルプ商事/生分解性プラスチック使用の紙コップを開発
日本紙パルプ商事(JP)はこのほど、植物由来の生分解性プラスチック『BioPBS』を使用した紙コップを開発した(写真はサンプル)。
『BioPBS』は三菱ケミカルが、PTT Global Chemical Public Company Limited(本社:タイ・バンコク)と、折半出資子会社として設立したPTT MCC Biochem Company Limitedが製造・販売する製品で、土の中に埋めると微生物の力で水とCO2に自然分解されるという特徴がある。また、一般的な生分解性樹脂の中では高い耐熱性を持ち、紙基材とともに自然分解が可能であることから、紙コップの内外面に用いられるラミネート層などに適している。
JPは、『BioPBS』が環境に優しく、かつ耐水・耐熱性に優れた素材であることに注目し、『BioPBS』でラミネートした紙コップの開発に向けて各種加工メーカーとの調整を進め、量産の準備を整えた。今後は、紙コップ以外のラミネート製品でも用途展開を検討し、海外での事業展開も進めていく方針。廃棄プラスチックによる環境汚染問題が世界的に注目される中、「持続可能な循環型社会に貢献する製品を市場展開することで、環境負荷の低減に努めていく」と述べている。
(Future 2018年11月12日号)