レンゴー/トッパンコンテナーを50億円で子会社化
レンゴーは凸版印刷の100%子会社であるトッパンコンテナーを、7月上旬を目途に子会社化する。トッパンコンテナーの第三者割当による新株発行215万株を、約43億円で引き受けるとともに、凸版印刷より34万株を約7億円で取得するもの。アドバイザリー費用などを含めた株式取得価額の総額は約50億2,000万円。3月2日に契約を締結し、株式取得は7月上旬を予定している。公正取引委員会と中国商務部による独占禁止法関連の承認を得て、正式に株式引受と取得が実行される。
レンゴーグループは、製紙、段ボール、紙器、軟包装、重包装、海外の6つのコア事業を中心とする経営を発展させるべく、営業力の強化、積極的な設備投資やM&A、事業の再編などにより、業容の拡大と収益力の向上に取り組んでいる。一方、トッパンコンテナーは、国内3ヵ所(埼玉県川口市、栃木県佐野市、宮城県石巻市)に段ボール工場を持ち、主に凸版印刷が受注した段ボール製品を製造、2017年3月期の貼合生産実績は3工場合計で月間平均約1,140万m2だった。レンゴーは、段ボール需要の伸長が著しい関東地区での供給http://www.st-times.co.jp/?p=6050&preview=true能力拡充を喫緊の課題と捉えており、そこで関東エリアに工場を持つトッパンコンテナーの買収を決めたもの。子会社化後は各工場での積極的な設備投資を検討し、段ボール製品の生産能力増強と品質向上を図っていく考え。
なお、レンゴーは「(子会社化後も)トッパンコンテナーは全従業員の雇用を継続し、凸版印刷との段ボール製品に関する商流も従来通り供給責任を果たす」としている。また、レンゴーと凸版印刷は、トッパンコンテナーの原材料調達や製造、物流など各方面で協力して同社の業績向上に取り組む方針。
〔トッパンコンテナーの概要〕
所 在 地:東京都台東区台東1-5-1
代 表 者:山本貴之・代表取締役社長
事 業:段ボール製品の製造
資 本 金:10億円
設 立:1952年10月1日
株 主:凸版印刷100%
業 績:売上高18,951、営業益△228、経常益△218、当期益△180(2017年3月期・単位100万円)
〔株式取得後のトッパンコンテナーの概要〕
名 称:レンゴー・トッパンコンテナー㈱
所 在 地:埼玉県川口市八幡木2-32-1(埼玉工場所在地)
代 表 者:レンゴーより派遣
資 本 金:約31億5,000万円
株 主:レンゴー60.0%、凸版印刷40.0%
(Future 2018年3月19日号)