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国際紙パルプ商事/松阪木質バイオマス 発電所が稼働開始


 国際紙パルプ商事が2016年9月より出資しているバイオマス発電事業会社「バイオマスパワーテクノロジーズ」は、三重県松阪市で「バイオマスパワーテクノロジーズ松阪木質バイオマス発電所」を設立、1月から稼働開始した(写真)。
 同発電所は、“電力の地産地消”を念頭に、三重県を中心に発生する未利用森林資源をバイオマス燃料として有効活用している。また、歩留り材と呼ばれる木の皮や根などの燃えにくい素材を燃料チップとして活用できるボイラーを使用、歩留り材利用にフォーカスしたビジネスモデルを展開している。
 1月22日に執り行われた竣工式には松阪市の竹上市長も参加し「地域の木材が発電にも使われることで新しい循環が生まれ、松阪市の林業が発展することを祈っている」と祝辞を述べた。
 松阪市はバイオマス活用推進計画(14~24年の10年間)を策定し、森林バイオマスの利用率を27%から51%に引き上げる目標を掲げており、今回の発電所稼働は、この計画に沿った事業の一つ。
 同発電所は、年間1万4,000MWh(一般家庭4,000世帯相当の電力)の発電計画で1月1日から商業運転を開始した。1月の発電量実績は計画対比110%超で操業し、順調なスタートをきっている。
 国際紙パルプ商事は昨年8月から、国内未利用材を木質バイオマス発電燃料として販売しており、「森林資源の有効利用を推進する“サーマルリサイクル事業”と、古紙を再資源化する“マテリアルリサイクル事業”の両輪による総合循環型企業を目指す」としている。

 

 

(Future 2018年3月12日号)

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