王子ホールディングス/タイで水処理システム受注
王子ホールディングス(王子HD)はタイのシンサコン工業団地の淡水化水処理システム(工業用水向け)を受注し、このほど運用を開始した。
バンコク近郊にあるシンサコン工業団地の水源は、工場排水や緑藻類、塩分など、さまざまな成分の混ざる溜め池。工業用水を製造する際には、汚濁物の除去や淡水化など、いくつものプロセスが必要で、これまではそれぞれのプロセスに大規模な装置を設置していた。しかし今回、独自の薬品処方と王子製品の“OJI-MEMBRANE”(写真)を組み合わせることにより、コンパクトかつ低コストで品質の高い工業用水を製造できるようになった。王子が納入した同システムはこの2月から稼働しており、現在は計画通り3,600/日の処理能力で安定運用されている。
王子HDは、「今後も同システムの普及を目指すとともに、日本だけでなく新興国の水環境への貢献を通じて、新たな水処理の革新的技術を提案していく」としている。
(Future 2017年5月15日号)