王子ホールディングス/来春目途にミャンマーで軟包装・紙コップ事業開始
王子ホールディングスは、ミャンマー・ティラワ工業団地内のOji Myanmar Packaging社(OMPC社)で、約800万㌦を投じ軟包装・紙コップ事業をスタートさせる。食品・飲料、生活消費財メーカー向けに、軟包装と紙コップを製造・販売していく計画で、事業開始は2017年3月の予定。
王子グループは事業構造転換の一つとして、東南アジアを中心にオセアニアおよびインドでパッケージング事業を積極展開している。ミャンマーでは2015年5月、ヤンゴン市内のミンガラドン工業団地に段ボール工場Oji GS Packaging(Yangon)を稼働させたほか、現在はティラワ経済特区工業団地で、段ボール箱の製造販売と紙パルプ、フィルム、その他包装資材の輸入加工販売などを行うOMPC社の工場が稼働準備段階となっている。
ミャンマーでは、飲料・加工食品や生活消費財企業の進出が続いている一方、近代的な加工設備を持つサプライヤーが限られていることから、高級品や輸出向けの軟包装需要に対応できる現地企業が大幅に不足している。こうした市場ニーズを踏まえて王子は、OMPC社で提供できるパッケージング分野を拡充し、より広範囲の需要に対応できるよう、新たに軟包装事業と紙コップ事業を開始するもの。
またOMPC社では、さらなる事業多角化も計画しており、王子が日本とアジア市場で展開しているベビー用紙おむ“Genki!”の輸入加工販売や、水処理設備の製造および販売・サービス業務についても、本格的に進める予定。
(Future 2016年11月28日号)