日本製紙/紙パックを活用したシャンプー容器を開発
日本製紙はこのほど、紙パックを活用した新しいシャンプー容器『SPOPS(スポップス)』を開発した。これまでの詰め替え式パウチ容器に代わる、世界初の差し替え式紙パック容器として、採用の拡大に期待を寄せている。
日本製紙は、パッケージ分野を成長が見込める事業領域と捉え、再生可能原料である紙・バイオマスをベースとした素材・パッケージ開発を進めている。“生活者視点”での製品開発に取り組んでおり、『SPOPS』は開発チームメンバーが実体験として感じた「シャンプー詰め替え時のイライラ」をきっかけに発案された。
外側のディスペンサー(写真右)と内側の紙パック製カートリッジ(写真左)に分かれた構成で、ディスペンサーの下側部分を引き抜き、古いカートリッジを新しいカートリッジに交換後、ディスペンサーの上部を上から差し込めば、内容物の交換が完了する。ディスペンサーの下側部分を「スポッ」と引き抜き、ディスペンサーを「プスッ」と差すことから、『SPOPS(スポップス)』と名付けられた。
従来の詰め替え式に比べて、容器ごと差し替えるだけなので誰でも簡単に素早く液体を補充でき、またカートリッジの底面は中央部に向かって深くなっているため従来のパウチ容器よりも液体の使い残しを減らすことができる。さらに、カートリッジが箱型なので、積み重ねて収納することが可能。
メーカーにとっても、カートリッジのみに内容物を充填すればいいので、詰め替え式のようにボトル本体とパウチ容器の2種類に充填する必要がなく、箱型カートリッジなので梱包効率がアップするなどのメリットがある。
日本製紙は『SPOPS』を、紙から生まれた次世代型の“差し替え”容器として、メーカーや流通企業と一緒に商品化を目指していく考え。そのための提案機会として、10月4~7日に開催される「2016東京国際包装展(TOKYO PACK 2016)」で、コンセプトモデルを披露する予定。
(Future 2016年10月3日号)