三菱製紙/第2次中計がスタート、アライアンスによる収益の安定化を追求
三菱製紙グループはこのほど2016~18年度の3ヵ年を対象とする第2次中期経営計画を策定し、取組みを開始した。期間中の経営数値目標などは別表の通りだが、今後ますます厳しさを増す事業環境に対応すべく、「アライアンスによる収益の安定化」をキーワードとした、以下の4項目にわたる基本方針を着実に実行し、外部環境に左右されにくい収益構造の実現・強化に努めていくとしている。
〔基本方針〕
① 洋紙事業の構造改革
・アライアンスの強化により、主力である八戸工場の最適化を図り、外部環境に左右されにくい安定収益構造を実現する。
・流通体制・物流体制の最適化を図る。
② 収益基盤の充実
・写真用原紙の分野で富士フイルム㈱とのアライアンスをさらに強化し、効率的生産体制を構築する。
・イメージングおよび機能材事業の既存分野における、三菱製紙の強みとポジショニングを活かした収益基盤事業を充実させる。
③ 新規事業の育成
・八戸の立地を活かし将来の収益基盤強化を図るため、王子グループと共同でバイオマス発電事業を立ち上げる。
・新規事業(機能性フィルム、デジタル捺染紙、不織布の新分野など)を戦略的に育成する。
・注力分野(不織布、機能性フィルム、エネルギーなど)に対して、厳選された戦略的・選択的な投資を行う。
④ 収益力を支える業務基盤・財務基盤の強化
・事業構造の改革に向けて業務プロセス・IT基盤の再構築を図る。
・震災前レベルまで圧縮した有利子負債の削減を進め、財務基盤のさらなる強化を図る。
そして「これらの基本方針を着実に実行することで、早期の復配につなげる」としている
(Future 2016年6月20日号)