レンゴー/トライウォール社を248億円で完全子会社化
レンゴーは、英国領ケイマン諸島のTri-Wall Holdings Limited(トライウォール社)の全株式を取得することを決議、同社株主のTri-Wall Asia Limited(ケイマン諸島)、鈴木雄二氏(香港)、Frank Seyfert氏(スイス)との間で株式売買契約を締結した。中国商務部の承認を条件に、10月31日付で株式を取得する予定。取得価額は約248億円。
トライウォール社は、重量物段ボールの世界的なブランドである“Tri-Wall Pak”“Bi-Wall Pak”などの商標権を有し、アジア、ヨーロッパで事業展開しているTri-Wallグループの持株会社。重量物段ボールは一般的に、強度の高い原紙を用いた三層段ボールと複両面(二層)段ボールを指し、自動車部品や航空機部品、電気機器のほかさまざまな梱包に使用され、また国際的な長距離輸送で利用されている。特にTri-Walブランドの重量物段ボール製品は1952年に米国で誕生して以来64年の歴史をもち、強度・耐候性に優れた三層段ボールの代名詞として知られている。
重量物段ボールは、レンゴーグループが主に製造している一般段ボール製品とはビジネス領域が異なり、レンゴーは本格的には手がけていない分野。Tri-Wall製品がラインアップに加われば、レンゴーがアジア域内で広げるネットワークを活用し、レンゴーグループの既存顧客に重量物段ボールを拡販できるほか、Tri-Wallグループの顧客へのレンゴーグループ製品の販売といったシナジー効果が見込める。
[トライウォール社概要]
事業内容:重量物包装資材の製造・販売事業を統括するTri-Wall Limitedの株式を100%保有
資本金:92億6,900万円(2015年12月現在)
大株主:Tri-Wall Asia Limited(67.1%)、鈴木雄二(22.4%)、Frank Seyfert(10.5%)
2015年連結売上高:14億5,600万HKD(約215億5,500万円)
(Future 2016年5月23日号)