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中越パルプ工業/CNF第1期商業プラント建設に着手


 中越パルプ工業はこのほど、セルロースナノファイバーの量産化に向け、川内工場(鹿児島県薩摩川内市)に第1期商業プラントを建設することを決めた。投資総額は約12億円、生産能力は約100t/年(樹脂複合化用)。2017年4月稼働予定。
 同社は、2013年3月からセルロースナノファイバーのサンプル販売を開始し、ユーザーとの意見交換を継続してきたが、量産化の目途が立ったことからプラント建設を決めたもの。今後は、セルロースナノファイバーの市場拡大に応じて順次設備を増強していく計画。
 同社のセルロースナノファイバーは、九州大学の近藤哲男教授が発明した“水中対向衝突(ACC:Aqueous Counter Collision)法”をもとに、パルプと水のみから製造した環境配慮型の製品。機能としては、高吸着性・高強度・透明性・寸法安定性・低線熱膨張などに加え、両親媒性を備えている。
 また、自社パルプから製造した一貫製造品のため、原料となるパルプも針葉樹や広葉樹だけでなく、特に他社にはない特徴として国産竹も選択が可能となっている。同社では、「長年にわたるパルプ製造ノウハウを活かして、さまざまなセルロースナノファイバーを販売していく」と抱負を語っている。

(Future 2016年4月18日号)

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