紙・板紙需給8月/国内出荷は3ヵ月連続プラスも低水準
日本製紙連合会が集計した8月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比+0.6%の192.5万tと3ヵ月連続の増加となったが、前々年比では△5.5%と低調な荷動きが続いている。うち紙は前年比△0.6%の108.3万tで、17ヵ月連続の減少。板紙は同+2.2%の84.2万tで、こちらは3ヵ月連続の増加と明暗が分かれている。主要品種は新聞用紙、非塗工紙、情報用紙、包装用紙を除き前年比プラスだった。
紙・板紙のメーカー輸出は前年比△4.6%の9.8万tにとどまり、前年6月以来14ヵ月ぶりに減少した。うち、紙は△11.4%の6.7万tとアジア向けの落ち込みを主因に、4ヵ月ぶりの減少。対照的に板紙は+14.1%の3.1万tと伸長。主力の東南アジア向けは減少も、東アジア、南アジア向けの増加により34ヵ月連続で前年同月を上回った。
紙・板紙の在庫は前月比+7.5万tの208.1万tと、前月の減少から増加に転じた。うち紙は+6.9万tの141.3万tで、印刷・情報用紙、新聞用紙の増加により前月の減少から増加。板紙は+0.6万tの66.8万t。段ボール原紙の増加により3ヵ月ぶりに増えている。
主要品種の動向は以下の通り。
〔新聞用紙〕
国内出荷は前年比△2.3%の24.4万tで、18ヵ月連続のマイナス。
〔印刷・情報用紙〕
国内出荷は前年比横ばい(△184t)の59.1万tも、前月の増加から減少に。輸出は同△10.8%の4.9万tで、4ヵ月ぶりの前年割れ。
〔包装用紙〕
国内出荷は前年比△0.5%の5.8万tで、8ヵ月連続の落ち込み。未晒系は横ばいも、晒系が減少した。輸出は同△7.9%の1.2万tで、5ヵ月ぶりの減少。
〔衛生用紙〕
国内出荷は前年比+1.3%の13.6万tで、5ヵ月連続の増加。トイレットを中心にティシュも増えている。
〔段ボール原紙〕
国内出荷は前年比+2.8%の67.4万tで、3ヵ月連続のプラス。
〔白板紙〕
国内出荷は+0.6%の10.9万t、前年9月以来11ヵ月ぶりに増えている。
(Future 2015年10月12 日号)