2016
Archive for 2016
〈7月25日号〉
●R&D情報
6%台を切った対売上高比率/業績が好調でも案件を絞り込んだ紙加工業界25社の設備投資動向
●ワールドレビュー
大型M&Aや拡張投資で活性化する世界のフラッフパルプ市場
●話題を追って
セミナー「FSC認証が選ばれる理由」/各企業が直面する課題についても指摘
●日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合/貿易新時代を見据え情報提供に注力
●講演から
平成28年度 JOPPセミナー《3》/優れた材料特性を持つTEMPO酸化CNF
●今週の数字
3R推進団体連絡会 第3次自主行動計画/会員団体の連携を強化して情報発信
●マーケット
中国 6月の紙・板紙市況/値上げのチャンスをうかがうメーカー
●統計と市況
紙
●米国市況
古紙
●中国市況
古紙・パルプ
●ニュースファイル
企業の動き・トピックス・人事異動
〈7月18日号〉
●R&D情報
対売上高比率は4%台に低下/先行きの不透明感から大幅減額となった製紙関連企業の設備投資
●ワールドレビュー
森林のカーボン吸収能力をめぐりNY紙の社説記事に反論するRISI
●話題を追って
APPの衛生用紙設備増強/過剰の中国を避け重心はインドネシアへ
●講演から
国立環境研究所 公開シンポジウム2016/環境問題の“今”と“半歩先”を見据える
●新製品・新技術
帝国インキが高精細インキを開発、上市/2020年度に200億円の売上金額を目指す
●REPORT
JADMAの通販広告調査/ウェブとチラシで二重価格表示の例も
●統計と市況
板紙
●米国市況
新聞・出版・印刷・情報用紙・板紙・包装用紙
●ニュースファイル
企業の動き・決算・団体の動き・新製品・人事異動
〈7月11日号〉
●R&D情報
新規分野への取組みも効果は限定的/内需低調で減収減益に終わった紙流通企業の2015年度業績
●ワールドレビュー
“森林破壊者”の汚名を着せられグリーンピースを告訴したレゾリュート
●講演から
平成28年度 JOPPセミナー《2》/違法伐採対策を一段とレベルアップ
●ワイドフレックス
日本RPF工業会 定時社員総会/イメージ向上や安全教育活動に注力
●今週の数字
紙・板紙の品種別年産能力/能力増でも稼働率低下は極小の板紙
製紙マシン台数と1台当たり年産量/紙でやや低下した1台当たり生産量
●話題を追って
経産省「素材産業課」がスタート/時代の流れに合わせて組織を再編
●統計と市況
関連指標
●中国市況
古紙・パルプ
●国際市況
市販パルプ
●ニュースファイル 企業の動き
団体の動き・新製品・トピックス・人事異動
〈7月4日号〉
●R&D情報
事業領域の拡大や新規受注で明暗/損益面では大きな差が出た印刷中堅の2015年度決算〈2〉
●R&D情報関連付表
印刷関連企業のセグメント別業績比較
●ワールドレビュー
持続可能性を訴求しつつパルプ設備の拡張を進めるフィブリア
●今週の焦点
日本製紙が北米に包材事業の新拠点/米ウェアーハウザー社の板紙工場を2.85億㌦で買収
●講演から
平成28年度JOPPセミナー《1》/ブラジルの植林木産業が目指すもの
●話題を追って
紙パ連合 安全と健康を考えるシンポジウム/重篤災害はどうすれば根絶できるのか
●注目企業
ブラザー工業/レーザーマーカーで産業用プリンティング市場に参入
●米国市況
古紙
●ドイツ市況
紙・板紙、古紙
●統計と市況
原材料
●ニュースファイル
企業の動き・催事・トピックス・人事異動
「技術アニュアル2017/機械・資材・薬品総覧」でアンケート調査を実施
テックタイムスは、好評企画となっている『技術アニュアル2017/機械・資材・薬品総覧』(A4判)を今年も刊行する。内容改訂にあたって掲載内容に関するアンケート調査を開始したが、今回はアンケート回答企業の便を図るべく当webからもアンケート用紙の配布を行っている(右写真は昨年刊行の2016年版)。
◇
〔アンケート調査ご協力のお願い〕
弊社『技術アニュアル2017/機械・資材・薬品総覧』の編集部では、アンケート回答企業に対し昨年掲載した内容のコピーと新規掲載用のアンケート用紙の配布を開始しました。新製品の追加や内容の大幅修正、図などの差し替えなどでアンケート用紙が複数枚必要な場合、あるいはお手元にアンケート用紙がない場合は、下記のURLからpdfファイルをダウンロードのうえプリントしてご記入くださるようお願い致します。
e-mailの添付データによるご回答は jj-paper-tech@st-times.co.jp 宛てにお願いします。
新規掲載分に関しWordなどのデータで作成される場合は、それによるご回答にも対応しております。
なお、アンケート調査のご回答は郵送・e-mailいずれも2016年8月10日(水)必着でお願い致します。
(テックタイムス編集部)
◇
〔本書の内容〕
テックタイムス・月刊誌『紙パルプ技術タイムス』の10月号として毎年発行されているもので、紙パルプ業界を支える関連機械・資材・薬品サプライヤーの優れた製品・技術を収録。毎年、前年版に掲載したサプライヤー各社を中心にアンケート調査を実施し、最新データへの刷新を行っている。
『技術アニュアル2017/機械・資材・薬品総覧』は以下のように〈機械・資材篇〉と〈薬品篇〉で構成されている。
●機械・資材篇
主要製造工程に沿って、①パルプ製造機械・装置、②古紙処理・紙料調成用機械・装置、③除塵・洗浄・濃縮装置、④紙料ポンプ・薬液ポンプ、⑤抄紙機および関連装置、⑥抄紙機関係用具・機械類、⑦仕上機械・ハンドリング装置、⑧加工装置・加工仕上装置類、⑨2次加工・紙工用装置類、⑩計測制御・試験分析機器・装置、⑪ユーティリティ・環境関係機器・装置、⑫保全機器・その他関連機器・機材、の12項目に大別。さらに項目内を用途・目的ごとに細分化し、これをサプライヤー別に分類。商品の概要説明に加え、装置構成図やフロー図なども豊富に掲載。
●薬品篇
主要メーカーの最新製品群を目的別に分類。成分・特性から品質における特長、用途に至るまで見やすい一覧表形式で掲載。分類項目は、蒸解・漂白・古紙処理用助剤、サイズ剤、紙力増強・紙質改善剤、填料・顔料、染料・着色顔料、無機・合成繊維、作業改善剤、防腐・防カビ剤、フェルト洗浄剤、消泡剤、濾水性・歩留向上剤、用水・排水処理用薬剤、各種助剤、ユーティリティ用薬品類、機能化剤、加工剤、塗工・ラミネート・紙工用薬品、となっている。
日本製紙/米ウェアーハウザー社の板紙工場を買収
日本製紙が米国ウェアーハウザー社の液体容器用板紙事業を現金2億8,500万米ドルで譲受する。同社の液体容器用板紙はワシントン州ロングヴュー工場にある5,080㎜幅、年産30万tのマシン1台で生産され、米国内への販売のほか輸出も行っている(当該事業の概要は表1、2を、ウェアーハウザー社の概要は表3を参照)。
その海外顧客の中で最大量を購入しているのが日本製紙で、つまり同社は今回、メイン仕入先の事業を買収することになる。具体的な事業内容は「ジュース、牛乳など向け液体用紙容器の原紙、カップ容器用原紙などの製造・加工・販売」と説明されている。
両社は現在、この板紙で取引関係にあるほか、合弁で印刷・出版用紙事業のノーパックを経営している。ノーパックの工場はマシン3台で年産能力72万tの規模だが、液体容器用板紙を生産するロングヴュー工場と同じ敷地内にあり、電力、用水などのインフラは共用している。
日本製紙は今回の事業買収に当たり米国で新規に100%子会社を設立し、この子会社がウェアーハウザー社の液体容器用板紙事業を譲受する形をとる。この子会社の資本金などは現時点で未定だが、新規連結の対象となるのは間違いなく、日本製紙の2016年度業績が底上げされるとともに、「2017年度に海外売上高比率20%」という5次中計の目標に一歩近づく。譲受手続きの完了は7~9月期中の見込みだ。
ロングヴュー工場の主要設備としては前記した抄紙機1台のほか、3,251㎜幅のポリエチレン押出機2台があり、従業員数は500名。使用する原料はNBKP/LBKP。
今回の取引はパッケージング分野を拡大したい日本製紙と、紙パルプ事業からの完全撤退で木材・林地事業への特化を進めるウェアーハウザーの思惑が一致した結果だ。日本製紙は買収の理由、狙いを次のように説明している。
「当社は現在『第5次中期経営計画(2015~2017年度)』において、『既存事業の競争力強化』と『事業構造転換』を主要テーマに、今後成長が見込まれる分野に経営資源の再配分を進めている。パッケージング事業はその有望な分野の一つとして、強化、拡大に取り組んでいる。
本事業譲受けにより、当社紙パック事業においては原紙から加工までの一貫体制を確保し、トータルシステムサプライヤーとして、さらなる付加価値を顧客に提供していくことが可能となる。
ウェアーハウザー社は本事業において、高度な加工技術と設備、輸出に適した立地などの事業優位性を有し、高い品質水準で市場の信頼を獲得している。同社と当社は、長年にわたる液体容器用板紙の取引や印刷・出版用紙の合弁事業を通じて、強固なパートナーシップを築いてきた。このたびの事業譲受けはウェアーハウザー社の事業再編を機に、両社が合意に至ったものである。
本事業譲受けにより、当社は北米に新たな製造・販売拠点を獲得することになる。米国における“紙”素材志向の高まりを受け、紙カップ需要の増加が見込まれるなど、北米市場における事業拡大機会を捉えるとともに、太平洋岸という立地を生かしたアジア市場への販売拡大を進めていく。また産業用紙事業との連携、本年4月に発足したパッケージング事業新体制(パッケージング研究所、パッケージング・コミュニケーションセンター)とのシナジーのほか、外部加工事業会社との協業やM&Aを通じ、当社グループのパッケージ分野での新規事業展開を加速していく」(6月16日付ニュースリリース)
一方、ウェアーハウザーにとって今回の売却は、紙パルプ事業からの完全撤退(=木材・林地事業への特化)に向けたプロセスの一環であり、今年5月にパルプ製造の5工場を22億ドルでインターナショナル・ペーパーに売却したのに続く措置である。同社は従来、①Timberland(森林地)、②Cellulose fibers(木質繊維)、③Forest products(木材製品)をコアビジネスとしており、紙パ事業は②に属している。だが同社はこのところ、②を売却して得られた資金を①と③に投入するというポートフォリオの見直しと再編を行っている。
この方針に基づき今年に入ってからは、プラム・クリーク・ティンバーを84億ドルという巨額で買収した。米国で526万haに上る森林地と38ヵ所の林産品製造拠点を持つプラム・クリークは木材産業の巨人であり、この獲得によりウェアーハウザーは米国最大の森林地保有企業となって、森林・木材業界におけるポジションが一段と強化された。今回、液体容器用板紙事業の売却によって得られる資金の一部は、このM&Aで生じた債務の返済に充当される。
(以下、詳細はFuture 2016年7 月4日号)
王子HD、丸紅/マレーシアで感熱紙加工製品会社を買収
王子ホールディングスと丸紅は、マレーシアの感熱紙加工製品メーカー、Tele Paper(M)Sdn Bhd(=TP社)の株式を取得する株式売買契約書を締結した。TP社の株式を、王子HDが40%、丸紅が36%、計76%を取得する。
ASEANを中心とするアジアでは、経済成長に伴いコンビニなどでレジスター導入やクレジットカード利用が進み、またATM機の普及やLCCを含む航空旅客数増大もあって、感熱紙関連市場の拡大が見込まれている。TP社の主力商品である感熱紙の加工製品は、レジスター用、ATM用、医療用、航空券や荷物タグ用など多岐にわたる。多彩な商品群をひっさげ、感熱紙加工製品の製造販売ではマレーシア首位のシェアを占めるほか、ASEANを中心に世界各国への製品輸出も積極展開している。丸紅は、「今回の出資を契機に、TP社の人材や事業ノウハウを活用しながら、アジアでの感熱紙加工事業の拡大を図る」と述べている。
一方、王子グループも、事業構造改革を推進する中で海外事業の拡大を大きな柱の一つとしており、とりわけ機能材事業については、新製品の開発・拡販に加え、東南アジア地域での事業展開に力を注いでいる。感熱紙、ノーカーボン紙事業では、すでにタイに「OJI PAPER(THAILAND)」(感熱紙、ノーカーボン紙生産)があるが、新たに加工・印刷のTP社を傘下に収めることで、今まで手薄だった加工分野まで事業領域を拡げる。“川上”から“川下”まで一体化した事業運営により、市場ニーズを的確かつ迅速に吸い上げて、タイムリーな製品の開発と投入を進めていく考え。川下の加工・印刷事業を獲得することで、川上部門の販売先を安定確保する狙いもある。また、TP社の人材や事業ノウハウ活用により、他地域における感熱紙加工・印刷部門の拡充も見込んでいる。
王子グループは、今後も機能材事業の海外展開を積極的に進め、5月に株式取得したHyper-Region Labels Sdn Bhdなどの粘着ラベル事業とともに、東南アジアでの事業拡張を推進していく。
〔TP社の概要〕
所在地:シャーラム(マレーシア・クアラルンプールから37km)
設 立:1994年4月21日
事 業:感熱紙・ノーカーボン紙などを加工・印刷し、レジスター用紙など各種事務機器用記録紙などを製造販売
従業員:590名(15/12末)
15年12月期業績(100万RM):売上高189(53億円)、総資産184(52億円)
(Future 2016年6月13日号)
大王製紙/川之江工場を再開し家庭紙生産設備を新設
大王製紙はこのほど、休止中の川之江工場(愛媛県四国中央市)に最新鋭の家庭紙生産設備を新設する計画を発表した。9月開催の取締役会で承認を得て、正式に決定する。現在策定中の第3次中期事業計画(2018~2020年度)の一部となる見込みで、投資額は約210億円。
新設備の生産能力は約4,500t/月、稼働時期は2018年度中を想定している。ローションティシュなどの高付加価値品を含めたティシュ、トイレットペーパー、キッチンペーパーを生産する。
川之江工場は世界最大級の純臨海工場である三島工場に隣接しており、三島工場から供給されるコスト競争力の高いパルプ・エネルギーを使用できる。これにより、高品質でコスト競争力のある最新鋭の家庭紙生産工場にしていく。洋紙需要が減少する中、家庭紙製品を生産することで、洋紙の主力工場である三島工場の構造転換を推進する狙いもある。
(Future 2016年6月13日号)
三菱製紙/第2次中計がスタート、アライアンスによる収益の安定化を追求
三菱製紙グループはこのほど2016~18年度の3ヵ年を対象とする第2次中期経営計画を策定し、取組みを開始した。期間中の経営数値目標などは別表の通りだが、今後ますます厳しさを増す事業環境に対応すべく、「アライアンスによる収益の安定化」をキーワードとした、以下の4項目にわたる基本方針を着実に実行し、外部環境に左右されにくい収益構造の実現・強化に努めていくとしている。
〔基本方針〕
① 洋紙事業の構造改革
・アライアンスの強化により、主力である八戸工場の最適化を図り、外部環境に左右されにくい安定収益構造を実現する。
・流通体制・物流体制の最適化を図る。
② 収益基盤の充実
・写真用原紙の分野で富士フイルム㈱とのアライアンスをさらに強化し、効率的生産体制を構築する。
・イメージングおよび機能材事業の既存分野における、三菱製紙の強みとポジショニングを活かした収益基盤事業を充実させる。
③ 新規事業の育成
・八戸の立地を活かし将来の収益基盤強化を図るため、王子グループと共同でバイオマス発電事業を立ち上げる。
・新規事業(機能性フィルム、デジタル捺染紙、不織布の新分野など)を戦略的に育成する。
・注力分野(不織布、機能性フィルム、エネルギーなど)に対して、厳選された戦略的・選択的な投資を行う。
④ 収益力を支える業務基盤・財務基盤の強化
・事業構造の改革に向けて業務プロセス・IT基盤の再構築を図る。
・震災前レベルまで圧縮した有利子負債の削減を進め、財務基盤のさらなる強化を図る。
そして「これらの基本方針を着実に実行することで、早期の復配につなげる」としている
(Future 2016年6月20日号)
特種東海製紙/島田工場の事業継承で新東海製紙と契約締結
特種東海製紙はこのほど、島田工場の事業に関する権利義務を10月1日付で新東海製紙に承継させる吸収分割契約を、新東海製紙との間で締結した。
特種東海は日本製紙と産業用紙分野での事業提携に基本合意し、4月25日付で統合契約を結んだ。両社の共同出資会社である新東海製紙への島田工場の事業継承は、その提携スキームの一環。
(Future 2016年6月13日号)
レンゴー/中国江蘇省に医薬包材の新工場
中国江蘇省で医薬包材を製造販売しているレンゴー連結子会社、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司はこのほど、本社工場所在地に錠剤・カプセル薬の容器であるPTP(Press Through Package)用アルミ製品の新工場を増設した。
PTP用アルミ製品は同社主要生産品目の一つ。最新鋭設備を備えた新工場の開設を機に、品質向上と生産能力増強を図り、成長著しい中国医薬品市場で業容拡大を目指す。
〔新工場の概要〕
所 在 地:中国江蘇省連雲港市経済技術開発区
建築面積:9,915㎡
主要設備:印刷塗布機2台、スリッター機2台(いずれも本年中に2台増設予定)
〔江蘇中金瑪泰医薬包装の概要〕
本 社:新工場と同じ
董 事 長:櫻井隆悦(さくらい・たかよし)氏
資 本 金:1.2億人民元
株 主:日本マタイ(75.5%)ほか
事業内容:医薬包材製造販売
売 上 高:79億1,300万円(2015年12月期)
従 業 員:483名
(Future 2016年6月20日号)
ダイナパック/中野グループのクラウン紙工業を完全子会社化
主力の段ボールのほか印刷紙器、軟包材などを幅広く製販するダイナパック (本社:愛知県名古屋市、杉山喜久雄社長)は5月27日、東京の板紙・産業用紙系専門商社、中野紙商事(東京都千代田区、中野健太郎社長)系列のクラウン紙工業を買収し、完全子会社化すると発表した。
このスキームは最初に、中野紙商事と(旧)クラウン紙工業が共同新設分割で、紙器事業などを承継する(新)クラウン紙工業を設立。新会社の資本金は3,000万円(予定)で、出資比率は中野紙商事66.7%、(旧)クラウン紙工業33.3%。ダイナパックが全株式を取得するのはこの(新)クラウン紙工業で、紙卸事業の中野紙商事は従来通り存続する。
(新)クラウン紙工業の設立は今年7月1日の予定だが、代表者などは現時点で未定。設立と同時に(旧)クラウン紙工業が埼玉県草加市に保有する土地・工場設備などは(新)クラウン紙工業に移管され、併せてダイナパックが新会社の全株式を取得して100%子会社とする。
クラウン紙工業の獲得はダイナパックにとって、小口・高付加価値の印刷紙器分野へ本格的に参入することを意味する。ダイナパックは今年3月、川越事業所(埼玉県川越市)に日本初のHP社製デジタル印刷機「Scitex15500」を導入。高精細印刷・小ロット対応・短納期・バリアブル・大判印刷などの特徴を持つ同機の稼働により、付加価値の高い製品を提供していく体制を整えた(本誌3月21日号既報)。
同社は完全子会社化するクラウン紙工業を「紙器事業の競争力・収益力強化のためのプラットフォームと位置づけ、関東・東北エリアにおける最適な紙器製造販売体制を構築していく」としている。なお(旧)クラウン紙工業の2015年9月期業績は売上高が13億9,800万円、営業利益が2,100万円。
(Future 2016年6月20日号)
日本紙パルプ商事、東京システムハウス/ICT総合サービスを共同展開
日本紙パルプ商事(=JP)と東京システムハウス(=TSH)は合弁会社を設立し、7月(予定)から新たなICT総合サービスを共同展開することで基本合意した。
昨今、ICT(情報通信技術)の革新とともに、さまざまな業種・業界でAIの活用を模索する動きが広まりつつある。一方、今後のICTビジネスにおいては、人口減少から来る人材不足と、それに伴う高度なICT開発ノウハウの継承について懸念されている。こうした事業背景を受けて両社は、企業向けのAIサービス(Enterprise AI)、超高速開発、クラウドサービスの三つを専業としたビジネスの共同展開を決めたもの。合弁会社は、JPグループの幅広い取引関係や経営資源と、TSHの高度なシステム開発技術とノウハウを活用し、ICT市場の活性化と拡大を図る。
〔合弁会社の概要〕
商 号:未定
本店所在地:東京都中央区勝どき3-12-1(予定)
設 立:2016年7月(予定)
資本金:8,000万円(JP51.0%TSH49.0%)
代表者と役員:岩澤仁・代表取締役社長(JP情報センター専務)ほか2名
主な事業:企業向けAIサービス(物流企業の配車計画業務、プログラム開発におけるテスト業務、夜間のコールセンター業務などの労働集約的な業務をAI技術を用いて代替)、超高速開発ツールを用いたシステム開発(システムの設計書からプログラムを自動生成し、プログラミングやデバッグおよびテストなどの工程を大幅に短縮し、かつ精度を高める手法を活用したシステム開発支援)。クラウドサービス(前記事業による付加価値を付けたパブリッククラウドサービス)
(Future 2016年6月13日号)
経済産業省/組織再編で「紙業服飾品課」は発展的に解消
経済産業省は製造業の構造変化に対応し的確で効果的な政策を進めていくため,6月17日付けで製造産業局の組織再編を行った。今回のような製造産業局の大きな再編は経産省発足の2001年以来。再編にともない「紙業服飾品課」は発展的に解消された。主な組織再編の狙いは以下の通り。
① 大臣官房参事官(デジタル化・産業システム担当)の新設
第四次産業革命に対応した制度環境整備を担当
② 金属課の新設
鉄鋼・非鉄金属の区別なく適材適所に金属を活用するニーズの高まりや、金属をとりまく国際的な過剰供給能力、通商措置増加などの諸課題に適切な政策を一体的に実施
③ 素材産業課の新設
石油化学やゴム、ガラス、セメント、紙パルプなど素材産業に共通する構造改革や市場ニーズへの対応、新たな市場開拓のため革新的素材の開発・社会実装に向けた施策などを一体的に実施
④ 生活製品課の新設
繊維・アパレル製品や服飾品、日用品、インテリア製品、住宅・建材など消費者向け分野で、生活の質の向上を求める内外消費者に対し訴求力を高め競争力のある産業を創出していくとの観点から、企業間連携の促進や商取引慣行の改善、新市場の創出などで業種横断的な政策を講じていく(商務情報政策局生活文化創造産業課所管の日用品・伝統的工芸品産業の関係事務も生活製品課へ移管)
なお、紙パルプ担当は素材産業課となるが、新課長には茂木正・前化学課長が就任。最後の“紙業課長”となった渡邉政嘉・前紙業服飾品課長は産業技術環境局の産業技術政策課長に就任した。
以下に、新しい連絡先を課室名TEL直通・内線、FAXの順で列挙する(東京市外局番03は省略)。
・金属課3501-1926・3661、3501-0195/金属技術室3501-1794・3681、同
・素材産業課、革新素材室3501-1737・3731、3580-6348/アルコール室3580-5651・3751、同
・生活製品課3501-0969・3861、3501-0316/住宅産業室3501-9255・3761、同/伝統的工芸品産業室3501-3544・3896、同
(紙パルプ技術タイムス2016年7月号)
藤原科学財団/第57回藤原賞に廣瀬敬氏・藤吉好則氏
藤原科学財団はこのほど、第57回藤原賞受賞者に理学博士・東京工業大学地球生命研究所所長・教授の廣瀬敬氏(地球深部の物質とダイナミクスの解明)、ならびに理学博士・名古屋大学大学院創薬科学研究科・特任教授の藤吉好則氏(膜タンパク質の構造と機能研究)を決定。6月17日、東京都千代田区の学士会館で贈呈式を挙行した。
同財団は、日本の「製紙王」と呼ばれ旧王子製紙の社長も務めた藤原銀次郎翁が私財1億円を投じて設立。銀次郎翁は資源が乏しく、国土の狭い日本が世界トップクラスの科学技術国となることを念願し、財団設立以外にも藤原工業大学(現慶應義塾大学・理工学部)の創設や主要大学への多額の寄附などを行っている。藤原賞はわが国科学技術の発展に大きく貢献した研究者を顕彰し副賞賞金1,000万得を贈呈するもので、これまでに延べ117名が受賞した。
今回の受賞者のうち廣瀬氏は、地球深部の「D”層」の構造や物性・組成を同定し、誕生や歴史を含めた地球の理解に大きく貢献。地球内部は中心からコア、マントル、地殻に分けられ、D”層はマントル最下部のコアとの境界に存在する。これまでその詳細は明らかになっていなかったが、氏は超高圧を発生させるダイヤモンドアンビルセルとレーザー加熱によって地球深部の高圧高温環境を実験室で再現することに成功し、これを進展させることでD”層が「ポストペロフスカイト構造」をとっていることを明らかにした。
一方、藤吉氏は外界との情報や物質交換などにおいて中心的役割を担う膜タンパク質の分子構造を解析するとともに、水を通す水チャネルタンパク質「AQP-1」の原子レベルでの構造解析に成功した。膜タンパク質は細胞膜の脂質2重膜に内在するため、従来の方法ではタンパク質が壊れてしまうなど解析が困難であったが、氏は約?270℃下に置くことで破損せずに観察できることをつきとめ、これを実現する極低温電子顕微鏡も開発。またAQP-1については、1秒間に30億もの水分子を透過しつつ、いかなるイオンもプロトンさえも通さない驚異的な選択的透過を行うことを発見、この成果は共同研究者のノーベル賞受賞につながった。
授賞式では冒頭、同財団理事長の進藤清貴氏(王子ホールディングス代表取締役会長)が挨拶に立ち、受賞者とその家族への敬意と、選考委員をはじめ関係者への感謝の意を表したほか、大要次のように述べた。
「今回は30件の応募があり、数次にわたる選考委員会で慎重に選考を重ね受賞者を決定した。お二人の研究業績は国内だけでなく海外においても高い評価を受けていると聞く。藤原賞はわが国科学技術の発展に卓越した貢献をされた方々に贈呈、昭和35年の第1回以来今年で第57回を迎え、これまでの受賞者は延べ117名に上る。当財団では公益事業として藤原賞贈呈および藤原セミナー開催支援の2つを実施しており、後者についてはわが国の研究者が開催する国際セミナー2件を毎年採用して開催費を助成。来年7月に東京大学の早野龍五教授が物理分野で、また9月には国立がん研究センターの牛島俊和氏が医学分野でそれぞれ藤原セミナーを予定されており、セミナーを通じて国内外の研究者が寝食を共にしながら自由な雰囲気のなかで学問・人間的交流を深めることを願っている。
財団運営は経済情勢同様にきわめて厳しいが、今後とも両事業によって多少なりとも日本の自然科学発展に貢献していきたいと考えている。運営を支えていただいている日本製紙、王子ホールディングス、読売新聞社には引き続きご支援をいただくようお願い申し上げる」
(紙パルプ技術タイムス2016年7月号)
日本製紙/共栄製袋を子会社化
日本製紙グループはこのほど、共栄製袋の株式60.2%を取得し子会社化した。
日本製紙は現在、第5次中期経営計画(2015~17年度)に基づき、「既存事業の競争力強化」と「事業構造転換」に取り組み、成長が見込まれる分野に経営資源の再配分を進めている。
クラフト紙を加工する重包装紙袋は、長期的に需要が減少しているが、食品用途向けは堅調に推移している。日本製紙は、食品用途向けに強みを持つ共栄製袋を子会社化することにより、クラフト重袋をはじめとする製袋事業で原紙生産から製袋加工まで、高品質で高いコスト競争力を発揮できる体制を確立する考え。
〔共栄製袋の概要〕
本 社:東京都文京区湯島2-10-7
代 表 者:市毛純・代表取締役社長
設 立:1951年5月
事業内容:重包装紙袋の製造販売
資 本 金:4,000万円(2016年3月末)
売 上 高:13億4,600万円(15年度)
(Future 2016年7 月4日号)
〈6月27日号〉
●R&D情報
15社累計の営業利益率は3.4%/連続増益でも先行きに対する危機感が強い印刷の15年度決算
●ワールドレビュー
衛生用紙業界大手の一角に名乗りを挙げる中国の理文造紙
●今週の焦点
日紙商 第31回 全国大会/「変化に対応した経営改革」を進める
●話題を追って
高級紙デザイン会社のティビエルジュ・パリ/最軽量級の用紙を用いた手帳を発表
●講演から
SGEC 森林認証フォーラム/SGECとPEFCが森林認証を相互承認
●今週の数字
パレットの生産・出荷実績/全体ではマイナスも再生素材が伸長
●知っておきたい用語と技術
次世代ディスプレイパネルを目指して液晶に迫る有機EL
●ワイドフレックス
全日紙工の特別講演会/「相続・事業承継は生前から準備を」
●統計と市況
紙
●ニュースファイル
企業の動き・移転・変更・新製品・人事異動
2016年 <7月号> 特集/製紙用薬品の最新開発技術
特集/製紙用薬品の最新開発技術
●特集寄稿
紙中でのPAM系内添紙力剤の分布状態について ─ 紙力剤ポリイオンコンプレックスの可視化と開発への応用
荒川化学工業㈱研究開発本部製紙薬品事業/同開発統括部開発推進部 水河哲・東谷仁史
表面サイズ剤の高性能化
星光PMC㈱製紙用薬品事業部技術統括部 梅内士郎
新規ロジン系エマルションサイズ剤と混合添加法“Co-mingleⓇ”
ハリマ化成㈱研究開発カンパニー研究開発センター製紙用薬品開発室 中田智彦
●サプライヤーに聞く
技術開発力と豊富な品揃えで内外のニーズ変化にきめ細かく対応
星光PMC㈱代表取締役社長 滝沢智氏
◇
●業界動向
日本製紙連合会の新会長に馬城文雄氏が就任 ─ 的確な会員支援と共通課題の克服に傾注
京都大学/2種類のナノファイバーを自発形成する分子ペアを発見 ─ 次世代インテリジェント材料の創出に期待
藤原科学財団/第57回藤原賞に廣瀬敬氏・藤吉好則氏 ─ 6月17日に学士会館で贈呈式を挙行
紙のエレクトロニクス応用研究会/第7回技術研究発表会&交流会を開催 ─ CNFによる透明な紙と電子デバイスなど3件を報告
RITE/パリ協定合意とIPCC報告書の意義を展望 ─ 産学官を合わせ200名以上が参加
緑の循環認証会議/高円宮妃殿下を迎え「SGECフォーラム in 東京」─ PEFCとの相互承認で国際制度へ飛躍
海外産業植林センター/違法伐採対策とバイオ技術の最新動向を報告 ─ 東大・磯貝教授による講演も実施
NEW環境展・地球温暖化防止展/バイオマス関連技術が多数集結 ─ 前回展を上回る632社が出展
明産/創立50周年記念式典を挙行 ─ 卓越した技術を武器に過去最高の業績
●海外動向
更なる構造調整を迫られる中国製紙産業 ─ 2015 年は生産量1 億710 万t・消費量1 億352 万t で安定成長を保持
●連載
老舗を再生させた三代目が,どうしても伝えたい「経営革新」講義/(43)「ボリューム・ニッチ」「限定ニッチ」戦略で新しい価値をつくり出そう
中山裕一朗
●講演・セミナー・展示会
日本化学会/界面コロイドラーニング ─ 第32回現代コロイド・界面化学基礎講座
紙パルプ技術協会/乾燥工程以降の省エネ・品質向上技術を紹介 ─ 第21回製紙技術セミナーを開催
静岡県紙業協会/平成28年度通常総会を開催 ─ 「富士山紙フェア」発展に向け協力を要請
四国紙パルプ研究協議会/四国産業・技術振興センターと講演会を共催 ─ PS灰を利用したインターロッキングブロックを紹介
日本印刷産業機械工業会/平成28年度定時総会・懇親会を開催 ─ 創立80周年に向け更なる飛躍を期す
色材協会/塗料講演会 ─ 各種塗料の最新動向
高分子学会/不均一な高分子・コロイド界面の物性と凝集
●ニュース・統計
機械・資材業界短信
月間ニュース
海外情報
アジア通信
イベントカレンダー
紙パルプ製品・設備・原材料 月別需給統計〈平成28年4月度〉
2016年 <Vol.27 No.1> 特集1 自動車用途の最新動向と海外進出 特集2 不織布製造の革新技術と研究開発動向
●巻頭インタビュー
新体制による協業化推進で海外事業のシナジーを追求
日本バイリーン㈱代表取締役社長 川村智氏
●特集1 自動車用途の最新動向と海外進出
●特集(動向解説)
現地生産が拡大し輸出増加へ向かう自動車産業 ─ 市場のグローバル化で欧米メーカーとの提携関係も進展
海外での戦略強化に動く国内不織布メーカー ─ 自動車用途の需要拡大に設備増強・拠点増設で対応
●特集(インタビュー)
「つくる・つかう・つながる」ホンダの水素社会構想
㈱本田技術研究所 清水潔氏
●特集(企業展開)
自動車メーカーの国際展開に対応しメキシコに天井表皮材の新工場を建設
日本バイリーン㈱ 倉田芳幸氏
成長拡大分野をいかに見きわめ取り込むかが不織布事業の将来を左右
金井重要工業㈱ 源野佳郎氏
北米および中国で市場を拡大独自の製品特徴でニーズを開拓
東洋紡㈱ 田中茂樹氏
●特集(業界動向)
人とくるまのテクノロジー展/最新技術集結で未来の自動車社会を体感
日本不織布協会/CNFと防虫対策,燃料電池自動車をテーマに ─ ANNA講演会
日本不織布協会/欧州BPRとナノファイバーの最新動向 ─ フィルター部会分科会
●特集2 不織布製造の革新技術と研究開発動向
●特集(寄稿)
第15回国際ナノテクノロジー総合展(nano tech 2016)のトピックス
塩谷隆氏 東レ㈱
最近の不織布製造技術の動向 ─ ITMA2015における不織布製造機械の出展品を見て
矢井田修氏 日本不織布協会顧問,(一社)日本繊維機械学会不織布研究会委員長
TEMPO酸化セルロースの調製と応用(Ⅱ)
磯貝明氏 東京大学大学院農学生命科学研究科
●特集(企業展開)
高機能繊維バグフィルターで中国の環境対策市場に照準
アンビック㈱ 大谷義久氏
顧客の要望にきめ細かく応える商品開発と素材対応
ダイワボウポリテック㈱ 薄井義治氏
異形断面の特殊構造により優れた剛性と通気性を発揮する“Dilla®”
ユニチカ㈱ 木原幸弘氏
●特集(業界動向)
オーミケンシ/健康に貢献する“可食セルロース”をアピール
関西ペイント/紙や不織布に塗布可能な漆喰塗料を開発
ミマキエンジニアリング/高度な布搬送機構備えたIJプリンタを上市
第310回 生存圏シンポジウム/“京都プロセス”のCNFテストプラントが稼働
◇
●連載
海外企業研究シリーズ(13)ベリー・プラスチックス社/不織布最大手アビンティブ社を米国最大の包材メーカーが傘下に
マーケット探訪(16)靴の中敷き(インソール)/理想の履き心地を実現する靴のパートナー
海外文献に見る技術研究・製品開発の最新動向
●業界動向
ランクセス/新規投資4億ユーロなど新成長戦略を発表
テクニカルテキスタイルの世界展望/自動車用が牽引し2022年1,932億ドルへ拡大
丸石製作所/伊CCS社と衛生用品製造機械で技術提携
Medtec Japan 2016/医療分野の市場開拓目指し1,000社超が参集
ファインテック・ジャパンなど8展/フラットパネルディスプレイ関連の技術一堂に
●ニュース
国内ニュース
海外情報
製品開発ニュース
〈6月20日号〉
●R&D情報
明暗分かれる海外事業/全体では増収増益も利益率の差が大きい紙加工の2015年度業績〈3〉
●ワールドレビュー
中国製上質コート紙に対するAD関税の継続を決めた欧州連合
●話題を追って
三菱製紙の第2次中計がスタート/アライアンスによる収益の安定化を追求
●講演から
文部科学省 磯寿生 課長/将来を見据えて授業にITCを活用
●REPORT
JPMA アジア新興国の印刷市場調査/製造業と中間層の増大が支える高成長
●この人
エコマット産業 嚴 柏鎔 社長/厳格な検査システムで売買双方から信頼を獲得
●統計と市況
板紙
●米国市況
板紙・包装用紙・新聞・出版・印刷・情報用紙
●ニュースファイル
企業の動き・団体の動き・決算・移転・変更
〈6月13日号〉
●R&D情報
営業利益率4%弱、事業構造転換はまだ道半ば/価格修正効果に原油安も加わり営業・経常増益となった製紙決算
●R&D情報関連付表
各社の主な増減益要因と財務指標
●ワールドレビュー
売上高は横ばいも粗利益率が改善した米国紙パの1〜3月期
●話題を追って
教育ITソリューション展に3万名来場/教育環境に合わせた利用方法を訴求
●今週の焦点
全段連 通常総会・理事会を開催/「成熟しつつも成長している日本の段ボール産業」
●統計と市況
関連指標
●ニュースファイル
企業の動き・団体の動き・決算・トピックス・人事異動
日本包装学会/第25回年次大会を7月7~8日に神戸で開催
日本包装学会は第25回年次大会(神戸大会)を7月7、8の両日、神戸大学の百年記念館(神大会館)六甲ホールで開催する。
包装は食品や日用品、電気製品などの物品を輸送・保管中の劣化要因から守り、使用・消費者のもとへ最良の状態で届けるという役割を担っている。この基本的機能に加え、販売促進機能・利便性向上などの各種機能があるが、最近は生活者の価値観やライフスタイルの変化にあわせた包装の多様化・高機能化・合理化の要求が加速している。さらに、環境問題への対応や少子高齢化社会に適用したユニバーサルデザイン、グローバリゼーションの進行に対応した各国の規制への対応など、包装が取り組むべき課題は一段と高まっている。
こうしたなかで包装学会にも更なる活動活性化が求められいることを受け、第25回年次大会では8年ぶりの神戸大学での開催とし、「材料」「装置」「加工」「包装」「環境・安全」などセッションにおける口頭・ポスター発表および製品展示コーナーの設置に加え、注目されるトピックスに関する招待講演も予定している。
開催概要およびプログラムは詳細は以下のURLで。
http://www.spstj.jp/event/nenji/back/25/sanka.html
http://www.spstj.jp/event/nenji/index.html
〔問合せ先〕
日本包装学会第
〒269-0073 東京都新宿区百人町 1-20-3
バラードハイム703 日本包装学会事務局
TEL 03-5337-8717 FAX 03-5337-8718
2016年 <6月2号>
●Topics
馬城文雄・製紙連新会長/CNF・新エネなど新規事業で収益の間口拡げる
●Report
紙・板紙需給(4月速報値)/国内出荷は5ヵ月ぶりに前年同月比増加に
世界主要国の紙・パルプ産業動向/《グラフィック不振・生活系堅調・パッケージ拡大》の傾向鮮明に
紙加工業の2015年度業績/20社計で営業利益率4%台、5期ぶり増収増益に
中国造紙協会報告/年産100万t超は1社増え18社に
森林・林業白書/国有林保護林制度創設から100年の節目
改正容リ法/今後の容リ制度見直しに向け4項目提起
市場統合下のASEAN/域内較差活用し、サービス業に向かう投資
日本企業の対外M&A/5年連続500億ドル突破、〈稼ぐ力の向上〉とは
デザインフェスタ43〈紙と電子媒体の共存〉/平出紙業・東京商会・吉川紙商事が共同出展
●製品紹介
くらしと紙/王子ネピア、大王製紙
●インフォメーション
●統計
東京市況/巻取の荷動きが全体的に堅調
家庭紙/3月に比して販促活動が落ち着く
古紙/3月在庫率 4ヵ月連続の50%台
パルプ・パルプ材/販売で明暗 BKPとUKP
出版/ヒット作続出 書籍の好調続く
〈6月6日号〉
●R&D情報
営業努力やコストダウンもあるが/燃料安が寄与して5期ぶりに増収増益となった紙加工企業〈2〉
●ワールドレビュー
過去11年間で最少の減少幅にとどまった米国紙・板紙生産能力
●今週の焦点
「業態が変わっても、それが今様の製紙産業」/製紙連の新会長に馬城文雄氏
●ワイドフレックス
2015年度 森林・林業白書/26年ぶり30%台に回復した木材自給率
●REPORT
活況を呈する日本企業の対外M&A/「コーポレートガバナンス」の強化が後押し
●知っておきたい用語と技術
エネルギー密度向上を目指す「次世代型蓄電池」
●統計と市況
原材料
●国際市況
市販パルプ
●ニュースファイル
企業の動き・決算・団体の動き・催事・トピックス
〈5月23日号〉
●R&D情報
20社合計の営業利益率は4%台に回復/燃料安が寄与して増収増益となった紙加工の2015年度業績
●ワールドレビュー
220万tのパルプ設備拡張に向け資金調達に入った伯のエルドラド
●REPORT
市場統合下のASEAN/途上圏だからこそ大きいビジネス機会
●ワイドフレックス
4つの新視点で見直される改正容リ法/日印産連が政府案を会員企業に紹介
●話題を追って
中国造紙協会の2015年報告/プラス成長に復帰も出超幅は縮小
●R&D情報関連付表
紙加工関連企業の2015年度連結業績/紙加工関連企業のセグメント別業績比較
●統計と市況
紙
●ニュースファイル
企業の動き・決算・催事
2016年 <6月1号> 特集■グラフィックペーパー
特集■グラフィックペーパー
●Interview
日本製紙・佐藤信一/海外の増販で稼働率を維持していく
北越紀州製紙・坂本正紀/今後も紙に徹底的にこだわり 紙業界で得た利益は《紙業界に還元》
日本HP・田口兼多/グラフィックペーパーでも高品質のデジタル印刷が可能な時代に
●話題
三菱製紙の《ダイヤバルキー》/絵本・塗り絵用途向けの厚物嵩高非塗工紙
◇
●企業動向
日本製紙・特種東海製紙/産業用紙分野の事業統合前進
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ/環境対策と顧客フォロー例示
●講演から
エコマット産業〈古紙国際動向セミナー〉/厄介な〈捺染紙の混在〉
●話題
文科省〈デジタル教科書検討会議〉今後の課題/〈紙とデジタルの併用〉支持90%超
●Report
紙パルプ関連産業の労働災害発生状況/16年も〈死亡事故ゼロ〉未達に
マスコミ4媒体の広告出稿量/新聞は4年ぶりのマイナス、雑誌は3年連続減少
訪日観光客政府目標〈2020年4,000万人〉/ネット+旅行・高アンテナ・体験重視など拡がる
WWFジャパン〈企業の温暖化対策ランキング〉/食品のトップに科学的知見・長期削減目標評価のキリンHD
在住外国人に聞く〈母国での売り方〉案/和食を〈戦略的輸出商品〉に仕立てる工夫の数々
●催事
柏原家伝来名品(春季)展〈洛東遺芳館〉/役者絵と婚礼調度品飾る
熊田洋紙店〈創業100周年 感謝の集い〉小間紙に始まり、紙加工・パッケージに拡充した百年の業歴
●新製品
くらしと紙/日本製紙クレシア、日清紡ペーパー プロダクツ
●インフォメーション
●統計
板紙/段原紙と白板紙 1月度は高い伸び率
段ボール/段ボール2月度生産量 前年比103.9%
紙の博物館/「紙のおもちゃ~すごろく・かるた~」を開催
(公財)紙の博物館では2016年6月18日(土)から9月4日(日)の期間、企画展「紙のおもちゃ~すごろく・かるた~」を開催する。
日本文化として根づき、長く親しまれてきた「すごろく」と「かるた」は家族や友だちなど大勢で楽しめる遊びとなっている。それぞれの時代における人気のヒーロー・ヒロインや流行・社会状況などを反映されたものが多く、デザインだけ眺めても楽しめる。今回の企画展では紙を広げるだけで別の世界が広がっている「すごろく」「カルタ」に焦点をあて、その楽しさと魅力を子供たちをはじめ多くの世代に紹介する。
開催概要は以下の通り。
開催期間:2016年6月18日(土)~9月04日(日)
会期中休館日:月曜日(7月18日は開館)、7月19日(火)、8月12日(金)
展示内容:テレビ人気者双六ゲーム/昭和49年(1974)頃、テレビ人気者双六ゲーム/昭和49年(1974)頃
上毛かるた/昭和22年(1947)、上毛かるた/昭和22年(1947)
ノリモノイロハカルタ/年代未詳、ノリモノイロハカルタ/年代未詳
〔問合せ先〕
公益財団法人 紙の博物館
〒114-0002 東京都北区王子1-1-3
TEL 03-3916-2320
FAX 03-5907-7511
http://www.papermuseum.jp/exhibit/temporary/2016/0618.html
単行本『知っておきたい紙パの実際2016 』を刊行
紙業タイムス社は2016年5月31日に単行本『知っておきたい紙パの実際2016』を刊行した。
A5判・本文208頁、本体価格2,000円(税別・送料別)。
同書は入社3年未満程度の新入社員を対象にした業界知識強化のための教育用図書最新版。統計データや今日的課題は毎回更新しており、業界内の隠れたベストセラーになっている。
今回はとくに「知っておきたい~時代変化のインパクト」の章で、構造変化が進むわが国の紙パ業界にとってTPPやADDなど国際貿易に関連した問題の影響、古紙利用率目標、国内材活用の課題などに焦点をあてたほか、中国や東南アジア、インドなどへの進出が活発な日本衛材メーカーの動向を追った。
全体の内容は以下の通り。
1.知っておきたい~紙パの歴史と現在
紙とは何か
紙の歴史─世界
紙の歴史─日本
世界の紙パルプ─生産量と消費量
世界の紙パルプ─代表的な国と企業
日本の紙パルプ─産業界での位置と役割
2.知っておきたい~紙の作り方
工場の全体像
パルプ製造・古紙処理工程
抄紙・塗工工程
図解!「抄紙機」の基礎知識
仕上・加工工程
二次加工
紙・板紙の規格
紙・板紙の種類
3.知っておきたい~紙パの原燃料事情
原料事情─総論
木材チップ
違法伐採対策と森林認証
パルプ
古紙
製紙用薬品
エネルギー
4.知っておきたい~時代変化のインパクト
TPP、ADD、CVD……
古紙利用率の新たな目標
国内材活用の現状と課題
アジアの衛生用品市場
中国における紙・板紙生産量の上位30社(2015年)
5.知っておきたい~我が町の紙パ関連産業
北海道/東北/関東/甲信越・北陸
都道府県別に見たパルプ・紙・紙加工品製造業;東海/近畿/中国/四国/九州・沖縄
6.知っておきたい~業界構造とユーザー
製紙業界
紙流通業界
原料古紙業界機械・資材・薬品業界
関係官庁、業界団体
紙の用途とユーザー業界 ─ 総論;新聞/出版/印刷/紙製品・衛生用紙/段ボール/製袋・紙器
7.知っておきたい~紙パの基礎用語
企業展開・経営戦略に関わる用語
紙の製造に関わる用語
紙加工に関わる用語
紙パルプの環境問題に関わる用語
製品・規格に関わる用語
物流・取引に関わる用語
8.知っておきたい~基礎データ
紙・板紙主要品種の会社別生産高(2015年)
紙・板紙の品種分類
パルプの品種分類
古紙の統計分類と主要銘柄
会社別のパルプ生産と古紙消費
古紙の回収率・利用率推移
世界の紙パルプ企業50社ランキング(2014年)
日本製紙/石巻工場に世界最大級のCNF量産設備を建設
日本製紙は、石巻工場にセルロースナノファイバー(CNF)の量産設備の建設を決めた。東京大学大学院農学生命科学研究科・磯貝明教授らが開発したTEMPO触媒酸化法により化学処理した木材パルプからCNFを量産する設備で、設備能力は500t/年、稼働は2017年4月を予定している。投資額は16億円。これにより石巻工場は、印刷・情報用紙から発電事業、リサイクル事業に加え、新素材であるCNFの生産拠点として基盤強化を図る。
新設備で生産するTEMPO酸化CNFは、木材パルプをナノレベルまで細かく解繊した繊維。繊維幅が3~4nmと均一に完全ナノ分散したセルロースナノファイバーで、結晶性が高いことが特徴である。また、軽量で弾性率が大きく、熱寸法安定性が良好、ガスバリア性が高いといった、これまでの素材にない優れた特性をもつ。さらに、CNF表面にカルボキシル基が高密度で規則的に配列しているため、金属イオンや金属ナノ粒子を大量に担持させることができ、さまざまな機能付与が可能。
日本製紙は2007年から本格的にCNF製造技術の開発に取り組み、2013年10月には山口県の岩国工場に年間生産能力30tの実証設備を設置、昨年には抗菌・消臭効果のある金属イオンをCNF表面に大量に担持させ、シート化することに成功している。この技術を用いてグループの日本製紙クレシアは、世界で初めて機能性CNFを使用したヘルスケア商品(軽失禁用品、大人用紙おむつ)を実用化した。今後は、実用化した機能性CNFの利用拡大とともに、CNFの粘性や保水性を活かした機能性添加剤用途についても実用化する予定。
同社ではさらに、ガラス繊維並みの熱寸法安定性や高ガスバリア性を利用した「機能性シート」、樹脂やゴムとの「ナノ複合材」など、幅広い展開を進めており、これらの有望用途で早期の市場獲得を目指す。CNFの量産化により、産業分野への幅広い応用を加速させる考え。
(Future 2016年6月6日号)
大王製紙/三島工場でCNFのパイロットプラントが稼働
大王製紙はセルロースナノファイバー(CNF)のパイロットプラントを愛媛県四国中央市の三島工場に設置、4月から稼働させた。これにより省エネルギー型CNF製造プロセス研究開発を加速させて製造コストの低減を進め、CNFサンプル供給量・供給先を増やして早期の事業化を図る。
パイロットプラントの生産能力は最大100t/年。グレードの異なる解繊工程を組み合わせたCNF製造プロセスにより、エネルギー使用量を従来の5分の1に削減する目途を立てた。同社は事業化に向け、種々のパルプで多様な特徴をもつCNF製品をラインアップし、産学官での研究開発を加速させながらサンプル提供を増やしていく考え。
用途としては、増粘・分散材料用途(化粧品、食品増粘剤、塗料など)、分離・担持材料用途(フィルター、セパレータ、特殊紙など)、包装材料用途(バリアフィルム、バリアシートなど)、構造材料用途(ゴム補強剤、樹脂補強剤など)などを想定し開発を進めていく。
また、6月には薬品などによる前処理工程を設置し、エネルギー使用量を従来の10分の1に削減するCNF製造の実証を開始する予定で、量産化時には、経済産業省のロードマップ目標の製造コストである1,000円/kg以下になる見込み。さらに、複合材料の製造に適したドライパウダーCNFの供給に向け、来春には乾燥設備も設置する計画。同社では2020年の商業プラント建設を目指し、プラントスケールアップの検討・品質改善を進めていく。
(Future 2016年5月23日号)
日本製紙/タイで木質バイオマス燃料事業の生産実証設備を設置
日本製紙は同社が出資するタイのSCGパッケージング社フィブラス事業部門会社、Phoenix Pulp and Paper社(PPPC社)が保有する木質バイオマス資源を活用し、タイでトレファクション技術を用いた木質バイオマス燃料「トレファイドペレット」の生産実証設備を設置する。日本製紙とPPPC社は4月21日、設備設置に向けた共同研究開発で契約を締結した。
トレファクションとは、比較的低温で木質バイオマスを炭化させることで通常の炭化より熱量を大幅に残すことができる技術。トレファイドペレットは、木質バイオマスをそのままペレット化したもの(ホワイトペレット)や木質チップに比べて、耐水性、粉砕性に優れ、エネルギー密度が高まることによる物流費低減などのメリットが期待されている。そこで日本製紙は、これまで蓄積してきたトレファクション技術をベースに、事業化を視野に入れPPPC社と共同で年間約8,000t規模の実証生産を行うことにしたもの。
生産実証設備はタイ東北部にあるPPPC社の工場敷地内に設置し、原料となる木質バイオマスは近隣の同社植林地から調達する。2017年春からトレファイドペレットの生産を開始し、日本製紙釧路工場の微粉炭ボイラーでの混焼試験を経て、同年12月末を目途に事業化に向けた見極めを行っていく予定。事業化実現の際は、年産8万t規模の商業生産設備の設置を想定しており、今回並行して三井物産と共同でアジアを対象とした市場調査を進める。
木質バイオマス燃料はCO2排出量抑制につながる再生可能エネルギーとして、日本を含め世界的に需要が拡大している。日本製紙は、木質バイオマス燃料の中でも多くのメリットが期待されるトレファイドペレットの安定生産に向けた操業技術を早期に確立し、燃料供給から発電までエネルギー事業の領域拡大を進めたい考え。
(Future 2016年5月16日号)
中越パルプ工業/エタノール生産システムがJSTの支援プログラムに
中越パルプ工業と富山大学が共同で進めている「製紙汚泥を原料としたエタノール生産」に関する研究開発が、このほど、科学技術振興機構(JST)の「研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)ステージⅢNexTEP-Aタイプ」に採択され、1年間の導入試験を開始することとなった。
課題名称:製紙汚泥からの高温耐性菌によるエタノール生産システム
導入試験期間:1年間(全体の開発実施期間は7年間)
シーズ研究者:富山大学大学院理工学研究部・星野一宏准教授
中越パルプ工業と富山大学が進めている研究は、製紙工場で大量発生する汚泥を原料とする40℃高温耐性菌を活用したエタノール連続生産システム。製紙汚泥は現在、焼却処理してセメント原料などに再利用されているが、水分率約50%の製紙汚泥は燃焼時に多量の化石燃料を必要とする。しかし、このエタノール生産システムが完成すれば、汚泥焼却時の重油使用量とCO2発生量を削減し、価格競争力のあるバイオ燃料の供給が可能となる。
製紙汚泥には穀物にも含まれる6炭糖に加え、木質特有の5炭糖が含まれるため、一般的な酵母ではエタノール発酵の効率が悪く、さらに従来技術では汚泥に含まれる各種異物により発酵阻害が生じるという課題があったが、中パ・富山大が利用する高温耐性菌は、いずれの炭糖も発酵可能で、かつ糖化酵素を自ら分泌するため、糖化と発酵を同時進行できる。嫌気性に加え好気性条件下でもエタノール発酵が可能で、かつ自ら糖化酵素を分泌、木質に多い5炭糖も発酵できる唯一の天然菌。
星野准教授はこの天然菌に着目し、40℃以上で発酵能を有するまでその能力を高めた。さらに、遺伝子組換え技術を一切施していないため、カルタヘナ法(遺伝子組換え生物などを用 いる際の規制措置を定めた法律)に抵触することなく、一般的なプラントとして建設・運転できる。この天然菌を用いた40℃以上の糖化発酵槽では、原料汚泥の糖化が進み、その糖を原料としてエタノール発酵が進む。槽内へ空気を吹き込みエアレーションすることで、槽から直接エタノールを蒸発回収でき、しかも槽内の濃度低下に伴い汚泥を追加補充する連続生産システムが可能となる。
中越パルプ工業では、このエタノール連続生産システムにより、化石燃料とCO2発生量を削減するほか、価格競争力のあるバイオ燃料の供給を目指す。
(Future 2016年5月16日号)
レンゴー/トライウォール社を248億円で完全子会社化
レンゴーは、英国領ケイマン諸島のTri-Wall Holdings Limited(トライウォール社)の全株式を取得することを決議、同社株主のTri-Wall Asia Limited(ケイマン諸島)、鈴木雄二氏(香港)、Frank Seyfert氏(スイス)との間で株式売買契約を締結した。中国商務部の承認を条件に、10月31日付で株式を取得する予定。取得価額は約248億円。
トライウォール社は、重量物段ボールの世界的なブランドである“Tri-Wall Pak”“Bi-Wall Pak”などの商標権を有し、アジア、ヨーロッパで事業展開しているTri-Wallグループの持株会社。重量物段ボールは一般的に、強度の高い原紙を用いた三層段ボールと複両面(二層)段ボールを指し、自動車部品や航空機部品、電気機器のほかさまざまな梱包に使用され、また国際的な長距離輸送で利用されている。特にTri-Walブランドの重量物段ボール製品は1952年に米国で誕生して以来64年の歴史をもち、強度・耐候性に優れた三層段ボールの代名詞として知られている。
重量物段ボールは、レンゴーグループが主に製造している一般段ボール製品とはビジネス領域が異なり、レンゴーは本格的には手がけていない分野。Tri-Wall製品がラインアップに加われば、レンゴーがアジア域内で広げるネットワークを活用し、レンゴーグループの既存顧客に重量物段ボールを拡販できるほか、Tri-Wallグループの顧客へのレンゴーグループ製品の販売といったシナジー効果が見込める。
[トライウォール社概要]
事業内容:重量物包装資材の製造・販売事業を統括するTri-Wall Limitedの株式を100%保有
資本金:92億6,900万円(2015年12月現在)
大株主:Tri-Wall Asia Limited(67.1%)、鈴木雄二(22.4%)、Frank Seyfert(10.5%)
2015年連結売上高:14億5,600万HKD(約215億5,500万円)
(Future 2016年5月23日号)
興亜工業、春日製紙工業/更紙事業の合弁会社「更ファクトリー」を設立
興亜工業と春日製紙工業は更紙事業の共同取組みを検討してきたが、このほど、合弁会社「株式会社 更ファクトリー」を設立することで合意した。
出版印刷用紙市場が縮小傾向にあるなか、両社は更紙の品質維持・安定供給対策について協議してきた。その結果、両社の生産設備を統合することが最大限の効果を生むとの結論に至り、今回の合弁会社設立となったもの。更ファクトリーは製造に特化した会社とし、製品の販売については、従来通り興亜工業と春日製紙それぞれの販売ルートで継続していく。
〔更ファクトリーの概要〕
代表者:久保田隆三代表取締役会長、甘艸保之代表取締役社長
本 社:静岡県富士市比奈1286-2
設 立:2016年5月(興亜工業と春日製紙の折半出資)
(Future 2016年5月16日号)
日本紙パルプ商事グループ/米・アリゾナに古紙事業拠点を開設
日本紙パルプ商事(JP)の連結子会社、JRS Resources(米国・カリフォルニア州)は4月、アリゾナ州のフェニックスに新たな古紙再資源化事業拠点「JRS Resources Phoenix Plant」(写真)を開設した。
西海岸と内陸部をつなぐ物流拠点でもあるフェニックス市は、近年人口増加が続いている。人口増と連動して古紙発生量の増加も予想され、「Phoenix Plant」は段ボールを中心とした古紙の調達力強化を目的に開設された。これにより、米国におけるJPグループの古紙再資源化事業拠点は、ロサンゼルスの2拠点と合わせて計3拠点となる。
JPグループは、古紙再資源化事業をグループ事業の柱の一つと位置づけ、今後も国内外で事業拡大に取り組んでいく考え。
(Future 2016年5月23日号)
日本製紙連合会/新会長に日本製紙の馬城文雄社長が就任
日本製紙連合会は5月20日に開催した第45回定時総会で、進藤清貴会長(王子ホー
ルディングス代取会長)が退任、後任の新会長に日本製紙代取社長の馬城文雄氏を選出した。
<馬城文雄氏の略歴>
1953年(昭和28)3月3日生・熊本県出身。75年九州大学農学部卒、同年4月十條製紙(現日本製紙)入社。2000年(平成12)6月日本製紙石巻工場原材料部長、01年7月同社原材料本部林材部長兼海外植林推進室長、06年6月同社取締役・原材料本部長代理兼林材部長、07年4月同社八代工場長、09年6月同社原材料本部長兼日本製紙グループ(G)本社取締役、10年6月日本製紙常務取締役、12年6月同社企画本部長、13年4月日本製紙による日本製紙G本社の吸収合併と執行役員制度導入にともない、日本製紙取締役兼常務執行役員・企画本部長、関連企業担当、14年6月同社代取社長兼社長執行役員(現職)。同年同月日本製紙連合会副会長、16年5月日本製紙連合会会長に就任
また、総会では日本製紙連合会の役員陣容および担当が次のように決まった(5月20日)。
〔役 員〕
会長兼総務部会長、林材部会長 馬城文雄(日本製紙社長)
副会長兼紙部会長 矢嶋進(王子ホールディングス社長)
同兼板紙部会長 大坪清(レンゴー会長兼社長)
同兼パルプ・古紙部会長 岸本晢夫(北越紀州製紙社長)
同兼技術環境部会長/労務部会長 鈴木邦夫(三菱製紙社長)
〔常任理事〕
青山秀彦(王子製紙社長)、野沢高史(王子マテリア社長)、加藤明美(中越パルプ工業社長)、松田裕司(特種東海製紙社長)、井上善雄(巴川製紙所社長)、星川一冶(丸住製紙社長)
〔事務局役員〕
理事長 羽山正孝(事務局統括、総務・広報部、労務部)
常務理事 上河潔(原材料部)、斎藤俊(紙・板紙部)、森井博一(技術環境部)
(詳細はFuture 2016年6月6日号)
レンゴー/八潮工場がCO2 削減で県トップレベル事業所に
レンゴー・八潮工場(埼玉県八潮市)はこのほど、埼玉県地球温暖化対策推進条例に基づく目標設定型排出量取引制度で規定される、優良大規模事業所「トップレベル事業所」に認定された。
同制度は、エネルギー使用量の大きい事業所を対象に、計画的なCO2排出量の総量削減を促す制度で、2011年4月に施行された。優良大規模事業所の認定は、対象事業所の中から地球温暖化対策が特に優れているものを、第三者機関の審査により認定する制度で、八潮工場はすでに準トップ事業所の認定を受けていたが、今回、県内で初となるトップ事業所にあらためて認定された。
八潮工場は、重油からクリーンエネルギーである都市ガスへの燃料転換をいち早く進めたほか、製造工程全般で省エネ効果の高い高効率設備の導入を図るなど、CO2削減の実績を積み重ねてきた。また近年では、工場内の省エネを専門に取り組む小集団活動チーム「低燃費八潮」を結成。工場の全従業員から省エネに関するさまざまなテーマを募り、評価・実施する体制を構築、ハードの改善だけに頼らない、きめ細かい省エネ活動を実施している。その実績が高く評価され、2014年度の省エネ大賞では経済産業大臣賞(産業分野)を受賞した。今年1月には、建築廃材由来の木質チップを主燃料とし、工場で必要な電力の約2割を賄う木質チップバイオマスボイラ発電設備を新設したことで、年間約6万5,000tのさらなるCO2排出量削減も見込まれている。
(Future 2016年5月16日号)
王子グループ/ホタテ貝殻由来の抗菌シートを開発
王子キノクロスと王子ホールディングスはこのほど、水に濡らすと優れた抗菌効果を発揮する、ホタテ貝殻由来成分配合の抗菌シートを開発した。王子キノクロスが、『ぬらすと!』の製品名で工業用巻取り原反として製造・販売する。
王子キノクロスは、ホタテ貝殻を焼成すると得られる抗菌効果に着目し、かねて商品化を研究していた。そして今回、独自技術のTDSプロセス(水を一切使用しない乾式不織布製法のエアレイド法の一つ)によって、高い抗菌性をもつシートの開発に成功したもの。使用される抗菌成分は、食品添加物に利用される貝殻焼成物と同じもので、天然由来でありながら、食中毒菌、ノロウィルス、真菌(カビ)など、身の回りの細菌からウィルスまで幅広い抗菌効果を発揮する。また、水に触れない限り効果は失われないため長期保存が可能、乾燥シートなので軽量で持ち運びに便利といった特長もある。さらに、塩素系薬剤と同じ効果を発揮しつつ非塩素系成分なので金属腐食性がなく、ニオイもないため広範囲に使用できるなどの利点もある。さまざまな除菌シーンへの展開が可能であり、同社では主に次のような用途を想定している。
・水に濡らして使用する除菌用ワイパー
病院内や介護・公共施設(保育園・図書館)・食品加工所・スポーツジムなどで使用する除菌用ワイパーや、吐瀉物処理後のワイピングシート
・水に濡らさずそのまま使用する雑菌繁殖防止シート
生ゴミなどのゴミ箱へそのまま投入し、雑菌による悪臭発生を防止
(Future 2016年5月16日号)
NEDO、京都大学、京都産技研/CNF京都プロセスの実証プラントが稼働
京都大学生存圏研究所とナノセルロー スフォーラムは3 月22 日、京都テルサ
(京都市南区)で“構造用セルロースナノファイバー材料の社会実装に向けて”をテーマに「Nanocellulose Symposi
um 2016 /第310 回 生存圏シンポジウム」(写真)を開催したが、翌23 日には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)および京都大学、京都市産業技術研究所により、京都大学の宇治キャンパス内に設置した“京都プロセス”によるテストプラント(写真)の「お披露目式」が催された。
京都プロセスとは変性リグノセルロースナファイバー・樹脂複合材料の一貫製造プロセスのことで、木材や竹などの原料から樹脂複合材料まで一気通貫で製造するもの。当日はテストプラント稼働後初のプレス発表となった。
“京都プロセス”を中心に産官学の各種研究成果が報告
最近、将来へ向けての有望な新素材としてセルロースナノファイバー(CNF)が一般にも注目されているが、それは資源小国のわが国が豊富に保有する資源である森林を有効活用できる点が大きな理由の1 つになっている。また軽量・高強度・低熱膨張という特性をもち、自動車や電子機器などの部品から化粧品・日用品に至る幅広い用途分野で利用できるというポテンシャルが期待され、産官学の各種研究機関により実用化へ向けての研究開発が積極的に取り組まれているという背景もある。
このCNF の市場性に関し経済産業省では2030 年に1 兆円規模となると見込んでおり、新たな市場創造・新産業創出に向け同省や農水省、環境省などの5 省庁が連携し産官学連携の各種プロジェクトが進行している.一方、今年1 月にNHK のテレビ番組・クローズアップ現代でCNF に焦点をあてた「“未来の紙”が世界を変える!?~日本発・新素材の可能性~」が放送されるなど、多くのマスコミで取り上げられていることと相まって一般の関心も一段と高まってきている。そうしたなかで開催された「Nanocellulose Symposium 2016 /第310 回 生存圏シンポジウム」は、産業化へ向けての具体的成果を発表する場として500 名を超える参加者が集まることとなった.
当日のシンポジウムでは、経済産業省紙業服飾品課長の渡邉政嘉氏による日本のナノセルロース戦略に関する特別講演のほか、CNF 材料の社会実装に向けた取組みの最新動向が紹介され、京都大学を集中研とするNEDO 事業では世界に先駆けて開発した“京都プロセス”の発表が行われた。さらに、近畿経済産業局「部素材産業- CNF 研究会」との連携によるCNF 原料観察や試作結果が報告され、関連40 機関による展示会も催された。また、京都大学生存圏研究所と京都市産業技術研究所は、CNF でもっとも市場効果が大きいとされる構造材料としての利用に関し研究を進めてきたが、その成果をまとめた『京都プロセスへの道』(B5 判・137 頁)が参加者全員に進呈され、直近のCNF 関連サンプル提供企業一覧も配布された.
“京都プロセス”を中心に産官学の各種の研究成果が報告
シンポジウム翌日に催された“京都プロセス”テストプラントの「お披露目式」には経産省、環境省、林野庁、京都大学、NEDO などから事業関係者36 名が出席、見学会に先立って京都大学生存圏研究所・渡辺隆司副所長、NEDO 電子・材料・テクノロジー部・山崎知巳部長が主催者挨拶を、経産省から近畿経済産業局の関総一郎局長、製造産業局紙業服飾品課の渡邉政嘉課長が来賓挨拶をそれぞれ行った。
渡邉課長は来賓挨拶で、「“日本再興戦略”にCNF の研究開発推進が明記されて以来、政府は一丸となって取り組み、今日に至っている.まさに農工商連携であり、林野庁と経産省が一緒に組んでできる非常に珍しいケースである」としたうえで、環境省地球環境局地球温暖化対策課の松澤裕課長、林野庁森林整備部研究指導課の宮澤俊輔課長が出席したことに触れ、「経産省によるナショナルプロジェクトのオープニングに他省の課長まで出席するのは初めてではないか」と、同テストプラントに寄せる期待の大きさと責務の重さを語った。続いてNEDO 電子・材料・ナノテクノロジー部の森田保弘主査と、“京都プロセス”の開発を主導した京都大学の矢野教授による研究開発成果の説明が行われ、その後、テストプラント見学会が行われた。
(詳細は紙パルプ技術タイムス5月号)
知っておきたい紙パの実際2016
2016年 <6月号> 特別企画/環境対策ガイド2016
●寄稿
わが国における古紙利用の現状と今後 ─ 古紙利用率の目標達成に向けた諸課題と対応策
経済産業省紙業服飾品課長 渡邉政嘉
最近の古紙処理技術について
岩崎誠
わが国における林業の今後とFITについて
北越紀州製紙㈱環境統括部長,農学博士 中俣恵一
イオン液体の触媒作用を用いた木質系バイオマス材料の革新的製造・分離法について
金沢大学大学院自然科学研究科自然システム学専攻 鈴木栞/同 柴田佳樹/金沢大学理工研究域 自然システム学系 覚知亮平/同 高橋憲司
TEMPO酸化セルロースの調製と応用(Ⅱ)
東京大学大学院農学生命科学研究科 磯貝明
●中国における環境行政と製紙産業の発展方向 ─ “十三五”のスタートで本格的構造調整へ
●持続的成長を支える環境技術
バルメット/最新の白水浄化システムと高効率叩解,および回収ボイラーのSD短縮技術
アンドリッツ/パルプ製造プロセスの環境負荷とコストを低減するダクトストリッピング技術
スラッジの予備脱水システム“グラビティテーブル”と移動式テストユニット
日鉄住金環境/微生物の力でCODを分解・処理するCOD処理剤“CODカッター”
排水処理設備の機能改善と臭気発生防止酸素補給剤“ハイオーツー”
JFEエンジニアリング/高い燃料セキュリティと環境性能をもつ循環流動層ボイラ
日本インカ/白水回収用ろ過機“マイクロフィルター”
●関連記事・データ
紙パルプ技術協会/パルプ基礎講座と最近のトピックス ─ 第22回パルプ技術セミナー
RITE/パリ協定を踏まえた温室効果ガス排出削減の取組みを考察
バルメット社/最新のバイオマス利活用技術を紹介 ─ ガス化やリグニン利用技術で着実な実績
日本印刷学会/最新技術に見る環境対応と明日への取組み
環境関連ニュース・ダイジェスト(2015年5月〜2016年4月)
◇
●データシート/最近の主要国紙パルプ産業動向
●業界動向
相川鉄工/原料事情・省エネ・歩留りを念頭に新技術を提案 ─ 「2016年相川技術発表会」に170名以上が参集
バルメット社/広報誌『Forward』2016年第1号を発行 ─ IT活用や環境技術の導入事例を多数掲載
エックスライト社/カラーマネジメント・ソリューションに関し東洋インキとパートナー契約
エスコグラフィックス/drupa2016で新製品を発表 ─ コンセプトは「PACKAGING SIMPLIFIED」
●連載
老舗を再生させた三代目が,どうしても伝えたい「経営革新」講義(42時間目)「切替コスト・ニッチ戦略」で顧客の心をつかむ
中山裕一朗
●講演・セミナー・展示会
日本化学繊維協会/社会を支えて明るい未来を拓く夢の素材,炭素繊維
高分子学会/薄膜における高分子表面・界面材料の設計と機能物性
ナノ学会/産業応用へナノサイエンスとテクノロジーの新展開
●ニュース・統計
機械・資材業界短信
月間ニュース
海外情報
アジア通信
イベントカレンダー
紙パルプ製品・設備・原材料 月別需給統計〈平成28年3月度〉
2016年 <5月2号>
●Topics
入社式トップの訓示から
大坪清・レンゴー/〈矜持〉と〈惻隠の情〉を備えた人間になってほしい
佐光正義・大王製紙/〈三現主義〉を意識し良き職場風土づくりを
西尾弘之・リンテック/どんな仕事でも〈情熱と責任感〉を持って
馬城文雄・日本製紙/〈日々是チャレンジ、日々是挑戦〉の気概で
友和会〈新入社員講習会〉/紙の博物館、コアレックス三栄で再生TP製造工程見学など
環境施策(COOL CHOICE)/2030年まで新国民運動として連携拡大
訪日外国人旅行消費額3兆円超/消費総額の57%が〈買い物代〉で1人平均17.6万円
●Report
洋紙代理店の国内販売実績/経営の多角化・多様化で紙市場縮減に対応
板紙代理店の国内販売実績/代理店カバー率50%割り、依然縮小均衡傾向に
2015年の紙・板紙販売単価/紙2.5円、板紙0.3円の平均単価上昇
生存圏シンポジウムとお披露目式/〈京都プロセス〉CNFテストプラント稼働
●催事
愛知県紙商組合/新理事長に手島徹氏(日本紙パルプ商事)
インターナショナルプレミアム・インセンティブショー 春 2016/女性向けや高付加価値印刷など販促に効果的な紙製品揃う
野崎紙商事/紙製キャラクターグッズからパッケージまで実績は全国区に
国際紙パルプ商事東京OB会・定時総会/意気軒昂に男女OBが集う
栗原紙材/社長長女・利佳さん、ニコラ夫妻リサイタル《愛と情熱のイタリアの風に吹かれて》開催
●企業動向
三菱製紙/《N-パールカード》FSC認証紙化、嵩高非塗工紙《ダイヤバルキー》上市
BPCがタイのバイオSIB社と連携/125万t(年)の木質ペレットを日本に供給
CUジャパン/木質バイオマスの国際認証《GGL》の普及目指すCUJ
●製品紹介
くらしと紙/白十字
●インフォメーション
●統計
東京市況/部数・頁数の減少傾向が響く
家庭紙/タオルペーパー100カット製品に期待
古紙/2月の古紙回収率3ヵ月ぶりの70%台
パルプ・パルプ材/輸入針葉樹が10万t割れ
出版/16年本屋大賞は「羊と鋼の森」
〈5月16日号〉
●R&D情報
在住外国人に聞く「母国での売り方案」/和食を戦略的な輸出商品とするためには、どんな工夫が必要か
●ワールドレビュー
インドネシアの巨大LBKP工場に原木供給で憂慮を示す環境団体
●今週の焦点
2016年 紙パ春季労使交渉/賃上げは低調も一時金はわずかに改善
紙パ連合傘下労組の賃上げ要求・回答一覧
●講演から
エコマット産業 古紙国際動向セミナー/クレーム防止の品質管理手法を紹介
●今週の数字
紙パ関連産業の労働災害発生状況/「死亡事故ゼロ」は2016年も実現せず
●マーケット
RISIの展望 中国の輸入古紙需要/2015年の増加は一過性の現象か
●統計と市況
板紙
●国際市況
市販パルプ
●ニュースファイル
企業の動き・決算・トピックス・新製品・人事異動
2016年 <5月1号>
●Report
古紙利用率目標(第6次)策定/2020年度までに+1pt《65%達成》に努める
メーカー別古紙消費量/消費減ながら利用率・回収率とも暦年比増に
紙パルプの位置(工業統計表から)/製造業平均比劣るも、出荷金額4年ぶりプラスに
印刷業の位置(工業統計表から)/事業所単位売上高増も、出荷額は罹災前比出荷額10%減
地方自治体の紙リサイクル施策調査/人口・就業者数の差大きく、雑がみ回収増量が課題に
紙加工産業労使の米国西海岸調査報告/5S〉や〈KAIZEN〉など日本の長所も異文化で吸収
軽包装袋の生産量/他素材へのシフト続き枚数、原紙使用量とも微減に
日本紙類輸出・輸入組合紙類貿易情報講演会/TPPの合意と日本の輸出事情
デジタル印刷の現状と展望/印刷ビジネスの多様性示し約半数が売上高シェア〈5%未満〉
出入国者数調査/新規入国者1,780万人、アジア圏から急増
●日紙商寄付講座
紙流通の経営と戦略−卸商1/紙卸商・物流センターの視察研修
紙流通の経営と戦略−卸商2/山本恒久・えひめ洋紙/卸商の役割と今後の経営戦略 永井敬裕・永井産業/これからの紙の発展〜まとめと総括
●催事
柏原紙商事稲荷祭/紙商235年の歴史と伝統守り、代理店の使命果たす
Jドラッグストアショー/クレシア、ネピア、大王など大手メーカーが出展
大阪紙商野球大会/大阪紙流通の頂点目指し29チーム457選手が出場
●製品紹介
くらしと紙/日本製紙クレシア、日清紡ペーパープロダクツ
●インフォメーション
●統計
板紙/上位2地域以外は前年割れの1月度
段ボール/段ボール1月生産量前年比98.2%
〈5月9日号〉
●R&D情報
グラフィック系の低調、包材・生活系の堅調/需要構造の変化を受け供給体制 シフトを急ぐ世界のパ産業動向
●ワールドレビュー
景気減速下の中国で大規模な一貫化投資を進める台湾の榮成
●今週の焦点
日本製紙と特種東海製紙/産業用紙分野の事業統合に向け前進
日本製紙・八代工場/抄紙機4台とも4月24日から操業を再開
文科省「デジタル教科書検討会議」と今後の課題/92%の親が「紙との併用」を支持
●REPORT
2016年度「IR活動の実態調査」/年間費用の平均は2,015万円に上昇
●今週の数字
2015年の世界パルプ・古紙需給/2,000万tに迫る中国のパルプ輸入
●注目企業
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ/グループ力を発揮したCO2削減対策
●統計と市況
関連指標
●中国市況
古紙・パルプ
●ドイツ市況
紙・板紙、古紙
●ニュースファイル
企業の動き・トピックス・新製品・人事異動
2016年 <5月号> 特集/静岡・富士地区に見る新たな紙パ技術と事業展開
●特集インタビュー/紙パ企業に聞く
「製紙のメッカ」の優位性を活用し技術の向上と地場産業の活性化を
興亜工業㈱専務取締役,(一社)静岡県紙パルプ技術協会会長 大久保賢治氏
品種ごとの課題解決に向け改めて望まれる「対話の場」
イデシギョー㈱代表取締役会長,(一社)静岡県紙業協会会長 井出純一氏
●特集インタビュー/サプライヤーに聞く
創業70周年を来年に控え事業構造強化の中計がスタート
㈱小林製作所 代表取締役社長 小林俊雄氏
パッケージでは対象産業を拡大し衛材機器の事業も新たにスタート
㈱丸石製作所 代表取締役社長 石川眞氏
生産管理・品質・コスト対策を強化しヨドコウとのコラボで新市場開拓も
㈱淀川芙蓉 代表取締役社長 武鎗啓一氏
パルパーのスペシャリストとしてあらゆる問題の“最適解”を追求
㈱協和鐵工所 代表取締役社長 石川正博氏
●特集関連
データで見る静岡・四国の紙パルプ
産地ニュース・ダイジェスト(2015年4月〜16年3月)
静岡県紙パ関連企業リスト
紙パ技術をリードする有力企業
相川鉄工/青木機械/アセック/アンドリッツ/大鳥機業社/カノンテクノ/川之江造機/協立電機/コーエイ工業/小林製作所/栄工機/サトミ製作所/新興エンジニヤ/大善/田島鐵工所/日本車輌製造/日本フイルコン/ファビオ・ペリーニ・ジャパン/マイサーボ/丸石製作所/油化産業
◇
●業界動向
“京都プロセス”のCNFテストプラントが稼働 ─ 第310回 生存圏シンポジウムと「お披露目式」を開催
日本製紙連合会/新たな古紙利用率目標を設定 ─ 2020年度までに65%達成へ
森林総合研究所/COP21を踏まえ森林保全・活用の新たな方向性を示唆 ─ 早稲田大学で国際森林デーシンポジウム
高機能素材ワールド2016/各種素材・製造・加工・検査技術が一堂に ─ 紙パ関連サプライヤーも多数出展
丸石製作所/伊CCS社と衛生用品製造機械で技術提携
●連載
老舗を再生させた三代目が,ものづくり企業に贈る 「ポートランド訪問記」
中山商事㈱代表取締役社長 中山裕一朗
老舗を再生させた三代目が,どうしても伝えたい「経営革新」講義(41)「特定ニーズ・ニッチ戦略」でシェアNo.1をつかむ!
中山裕一朗
●講演・セミナー・展示会
日本印刷学会/印刷環境が変化するなか「紙」の役割・価値を再考 ─ 第12回「紙メディア」シンポジウム
日本包装学会/物流環境の変化に対応する輸送包装 ─ 高機能輸送包装と輸送環境の科学
繊維学会/繊維技術講座 不織布 ─ 基礎・応用から新製品・技術開発まで
文部科学省/気候変動リスク情報創生プログラム ─ 平成27年度研究成果報告会
●ニュース・統計
月間ニュース
海外情報
アジア通信
機械・資材業界短信
イベントカレンダー
紙パルプ製品・設備・原材料 月別需給統計〈平成28年2月度〉
〈5月2日号〉
●R&D情報
新たな政府目標は2020年に4,000万人/インバウンド需要の商機を活かすには何が必要なのか
●ワールドレビュー
相次ぐ値上げ表明も、横ばいに終わった3月の中国紙・板紙価格
●話題を追って
WWFジャパン「企業の温暖化対策ランキング」/キリンHDが食料品業種のトップに
●ワイドフレックス
厚労省「2015年海外情勢報告」/アジア4ヵ国の人材養成策を検証
●今週の数字
2015年のマスコミ4媒体広告量は低調/新聞は「食品」、雑誌は「レジャー」が出稿増
●REPORT
インドの産業発展をどう展望するか〈2〉/神戸大学経済経営研究所 佐藤隆広 教授
●知っておきたい用語と技術
航続距離の長時間化を図る「車載用蓄電池」
●統計と市況
原材料
●米国市況
古紙
●ニュースファイル
企業の動き・決算・新製品・催事・人事異動
新生紙パルプ商事/新名古屋物流センター竣工
新生紙パルプ商事ではこのほど、愛知県春日井市に新「名古屋物流センター」が竣工した。
所 在 地:愛知県春日井市如意申町5-8-1
建物概要:倉庫(鉄骨造)、地上2階。建築面積4,647.03m2・延床面積4,521.26m2
(Future 2016年4月25日号)
王子イメージングメディア/ブラジルで感熱紙の生産設備を増強
王子ホールディングスの100%子会社、王子イメージングメディアは、感熱紙・ノーカーボン紙を生産する王子パペイスエスペシアイス社(ブラジル/サンパウロ州ピラシカバ市)で、感熱紙生産設備を増強する。設備完成は2017年7月の予定で、投資額は約10億円。
王子グループは機能材事業の拡大を目指しており、感熱紙事業はその柱の一つ。ブラジル経済は不況が続いているものの、感熱紙の主用途であるPOSシステムや物流システムの普及拡大に伴い、感熱紙需要は堅調に成長している。また感熱紙は、今後もブラジルはもとより、南米全体で需要が拡大する見込み。王子パペイスエスペシアイス社は現在、生産設備2台で感熱紙を製造しているが、既存設備だけでは今後の需要増加への対応が難しいため、約10%増強して増産体制を整えるもの。
(Future 2016年4月11日号)
レンゴー/加藤段ボールを子会社化
レンゴーはこのほど、加藤段ボールの株式60.0%を取得し、子会社化した。
加藤段ボールは千葉、福島、神奈川に計4ヵ所の生産拠点を持つ段ボールメーカー。レンゴーは今後、役員を派遣し、加藤段ボールの競争力強化を図るとともに、近隣のレンゴー直営工場およびグループ企業と連携し、関東・東北地区の段ボール事業を拡充する。
〔加藤段ボールの概要〕
本 社:東京都葛飾区東水元3-22-19
工 場:野田工場(千葉県野田市木間ヶ瀬5367-1)、いわき工場(福島県いわき市小名浜字芳浜11-71)、須賀川工場(福島県岩瀬郡鏡石町大宮360-18)、藤沢工場(神奈川県鎌倉市関谷1718)
代 表 者:代表取締役社長・加藤敏夫氏
資 本 金:3,000万円
株 主:レンゴー60.0%、加藤敏夫25.0%、加藤義雄15.0%
事業内容:段ボールシート・ケースの製造販売
売 上 高:31億円(2015年4月期)
従 業 員:155名
(Future 2016年4月11日号)